2024年4月10日からアニメ放映されている（ギャグ）野球漫画『忘却バッテリー』を紹介します。
アニメを観ようか迷っている、原作がちょっと気になっている、という方はぜひご一読ください。

基本情報

表で示します

集英社、MAPPA、ミセス、マカロニえんぴつという並びをみると、いかに期待されているかがわかります。
ジャンプ＋での連載は2018年4月から始まっており、6年が経過して念願のアニメ化です。

あらすじ

中学シニア時代、天才バッテリーとして名を馳せたバッテリー捕手・要圭（冷静沈着）と投手・清峰葉流火（唯我独尊）。
その二人に心を折られ、野球を辞めるため野球部のない都立高校へと進学した山田太郎（平凡）が、その天才バッテリーと出会うところから物語が始まる。
しかし、要圭（パイ毛）は野球に関する記憶を失いアホになっていて、その要圭と野球がしたいがために清峰は数々の推薦を断って付いてきてしまった。
そこに、山田太郎と同様に野球をあきらめた（これまた天才の）藤堂葵（ヤンキー）と千早瞬平（インケン）も進学していて、この五人を中心にして野球を再び始めていく。
という話です。

魅力

全話を読んだうえで魅力的だと思ったところをあげていきます。

野球初心者に優しい

主人公はタイトル通りバッテリーの二人ですが、物語は山田太郎の視点で進められます。山田はちゃんと実力はありますが、他の四人と比べると少し力は劣ります。
そんな山田が、記憶喪失になり野球の知識が素人以下になった要圭に丁寧につっこみながら野球や捕手のことを教えていきます。
そのため、野球をあまり知らなくても読み進めていくのにあまり苦労はしないかと思います。

脇役が個性的

主要メンバーの五人はもちろん魅力的に描かれています。しかし、まわりの登場人物たちも主役以上に個性豊かです。
要の母、清峰の兄、クソみたいな先輩、監督、ライバル校の監督、どれも一癖二癖あって飽きません。

精神面の描写がしっかりしている

要が記憶を失った原因、三人が野球を辞めた理由、そして何も考えていなさそうな清峰も、みんないろいろあります。
天才バッテリーに翻弄された者たちの葛藤や、ライバル校の選手たちの苦悩なんかもしっかり描かれます。ちょっと重いです。
学生時代、なにかに打ち込んだことがある方ならよくわかるのではないでしょうか。

笑えて切ない

ちょっと重い心のうちが少しずつ明かされいきますが、序盤はギャグ漫画です。ギャグ（野球）漫画といってもいいくらいです。
ただ、ギャグが多いな、というタイミングでシリアスがきたり。重いの続くな、の間にギャグが入ってきたり。このバランスがとてもよいと思います。

個人的な感想

ここまで書いてきましたが、最初はあまり評価していませんでした。
ギャグのテイスト自体は私は好きでしたが、他の人たちにはうけているのだろうか。天才がわけあって無名の高校に行き、部員を探し、たまたま実力者がいた、というそれなりにはある展開。『H2』（あだち充、小学館）や『MAJOR』（満田拓也、小学館）の高校編と少しかぶってるな、と思っていました。

けれども、少年たちのきめ細かな心理描写や、野球好きおっさんあるあるなどは心に刺さりました。野球少年は少年らしく、おっさんはちゃんと大人の役割をまっとうしています。
要圭のトラウマや成長はぐっとくるところがありますし、タイトルの真意がわかる場面は「やられた」と感じるはずです。
ちなみに私は、ヤマちゃん（山田太郎）が好きです。

忘却バッテリーを観るには

ここまで読んでくださったのなら、忘却バッテリーの魅力は十分に伝わったのではないでしょうか。
テレビアニメはテレビ東京系列で毎週火曜24時（水曜0時）から放送されています。テレビ東京がうつらない地域にお住まいの方はHPで確認してください。
また、Amazon Primeでも観られます。

さらに、今ならジャンプ＋で20話無料で読めます。
アニメより原作派の方はこちらからどうぞ。