編集者_今野良介

最高の女、「田中泰延」を口説いた男、今野良介。

初めましての方、はじめまして!再来の方、またお前かよ...(いつもありがとうございます)
こんにちは、今日も今日とて砂糖 塩です。

またもやこの世に新たなる輝きをもたらしてしまいます。そして自己紹介も皆さんのおかげで記事と共に進化しております。では、改めましての方も砂糖塩を味わった時の初心を忘れぬよう、改めて勝手にご紹介預からせて頂きます。

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砂糖 塩(別名:アメコミ大臣)
アメコミから他映画、書籍など作品の中で、自分が心から感動したものをどこかしらの誰かに届けるべく、主にTwitterperiscope(LIVE配信アプリ/現在世界中にギークで愉快なフォロワー1,600人突破!)から楽しく優しくアドレナリン全開で強めに世に輝きをもたらす活動をしています...宇宙規模か!?!!くらいの言いようですが本気です、ええ。夜は気分で『スナック砂糖 塩』として「お客様は神様、ではなく人間。」というフレーズを心得て好き勝手に営業しています。

シンプルに、「伝えること」が大好きで編集・ライターなるものとしてもそよ風のように活動しています。
書籍では『NASU本』、ブログでは本個人ブログより下記リンクの記事を書いていたりします(ちな、全部趣味!全無料公開!)。

『デザインが絶対うまくなる方法』
(1万PV、600スキ達成!あざす!!)
『ライター講座に参加したら「講座そのものが編集されている1冊の本」だった』
(フリーランス、会社員、ライター、編集者、書くことが好きな人向け!)
『サイボウズ式、チームに息を吹き込む「方法のない方法」』
(社会人、組織やチームで働く人、全人類の必読記事!noteイベントレポ人気急上昇!あざす!!)
自分の道を切り開く「魔法のかけ算」
(SHOWROOM代表 前田裕二社長の大阪講演を想像以上のリアル体験型記事でお届け!前田裕二さんがこれまで話してこなかったストーリー、分析、戦略、マーケティング、思考のすべてを書きました。noteイベントレポ、人気カテゴリーをすっ飛ばし定番カテゴリに殿堂入り...oh...メニメニ読者...あざす!!)

このように、「1人でも多くの人の心のどこか、何かの一部分に刺さり、それが長くも短くもはたまた長い...人生においてのシーンでのヒントや支え、面白さを感じるきっかけになればええな!」が本心です!!私って、スーパーヒーローか!?

「お前自己紹介長すぎるやろ...これで1記事分読んだしもうええわ...」って。おい、ちょっと待て。これから私は、「関東vs関西、遠距離ラブストーリー/〜THE 令和〜」と言わんばかりのラブストーリーを語るんや。ちょっとでええから、ちょっと聞いてけ(所要時間120分、ユニバの待ち時間か!?!!嘘です、20〜30分)。
本記事は画像や引用ツイートも多いことから体感型アトラクションのような記事、あなたのデータローミングをここぞとばかりに食ってしまいます。クレームを避けるべく先に言いますが、Wi-Fi環境のあるところで読むことを推奨します。

今、現在進行形で重版!重版!のベストセラー1位となり本屋から某Amazon、SNSやテレビでも取り上げられまくっている最高の女、「田中泰延」をあなたは知っているだろうか...(知らない場合は本屋の一番目立っているコーナーへ心置きなくGOしてください)。そして、あの可愛らしいウインク姿の著者が世に生み出した著書『読みたいことを、書けばいい。』をあなたは読んだだろうか....(まだ読んでいない方は、書籍で手に取るだけ取って数ページめくってみて欲しい)。

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こんなにも半ば強制的に、「この本を買え」と購買意欲を掻き立ててくる呪いの本はない。故に私は買うはずではなかったこの書籍を買うこととなった。ディズニーランドのエレクトリカルパレードの音楽を聴けばパレードを感じさせるが、この本は、「私が、私こそがパレードよ!ご覧なさい!!」と自ら食い気味に語りかけてくる。こちら側の世界へようこそ。

私がこの本に興味を示したきっかけは以前のサイボウズ式の『未来のチームの作り方』の出版イベント記事、『サイボウズ式、チームに息を吹き込む「方法のない方法」』、書籍の著者であるサ式の藤村編集長からこのようなコメントを頂いたからである。

褒められた!う、嬉〜!!と喜んでいる場合ではない。な、何〜!?が正しい。「読みたいことを書けばいい」って何やねん!?そのままか!?!!と。「地でいってるってことは、読まなくてもええやーん☆」と思い立ち書店で立ち読みするはずだった...(ジャンピング土下座)。しかし、そう思っていたのも束の間。お持ち帰りすることとなったのは、手に取って数ページ読んだ人ならではの感覚。いや、あれはあの本を手にした後の所作なのかもしれない。お持ち帰りするしかなければ、読んだ後はあとで、「ほな、さいなら。」と言ってフリマなどにさよならできるような相手ではないのだ。

「私、他の女と一味も二味も、読めば読むほど違うでしょう?」と言わずもがな感じさせてくれる悪女であり天使のような本、ここに降臨...!!
では、さらっと登場人物を紹介をしよう!!

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田中泰延
1969年大阪生まれ。早稲田大学第二文学部卒。学生時代に6000冊の本を乱読。1993年株式会社電通入社。24年間コピーライター・CMプランナーとして活動。2016年に退職、「青年失業家」と自称しフリーランスとしてインターネット上で執筆活動を開始。webサイト『街角のクリエイティブ』に連載する映画評「田中泰延のエンタメ新党」「ひろのぶ雑記」が累計330万PVの人気コラムになる。その他、奈良県・滋賀県・福島県など地方自治体と提携したPRコラム、写真メディア『SEIN』連載記事を執筆。映画・文学・音楽・美術・写真・就職など硬軟幅広いテーマの文章で読者の熱狂的な支持を得る。「明日のライターゼミ」講師。本書が初の著書。
初の著書『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)発売中。

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今野良介 
1984年東京生まれ。早稲田大学第一文学部文藝専修卒業。2008年日本実業出版社入社。税金、法律、システム開発などの実務書を中心に、子育て、自己啓発書なども担当。2015年ダイヤモンド社入社。書籍編集局第一編集部所属。生涯担当書籍は全46冊。現在、担当書籍9作連続重版中。最新刊は『読みたいことを、書けばいい。』。モットーは「読みたい本を、つくればいい。」好きなスポーツは陸上競技。好きな酒はウィスキー。大好きな歌手はaiko。

このたび、本を読み終えたタイミングでこのイベントがあることを知り、この書籍を世に生み出した編集者と著者のストーリーが聞きたく、前夜に無理を申し上げて半ば暴力的にイベントへ潜入してきた砂糖。イベント会場は、ジュンク堂書店 大阪本店

これから語る恋物語、著者の田中さんも作中に述べているが、私も念の為大事なことなので二度言う。
決してライターや編集者向けのスキルに関するような話ではない、尚且つ書籍の紹介でもない。では何か?「真のラブストーリー」である。
モテないと悩んだ末、人生をかけての大チャンスが到来!石原さとみの頭を腕に置く神座から、落としたいあの子をどうしていいかわからず神社や占いに行くも心はダークサイドに殿堂入りした挙句、とりあえず大好きなあの子の名前のタトゥーを体に刻んだあなたまで、隅から隅までずずずいと、乞い願い上げ奉りまする。

〜episode Ⅰ〜 自分の読みたい本を作ればうっかりヒットしちゃう編集者、今野良介

この恋物語は、『読みたいことを、かけばいい。』の編集者である今野良介という1人の男が主役である。著者の田中さん曰く...

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言い換えれば、「いま最も口説きテクが上手い男」である。今や9割の書籍は重版がかからない中で今野良介という男が編集した本は、なんと9冊連続ヒットを叩き出しているのだ...。9が多くて数字わからない、I don't understand...という人のためににもう一度言おう。現在、1割の書籍しか重版がかからない中で9冊連続で重版させているのだ。まさにAre you God...!?!!

そこで、本記事の末尾では彼の飛ぶように売れゆく書籍らを紹介する。田中泰延さんが「息するようにツイート」ではなく、「息するように茶々入れしながら愉快にご紹介」してくださったので少々お言葉を拝借しながらお届け。
そして、本イベントは約1時間のイベントだが、ご本人曰く3分は田中泰延氏と今野良介氏の対談、残りは皆さんのお待ちかね!?質問ターーーーーイム!だと...確かにまだ何もイベントに関する内容については話していないし、こちらはまだ何の恋物語も綴っていない。「早く最高の女の口説き方教えろよ!」って方は、すっ飛ばして読んでみて欲しい。その口説き方を探すために結果、全文読むことになるのだから...

今野さん曰く、これまでの編集本含め、書籍を出すのはおおよそ下記の期間を要して出版に辿り着くという。

『システムを「外注」するときに読む本』(編集  今野良介):2〜3年
・辞書:10年以上
・ビジネス書:5日(で書く人もいる)

『読みたいことを、書けばいい。』は、2018年7月13日に今野さんから田中さんへ声がかかり、2019年6月12日に出版された。ということは、「田中さんは11ヶ月で本を作りました!」と、四則計算を覚えたばかりの小学生は自身たっぷりで答えるだろう。しかし、この田中という大人はそう簡単には行かねえんだよお嬢ちゃん...。
田中泰延氏はこのように言った。「11ヶ月の内、9ヶ月は心では色々あったけど、何もしてなかった。関西と関東の間、琵琶湖のあたりでうまく届かんかったんや。」と、いうことは?「11-9=2」、答えは2ヶ月!That's right!!!!! グドグドアンサー!!ではない!
心では色々あり、琵琶湖のあたりでも何かがうまく行かず届かなかった9ヶ月、何があったのか。この9ヶ月を遡ることから始めよう...

〜episode Ⅱ〜 Love letter from 今野

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ここでは、今野さんが田中さん宛に書いたメールを綴るわけにはいかない。何故ならば最初のメールがパワーポイントのスライドで10枚、書籍にもありのままを見開き4ページに渡り載せている。書店で手に取る際はこのメール部分まではすぐに読めてしまうので、是非さらっと読んで欲しい。

田中さんは、「自分が必要でこの世にないものを作った」という。
大概の人であれば、「誰かに向けて」作るだろう。しかし、これまで広告代理店でコピーライターをしてきた田中さんは、自分のしたいことを書けなかった。故に、「俺とは関係のないことやって、結構な金もらってるぜ?」「金もらえるから、偉いだろ?」という考えも、会社を辞めてから「そうじゃない。」と気づいたのだと話す。一方で、編集者の今野さんがこれまで世に送り出した書籍は、「読みたい本を、作ればいい」をやってきたのだ。

書籍の作中にもあるが、田中泰延という人間は会社を辞めてからも様々なwebサイトに寄稿していると、大手出版社から数々のタイトルと共に出版依頼が来ていたのだ。言わば、誰もが手にしたい「高嶺の花延さん」だったのである。その花延に、ダイヤモンド社の編集者である今野良介はどのようにして本を生ませたのか(書かせたのか)。高嶺の花延が寄稿するまでの一部始終、今野良介さんからのメールを一部添えてお送りする。

事の発端は今野さんの、「正直な書き手が欲しい」という考えに始まる。多くの書き手が自分の願望を書いてしまう一方で、高嶺の花延だけは違ったのだと。Twitterで一般の人と絡んでいるのを見ていると、ちゃんと人を見て正直な人とやり取りしているのが印象的だったのだとか。

そこには田中さん自身、広告業界でのコピーライターとしての経験がTwitterに現れるのだという。
目の前の机に置かれた紙コップを手に持ち、「僕はこの紙コップは素晴らしいと言うことをお金をもらってずっとやっているから」と話す。彼はコピーライターという仕事をしてきたからこそ、本当に思ってないことを書くことを、Twitter上ではしたくないと思ったのだと。故に、Twitter上では何万人とやり取りをする中で、最初の3文字ほどで心が通じるまともな人とそうでない人がわかるのだと言う...(恐るべし、高嶺の花延)。

今野さんは、発信している本人が「本当にそう思ってるの?」と、自分で自覚していないのに言葉を発信している状況の人も正直ではないと考えると。そんな中で田中さんは絡んでいる人を見れば、はたまた正直な人が多いのだという。
一方で田中さんは、「俺の方が知ってる」「私の方がそれ詳しい」などとマウンティングを取って来る人がいるともいう。「アホ」「ボケ」「死ね」に関しては、「指がブロック骨折するほどブロックしている」と言い放った(ブロック骨折ってワードが既に強すぎて痛々しい...)。きっと相手方には、高嶺の花延故の、追いかけたくなる衝動が生まれるのだろう。

田中さんは自身のこれまでの経験から、自分が正直でないと周りに「あんた嘘つきや」と叩かれるため、嘘に敏感になっていたのだと話す。
「自分が正直であることで、正直な人が集まってくる」と、本日初めて真面目な顔を現した。(お気づきだろうか...まだラブレターの本筋に入っていないことに...)

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これから晒すメール内容について、今野さんは本イベント開催に至るまで意味のあるものだと思っていなかったそう。「書いて欲しい理由を書いて、あなたがどれほど魅力的かと言うことを書いて...ってこれ普通じゃないんですか?」と。
それに対して田中さんは、「読んでしばらくは怖いから無視してた」と。それもそのはず。以前、燃え殻さんからTwitterのDMを通じて小説の全文が送られてきたのだ(結果、会うことにまで至った)。そんな恐怖から今回も怖くなり無視したという経緯。今野さんの愛、しばし届かず...次に来たメールはこんな内容だ。

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これを読み、田中さんは「興味ないこともないですけど...」と返信してしまったと。今野さん、一歩前進!!

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今野さん「「企画の可能性なし」の悲しいお知らせならば、早めに知っておきたいな、という私からのお願いでした。」

この文書はラブレターで言うところの、「あなたが好きです!あなたは私のことを思っていないのでしょうか?だったら早めに教えてください。」と同じだと田中さんは例えた。
最後の、「良き夜を。」というのはこの時、ちょうど田中さんが飲みに行っていたのだ。そのため、このメールへの返信は「今酔ってるんですわ」と。「私今酔ってます」という回答のみだったのだそう。高嶺の花延を落とすのはそう簡単ではなく、その後も田中さんから返信は来ず...ついに今野さん、メールであみんの『待つわ』を歌い始める(what's!?!!)。

〜episode Ⅲ〜 ひたすら、ひたむきに、「待つ」

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田中さんは客席の皆さんに「この人、ヤバイでしょ!?これは根負けするでしょ!?」と根負けした末、最終的にスターバックスで今野さんと会うこととなる。
(待て待て、ここまでずっとメールして会ってなかったのか...とその時になって砂糖は気づいた。今野さん!やりましたね!!)

そして気づけば時は過ぎ、10月。今野さんは書籍のタイトルをつけていた!?

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これに対して田中さんの返信は、「うーん」であった。
今野さんは、田中さんと糸井さんの対談記事で、田中さんが「自分が読みたいことを書くしかない」と語っているのを読んで提案したのだという。そんな今野さんからの返信にも高嶺の花延は、「うーん」...ふぁっっっ!?!!
田中さんは、「俺まだ一行も書いてないのに、編集者すごくない!?」と会場に編集者の凄さについて語った...更には、

ここですごく良いですね!なんて言うたらGOする(=書く)しかなくなると思っていた

のだそう...ヤバイのは高嶺の花延の方である。小悪魔どころか悪魔なの!?!

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田中さんは、「自身が納得するまで書き出したくない」と今野さんへ伝えた。ここでも今野さんは、「じっくり待つ」という姿勢に入ったのである。田中さんはマーケティングセールスのように、本に値段を付けて売るなんて僕には向いていないと思ったそう。
(しかし、実際のところ、「本とかしんどいから書きたくないやん。本当に書きたくなかったの。」と話していた...(マジで書きたくないんやな...))

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今野良介、ここで引き下がるわけには行きませぬ。

「売るため」の圧力に対しては、むしろ私が防波堤になる立場です。その圧力に負けそうになっている私を見たら、安全靴の先っぽで宇宙へ蹴り飛ばす構えを見せてください。
(裏話、この「宇宙へ蹴り飛ばす」というのはaikoを愛して止まない今野さんがaikoの『ボーイフレンド』の歌詞から取ってきたのだそう...是非リンクから歌詞を読んでみて欲しい。花延のことを限りなく想っていることがより一層わかる。)

何!?宇宙へ蹴り飛ばす...!?著者と編集者なるものはこういったやり取りをするものなのだろうか...これが普通なのか異常なのかもはや砂糖はわからなくなってきた。ここから2人の間で大きな進展が!!

〜episode Ⅳ〜 今野さん、「泰延さん」と下の名前で呼び始める

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この時点で既に10月末、「まだ一文字も書いていない著者」vs「著者を下の名前で呼び始めた編集者」...
田中さんは「何故書けないのか」を永遠と説明したメールを送った。それについて今野さんは、「どうして書けないか、だけで一冊の本ができるくらいの文字数を書いてきました」と...いや、もう頼む。こちとら編集者ではないが今野さんのために書いてくれ!頼む!!

田中さんは、「●月●日までに書く」というのがとてつもなく嫌なのだという。今野さんからは「締め切りは●月●日だったような...」と来ていた。「その時に、発明したんです...///」と告白するかのようににんまりと発明した言葉をお披露目する花延、「締め切り、それはあなたの都合でしょう?」
イベント会場は爆笑の嵐に包まれた。彼は「これは一生使えます!必殺技!!」と意気揚々と言い放った。そして、

「誰かが何日までにしなくちゃいけないとか、上司に言われたとか、お金儲けしたいという理由で設定されてるんで自分には関係ございません」

と考えを述べた(た、確かに...)。

この令和レボリューション!言わんばかりの言葉に対して今野さんは、「それはでも、本当確かな話なんですよ。締め切りはこっちの都合なんですよ、間違いなく。田中さんに言われて、本当にそうだと思ったんです。」と。
え、良いの!?そんな優しくしてええの!?もはや今野さんが仏に見えてくる砂糖...一方で、田中さんを見ればケタケタと笑っているではないか。

更には、今野さんはこの状況でまたもや真摯に自分へ問うたのである。
「締め切りはこちらの都合、じゃあどうしようかな?と思って。僕が書いてたのも、こちらの都合でしかない締め切りを"2人の都合"にするにはどうすれば良いのかってことを...」
す、すごい。かつてこれほどまで自分を顧みて解決策を考え抜く真摯な人間を見たことがあるだろうか...(私はまず花延のような悪魔を見たことがない)

花延は、「2人の都合。これ、恋愛の手法じゃないですか!?自分が好きって言ってる人と両想いになるには、「2人でディズニーランド行こうよ!」と誘う彼氏に対し「私忙しいから無理」と言っている人を、2人で「●月●日、ディズニーランド楽しみだね!」ってなるまでの必要な過程があるんですよね。」と話した。ちょ、ちょっっといいですか!?「私、無理。」言うてるのは花延、あなたよ!?と思った矢先、今野さんが「何言ってるんですか!!」とキレのよいツッコミを入れた(※本人は本気である)。

田中さんは、「メチャクチャ言ってみるもんやね〜」と幸せそうに話していた。いや、メチャクチャなのはあなた様でございます。さて、そこから話はどうなったのか!?そう、デビル花延の放置プレーである。

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「放置でもホーチミンでもサイゴンでもないのです。」

この男、何を言っているのだ。

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このやり取りを改めて読み直した田中さんは一言、「くだらねえ!なんなん、この丸いのは!!」と。
上記のメールは年を明けて1月。この時、田中さんは「ほぼ日」で連載しているネパール逍遥のネパールから帰国したばかりで、1月〜2月は「ネパールの原稿」を10万文字程書かなければならず、本どころじゃないですよ!という状態だったのだと話す。(いや、きっと、今野さんも...)
「ネパールの原稿は一応原稿料を貰えるけど、こんなお金になるかわかんないもの(自著)どうでもいいんですよ!!」状態であったと。そんな中で、「ニャンとかします」と可愛い動物作戦で返信をしたのだ。

そんな猫ちゃんを目の前に、今野さんは「そろそろ、やらなきゃダメじゃないですか...」と打診。その時の田中さんからの返信がこちら。

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もはやこの時点で、今野さんは「泰延さんは本当に困ってるのかな...」と思ったという。そりゃそうなるでしょうよ!!と言わんばかりの、これでも一応ビジネスメール。

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「やるっきゃない!」と土井たか子さんの画像が1枚。これには花延の思惑がある...

万が一今野さんに「やるっきゃない!って言ったじゃないですか!」と言われた際に、「それは土井たか子が言ってるんですよ」と言えばいいから!!(=俺は言っていない)

と小学生のいたずらのようなマネを仕掛けていたのである。

「こんなに出遅れて大丈夫ですか?」と、ついに真摯な今野さんから心配のメールが...そしてこの返信。

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ここでイベント中、突如競馬の話に移る。

【ミスターシービーとは】
一番後ろから来て、一等取るのがシービー。

さて、ここまでの返信をしておいたら、ね。願ったり叶ったりの待ちに待った原稿...!!!!!

田中さん「必ず差し切きると約束だけはしたが、年内にはどうにもなりませんでした...はい...」

差しきってないんかーーーーーい!!
ここから今野さんの、社内会議突破力についての話に続く。

〜episode Ⅴ〜 祝!今野良介、想像だけで社内会議を3回突破!!

「読みたいことを、書きなさい」
「大体こんなことを書くかもしれない...」

この2つの要素だけで今野さんは企画書を作成し、社内会議を3回も突破し出版に漕ぎ着けるまでに至ったのである...。田中さんは「今日の会議はどうでしたか?」と人ごとの如く今野さんに尋ねたそう。

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このような会議内容から結果、年度内に出せなかったのだ。「無茶苦茶かよ!」と田中さんは仰っていましたが、横を見てみなさい。一番そう感じているのは今、花延の横に座っている今野さんですよ...

出版社では、最初に企画書打つ時には当然原稿がなく、企画書に会社からGOサインが出て、次の段階でタイトルが出る際に原稿の大枠があるのが通常なのだそう。
しかし、田中さんの原稿はこの段階で一文字も今野さんへ送られてきていなかったのだ。そんな状態で今野さんがどのように3回もの会議を突破したか簡単に説明しよう!

【3回もの社内会議を突破するフロー】
1回目:
タイトル決めは田中さんの一声、「今野さんが言ってたタイトルでいいよ!」提出
2回目:目次だけでも作って欲しいと田中さんへ依頼するも、「今野さんが作ってよ!」提出
3回目:内容がわかるものを1章だけ書いて欲しいと田中さんへ依頼するも、「自分でしてよ!」提出

お分かり頂けただろうか...こうして下記のメールを田中さんへ送り、今野さんは会議へ出席したのである。

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一方で、田中さんは「こんな事態になってるのに、俺、一文字も書いてないっていう!!」と嬉しそうに笑って見せた。(いいえ、ここは笑うべきところではありませんよ、花延さん...)

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そして、流れる季節の真ん中である3月9日、今野さんはこう思ったことでしょう。

瞳を閉じれば 泰延さんが
まぶたのうらに いることで
どれほど強く なれたでしょう
あなたにとって私も そうでありたい
( 「3月9日」レミオロメン) 

そんな中、当人は確定申告でそれどころではなかった。
すると、今野さんから以下のようなメールが届いたという。

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 「12日(火)、いけますか?」

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「この文体は日を増すごとに文字が大きくなり、更には赤字に変わったりと恐怖を感じさせた」と田中さんはいう。
流石の今野さんも、ここに来て技をかけてきたのだ。そして、3月、4月、5月と大変なことになって行ったのだと...(いや、大変にさせたのは当人なのである)。

〜episode Ⅵ〜 最愛の人へ、最高のラブレター

ついに、5月の頭に田中さんは書いた!クララが立ったことよりも奇跡である...
今野さんからは、一切のお叱りも受けることなく原稿を受け取って頂いたのだという。その時の今野さんからのメールがこれだ。

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今野さん「俺はこういう本を作りたくて泰延さんに依頼したんだよな」

うう...な、泣。こんなにも自信を持って著者の本を世に生み出す編集者、カッコよすぎる。この時点で、既にデザインの段階まで来ていたのだ。そう思ったのも束の間、悪魔の花延はここでもまさかの戦略があったのだ。

「まあ、僕にも作戦があったんですよ。早い段階で原稿を出すと議論のよりがあるでしょ?すっかり過ぎてから出せば、もう印刷するしかない!ってなるから。」

あなたは何を言っていますか?(理屈として決して間違っていないのが悔しい)

そして、最終段階のデザインと帯。デザイン案は同じデザイナーから完成版のものを含め3案出ていた(会場では他のデザインも見ることができた)。
どれも素敵で、泰延さん自身出版されたものとは違うものに惹かれたりとめちゃくちゃ悩んだとのこと。未だに他のデザインだったらどうなっていたかなとパラレルワールドを考えるようだが、迷いに迷った末に今野さんから届いたメール...

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今野さん「こちらが、私は後悔がないです。」

最後は、今野さんが決めたのだった。私は会場でこの言葉を目にした時、今野良介という1人の編集者の熱い想いに涙しそうになった。思い返せばタイトルも今野さんが...!!

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このタイトルも2人が会ってから1ヶ月で今野さんが田中さんに送ったものだ...

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今野さん「ああ、そうだ、最初からこれだった!!!」

(ご本人はすっかり忘れていたようだ)

田中さんは、真摯に待ち続け愛を注ぎ続けた今野さんに対してこのように言った。
「編集者とライターっていうのは、本当に2人が一体となって「ここは俺が絶対に決める」とか「これは私の考え間違っていない」と思うのがないと、やっぱり全然前に進まないから。今野さんに出会ってなかったら、俺もう、絶対に書けないし、絶対にできてない。そもそも、本書こうとも思っていない。」
今野さん...ついに、ついに、あの高嶺の花延こと田中泰延を仕留めましたね!!?田中さんも気づけばfall in loveである。こうして、11ヶ月の内9ヶ月の著者と編集者の追いかけっこの末、最後の校正・校閲を経て、『読みたいことを、書けばいい。』が完成した。

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今野さん「ああ、おもしろい本だ」

今野さんのこのような言葉に対して、田中さんはこれでもかというほどのにんまり笑顔。

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ご本人が言うまでもなく、この本を読み切ったあなたも思ったことだろう。「ああ、最高におもしろい本だ」と。砂糖も思った。こんな本がかつてあっただろうか?(「あっただろうか?」の問いが来た際の答えは「ない」である)

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上記の写真はターミネーター2のラストシーンをイメージしたと言う。
(読者から見ればグッドサインを互いに送り合う相思相愛のおっさん2人である)

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田中さん「ここまできてようやくほんとの話だと思えてきたw」
今野さん「おそらく貴方より私がそう思っている」

今野さんは、「永遠に来ないと思った」と言った。このイベントに参加した砂糖も思いました。どれほど今野さんがこの本を完成させることを、夢見てきたことか。

田中さんは、「これは俺と今野さんの仕事で、今野さんは他の著者さんともやり取りを進行していて...」と話す。「今は今で10冊ほど同時進行でこのようなやり取りを著者らと進めている」と答える今野さん。
「こんなおかしい著者は1人しかいないの?」と嬉しそうに聞く田中さんに対して、「はい。」と言い切る。
「でも、熱く仕事を進行されていることは間違い無いです。いい加減にはできない性分なんでしょ?」と見透かしたように今野さんに綻んだ様子で尋ねる田中さん。「はい。」と今野さん。

今野さんはご先祖様にも見てもらっていました。

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田中さんは、

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「書籍が完成した翌々日に、兄が死んだ」と。「死ぬ2日前に兄貴にこれを届けて、本当に喜んでもらえた。こんなこともあるんだな...」と話した。

〜episode Ⅶ〜 衝撃の事実

ここにきて衝撃の事実。是非とも画面を下にスライドさせてリズミカルに読んで頂きたい。

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こちら、会場でそのまま使用されていたスライドなのだが、私はかつてこのようなスライドの字面を見たことがないwwwwwwwwwwwwww
会場も爆笑の嵐であった。

そしてご本人達もこのスライドを背景に笑っている。

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田中さんのここぞという時の戦術、可愛い動物と共に撮った『読みたいことを、書けばいい。』。(ニャンとかなりましたね...)

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〜episode Ⅷ〜 「皆が、糸井重里さんの本だと思いました」

書籍の帯を書いてくださった「ほぼ日刊イトイ新聞」糸井重里さん。糸井さんには10個もコピーを書いて頂いたという。
これから「何万部突破!」となった際には順に出して行く予定であると。「そのコピーが読みたければ1人20冊くらい買って広めて頂ければと思います。」と、会場に向けて今やかけがえのないパートナーを横に据えた花延は言った。

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皆が糸井重里さんの本だと思った理由は以下の広告によるものであった...(どれも糸井重里さんの名前が全面的に出ている)

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次のバージョンがこちら(糸井さんが中央に移動している...)

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「新聞広告では、少し糸井さんに遠慮してもらいました☆」という田中さん。ここまで来るともはや糸井重里という文字を探さずにはいられない。

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現在、12万部のヒット作となり現在も売れ続ける『読みたいことを、書けばいい。』の恋物語、如何だったでしょうか?

著者と編集者のメールの内容を露わにし、これほどの編集者の愛と根気、そして著者と交わす並並ならぬラブレターの数...
私は、この本が完成するまでの軌跡を読みたいと思った。そしてこの記事に至るのだ。
編集者である今野さんに「田中さんとのやり取りを書籍に入れようとは思わなかったのですか?」と聞くと、「書籍化したらとんでもないボリュームになる」と言った。
ここまで読んでくださったあなたはお気づきだろう。一部分のラブレターとラブストーリーだけでこれほどのボリュームである。まだ読ませるか!?と思ったあなたは甘い、甘すぎる。今野さんのこちらの記事を書籍を持っていない方も読むことをおすすめする。

書籍の内容については実際に手に取って読んで欲しい。
このような波乱万丈過ぎる猛烈な熱を帯びた編集者と著者が生み出した本、面白くないわけがないのだ(私は手に取って読んだからこそ言い切れる、そして今野さんのお言葉を借りれば「決して後悔はさせない」)。

イベントの最後に、田中さんから今野さんへ質問。

田中さん「今野さん、編集者として、いい本を簡単に作る方法って、一言で言うと?」

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「そんな物はない」

この画像にてイベントは幕を閉じた。

〜side story〜 ねえ、わたしたち、付き合ってるの?

本記事のテーマ画像に記されている言葉、「ねえ、わたしたち、付き合ってるの?」を徹底解剖!こちらではイベント参加者の方からの質問に丁寧に答えてくださいました!!質問ターーーーイム!は他の記事も同様、イベントの醍醐味で御座いますね。

【質問1】
「書籍の中で読み進めると、ガラッとフォントが変わる演出が結構たくさん使われている。当然、実用書でもビジネス本でもないので、ああいうお遊びは狙ってされていると思うのですが、それは田中さんサイドか今野さんサイド、どちらですか?」

この質問には両者がお答え!今野さん曰く、「ビジネス文書で太字の部分は本来、重要なところが太字になるんですけど」。それに続いて田中さんは、「太字にしているところはここで笑ってくれ(寒いですよ)、くだらないですよのexcuseの意味です」と2つの要素があると答えた。
確かに書籍を読んでもwebの記事を読んでも太字には笑いの要素が込められている...高嶺の花延、やりおる。ちなみに後に紹介するweb記事でもこの演出は無料で読めるので、是非とも田中泰延ワールドを体感してみて欲しい。

【質問2】
「田中さんは今野さんを待たせたが、今野さんはそれでも諦めずに待ち、ひたすら待った。Twitter開けば(田中さんの息するかのようなツイート達に)腹が立ったと思うのですが、そこまでして書かせたのは泰延さんの中に何を見ていたのですか?」

こちらの鋭くも会場の殆どが知りたかったであろう質問をされたのは、イベント中にも田中さんのお話に登場した元電通で同じくコピーライターであり、退職後は書籍『カウボーイ・サマー』を出版した著者の前田将多さんである。今回のイベント、参加者として豪華な方々がこっそり来ていた様子...(前田さんは下のツイート写真の後ろ(ド真ん中)にいる方です)

いろいろとツッコミどころ満載のツイートはさておき、質問への回答は!?
今野さんは、「もちろんコンテンツは作りたいけれども、楽しく行きたいじゃないですか」とにこやかに言った。「催促しているやり取りが楽しい。この人のこと好き。その時を楽しんでます。」と。
田中さんご自身も、「(今野さんに)催促されたことはない、これだけ待ってくれる人には終いには俺やられるんだろうなって思った」と同時に、恋愛においても「待ち切る」ことが大切だと話した...「俺たちって、付き合ってるの?」

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最後に、著者の田中泰延さんは作中にも載せているが、コピーライターの仕事をしている時から現在においても、「これ、無料でええのん!?」と言わんばかりの完全無料の超大作を世に生み出している。書籍に載っているものから自身が興味を持ったものは全て読んだが、それでもネット上には溢れんばかりの記事がディズニーランドの花火のように四方八方に打ち出されているのだ。私自身、この書籍に出会ったことで、「え、これこの人が書いてたんや!?」と何とも失礼だが既に拝読していた記事もあった。

特別付録として、本記事の最初に述べたようにダイヤモンド社編集者の今野良介さんの本を紹介させて頂く(田中さんの茶々入れ付き)。そして最後には、田中さんの記事を砂糖自らが厳選してもしきれないというかたちでそのまま羅列!の鬼!となりなるべく最小限に留めたが、紹介する。
気になったものはスクショするなり、ブックマークして読んでみて欲しい。全て無料なのだから...(結果、高嶺の花延さんはどんな時も高潔であった)

<特別付録>今更ながら、本イベントのタイトルを教えよう

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実は、本イベントのタイトル内容は編集者今野さんの仕事術であった。うっかりタイトルを忘れてしまう程に2人の対談がとてつもなく面白かった。そしてタイトルを感じさせない程、今野さんの熱は深かった。
本イベント、ダイヤモンド社から出版される本に溺愛している砂糖にとって、今野さんと田中さんの対談はイベント史上最高に豪華なものであった。

では、今野さんの手がけた本を一挙ご紹介!
リンクも添えているので「もっと知りたい!」という方はそのままリンク先の内容紹介を読んでみるなり、書店を訪れた際には手に取ってみてください!!

『一流の睡眠』
田中さんがまずか弱く一言、「読み切れるか心配...」と呟いたこちらの一冊。今野さんが自身発の企画として製本したのだと言う。「自分が聞きたいこと、読みたいことがあるのだけれど、そのような本はどこにもない。だから作った。」カッコいいっす...と言わずもがな、『一流の睡眠』は様々な睡眠の本の先駆者となった本である。読者からは「すぐ読める」「簡単に実践できる」との高評価。恋心で睡眠不足なあなた、是非手に取ってみては...?(ちな、田中さんはどれだけカフェインを摂取しても寝てしまうのだそう...)

『システムを「外注」するときに読む本』
「頼む側」と「作る側」の違いについて明記した一冊。続々重版となり、現在でもロングセラーとなっている。今野さんは、「誰にどういうふうに頼むのか」を発注者の目線になって作ったのだと言う。まさに「読みたいことを、書けばいい」でも奥深く考えさせられる部分である。内容についてはここでは明記しないので(せえへんのかい!)、ぜひ書店やネットから覗いてみて欲しい。

『超スピード文章術』
これまでのストーリーでお分かりだろうが、「僕以外には届く」と言い放った田中さん。彼はこの本のタイトルとは対極にいる人なのだ。しかし、この一冊に対しても今野さんは、「自分に必要な本を作った」のだと言う。「ターゲット論を意識していないのか?」と超スピード文章術とは無縁の田中さんが尋ねると、今野さんは正直に「重版がかからなかった本もある」と言う...現在のように連発で重版を生み出すまでにたくさんの戦いがあったことがわかる(花延ほどの戦いは初めてだと本人は話していた)

『落とされない小論文』
こちらは合格方式のための本。各業種の小論文を一気にまとめ、採点基準のない小論文を採点側が「小論文で何をみているか」などの共通している部分をすべて書いたと言う。1年半を待たずして7刷!というベストセラー!!

『だからまた行きたくなる』
『かばんはハンカチの上に置きなさい』の著者である川田修さんの書。ここで一言、「かばんにはハンカチを仕舞いなさい」と当たり前のことを言い放ちケタケタと子どものように笑う田中さん...これは絶対に読むべき本!と絶賛!!

『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』
田中さんはこの本を読むと、「輩ったらあかん」となるのだそう。今野さんは、田中さんのようなクレームのプロのような人への安楽の本だと言う...

『1秒でつかむ「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技』
こちらの本は、テレビ東京の人気番組、『家、ついて行ってイイですか?』の人気ディレクターである高橋弘樹さんの著書。一冊に23万字綴られているのだと今野さんはいう。「僕のは7万7千字。」と田中さんが追っていう。そう、この本は田中泰延著『読みたいことを、書けばいい。』の3倍の文字数である。田中さんはこの本を読んで、「こんなに書けない!」と思ったのだそう...(結果は出ました)。今野さんは、高橋さんの番組が大好きだと話す。そこで、「一般の人が出演しているのに高視聴率なのはなぜ?」と視聴者を掴んで離さないをどう捉えているのだろうと疑問に思い作ったのだと。

『子どもが幸せになることば』
この本は、今野さんご自身のお子さんが2歳の時に作った一冊。田中さんは、「大人の方が幸せになる、自分にも自分の親にも使える本。自分の子どもに必要な本。」と紹介した。

「〜episode Ⅱ〜 Love letter from 今野」で述べたように、今野さんは自分が読みたい本を、作ってきたのだ。上記の書籍はイベント中に紹介されたものだが、田中さんの茶々入れがあろうとも惹かれる本だった。
今野さんの、「自分が読みたい」けど「ない」、「じゃあ作る」という感覚はどんな状況においても何かを生み出す際のヒントになると学んだ砂糖だった。これを読んでいるあなたにもそんなことや?あんなことが??あるのでは!?!!(強引)

<特別付録2>高嶺の花延の記事を一部紹介

田中泰延さんの豪華無料記事を勝手に厳選して貼りまクリスティ!砂糖クリスティル、ご紹介させて頂きます故。(※独断と偏見の上での厳選のため、よろしく哀愁。)

マッドマックス 怒りのデス・ロード 田中泰延のエンタメ新党
シン・ゴジラ 田中泰延のエンタメシン党
まずは、田中泰延さんが記事を書くこととなった発端、「街角のクリエイティブ」の映画紹介コラム、田中泰延のエンタメ新党。なかでも田中さんが書いていたとは知らず既に拝読していた私の大好きなマッドマックス 怒りのデス・ロードの記事。こちらは記事自体がマッドなので是非ご一読、いや、二読、三読とあれ。
並びにまだ私は観ていないのだけれど、記事を読んで今すぐにでも観たくなったのがシン・ゴジラ。こちらの記事は想像のゴジラを田中さんの言葉で遥かに超えてくる。このように田中さんのエンタメ新党、映画を観た人も気になってはいるけど観ていないという人にもおすすめの記事が文字数てんこ盛りでお届けしている。

マキシマム ザ ホルモン亮君が惚れ込んだサラリーマンの独白
マキシマム ザ ホルモンを完全に見誤っていた私に、彼らの世界を、強烈さを、素晴らしさを教えてくれた記事。キーワードは「カントリーマアム」。この記事を読めば思わず口にしたくなるワードである。

「京都学園大学に行ってみた」をやってみた。
田中さんがライターの夏生さえりさん、カツセマサヒコさんと2年間に渡り書いた記事。様々な種類・分野の記事があるがどれを読んでも面白い。もう一度学びたくなるような内容をインタビュー形式で綴っている。
トークライブ 愉快な大人のシゴト論
こちらの記事は上記に述べた3名の人柄が感じられる記事。何より、田中さんのトークライブでこれほどまでに爆笑の嵐が巻き起こる一部始終を楽しむことができる。

【東京コピーライターズクラブ リレーコラム】
大阪人の作り方
関西人に捧ぐ、関西人のための記事。「とりあえずええから読め」と言いたくなる記事なのだ。そして大阪人とは...と怯えているあなたも、ようこそ大阪人の世界へ!!(※必読必死)
街の明りの下で書かされています
「どうしても」書くべき言葉があるだろうかと問いかけてくる記事。ライターなど日頃から書いている人、何か書きたいと思っている人には是非におすすめしたい記事。
僕や君や彼等のため書かされています
このツイートなしには紹介できない。「田中泰延&ジ・アザーズ」という既にネーミングセンス抜群のバンドを組んでいた際の話、当初彼は17歳。アドレナリンが吹き出ていて爽快である。書籍にも述べていたが、まさに事象と心象を書いた文章に触れることができる。
(以下ツイートのCDジャケットは当初Twitterでどなたかが作ってくださった画像とのこと...17歳にしてCDデビューしたのかとうっかり間違えましたよ、私。)

【フォトヒロノブ】
追憶のランウェイ32L 
田中さんは写真家としてもプロとして活動しているのだ。カメラとの出会い、飛行場の写真、言葉の描写に吸い込まれる記事。田中さんのカメラのレンズからは何が映って見えるのかを、あなたにも見て欲しい。

加藤順彦は、「あきない人」である
「秋(の)ない」「商い」「飽きない」この三拍子が主人公のキーワードとなる。田中さんの30年来の先輩である1人の男のカッコよすぎる物語。

田中泰延×糸井重里 40代からのドロップアウト
これはもう、シンプルに書く人すべてが読むべき記事!!書くことの楽しさから書くことの悩みまでを全5回に渡り掲載。5回も!?と思う方はせめて第2回と第3回を読むことをおすすめする。しかし、結果全話深みがありリズミカルなのですぐに読めてしまう。

SNSに夢を抱く人たちが陥る「書きたいけど、書くことがない」問題
『読みたいことを、書けばいい。』の入り口となる記事なので言わずもがな必読決定!

書くについての公開雑談
この記事...超超超面白い!このような書き方をするテンションではないのだが、書くことのプロ達がこぞって楽しく書くことの面白さを面白く語り合った記事。書くってこんなにも面白いことなのか、また、ライター達はこんな思考で世に言葉を生み出しているのか...を知ることができる。

電通クリエーティブ局に24年、花形業界の栄光と日陰
本イベントの書籍にも挿入されているが、田中さんのエントリーシートが本を買わずとも無料で読めてしまう記事。就活生、広告業界やコピーライターの仕事に興味がある人は必ず読んでおきたい。

【ひろのぶ雑記】
エンパイアステートビルで会いましょう
砂糖的、涙の記事。「ひろのぶ雑記」はそのまま雑記のため他の記事も含めて楽しく読める、が、深い。他の雑記も読みたい!と、どんどん惹かれていく。

以上、もっと田中泰延さんの記事読みたいよ!って方は、各リンクからと書籍の紹介ページからも飛べるので何らかの方法でやみつきになっておくんなさいまし!!

やっと辿り着いた「おわりに」

「終わらないかと思った」と思ったのはこの私、砂糖 塩である。長い長い長編記事をまたもや書いてしまいましたよ...ひひ...(震え)

何故、震えているのか。この記事を書くにあたり、著者である田中さんと編集者の今野さんをリアルに体感し、実は血の気が引くように書くのが怖くなったのだ。今野さんはヒット作を連発している編集者であり、田中さんは言葉の匠である。会場にはお二人のファンの方々も会場でたくさん目の当たりにした。

田中さんの凄いところは、お客さんの名前を覚えていたり、すべての人に「Twitterやってる?」とTwitterをやってるのか知りたがりおじさんになっていたのだ!?!!それも、きちんと相手の目を見て、きちんと相手のことを知ろうとする姿。まさに今野さんが田中さんに本を書いて欲しいと思った「正直な人」だったのだ。
そしてファンサービスも過激!?なことながら、サインと一緒に描いてくださる絵も少しずつ人によって違う(砂糖もちゃっかりサインを頂いた)。そうして純粋に読み手(自身を含む)を愛し、愛される書き手であると思った。

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本記事に関しては、個人ブログなので書籍のタイトル通り、「読みたいことを、書けばいい。」のだが、それを記事化するということはこういうことなのだ(この記事のことなのだ!)。
昔、「ながーーーーーーーーーーーーい、お付き合い。京都銀行。」なるCMが関西では流れていたが、それほどには長い。それでも私が読みたかったのは、田中泰延と今野良介という著者と編集者が一冊の本を作るまでのストーリーだった。「そもそもここまで読んでいる人はいるのだろうか?」と思うほどに自分でも驚くほど長編になってしまった。

こんなことをつらつらと書いている場合ではない!イベントの感想と数々の面白いツイートを、映画でいうエンドロールとして終わりたいと思いますで候。

イベントに関しては、こうもメモを取る手が笑いで止まってしまい、筆が湾曲しながら進むイベントはあっただろうかと思った。
尚、記事化する過程においても笑ってしまいニヤニヤが止まらなかった。そして会場を見渡せば爆笑の弾丸が飛び交い、そこら中に愉快に散乱している。イベントが終わる頃にはサインの列ができ、こんなツイートも。

会場を出て行く人は皆、「楽しかった」と顔に書いてあるのだ。こんなことが今まで?あっただ...!?ない。
著者、編集者、読者、全員がLOVE&PEACEに満ち溢れていた。
最後に、今野さんがイベント後に綴った記事をはじめに最近の田中さんのツイートも連ねて幕を閉じよう。

最後に、本来明かされることのない一冊の書籍が完成するまでの物語を楽しくお話してくださった田中泰延さん、今野良介さん、ありがとうございました!

何より、この長文記事を最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!!

また、いつか、ここでお会いしましょう(?)

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