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【アートの記録_0018】

秋めいてきて、そろそろ見た目があったかくても、暑苦しくないかなと思って、毛布であらゆるものを包んでしまう江頭誠作品を記録。

なんで毛布って花柄なんでしょうね。布団の柄も、ダサかわいい点では似たようなところがあるけど、もっと和を感じる柄が多い気がするんですよね。毛布はなんというか、洋風。百貨店の包装紙の柄みたいな感じ。どこの家でも、旅館でも、キャンプ場の貸し出し毛布も、みんなピンクの花柄だった気がします。少なくとも昭和の時代は。毛布の全国シェア90%とNo.1を誇る、大阪・泉大津の産業紹介サイトにある写真も花柄でした。http://www.city.izumiotsu.lg.jp/izumiotsunabi/sangyou/omonasangyou.html

そんな昭和レトロな花柄毛布を使って、トイレや霊柩車や木彫りの熊などを包んでゴージャスにしてしまう江頭誠作品。壁や照明や家具や人物まで毛布でくるんで、空間ごと、ふかふかさせてしまう。

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見よ!このゴージャスさ!

硬いものも、とがったものも、ふかふかコーティングでシルエットがあいまいになる。丸みを帯びて、いきなり可愛くなる。実際には日常にあるものが包まれているんだけれども、凶暴なものが芯になっていても、温かみを感じてしまいそう。(サルの愛着実験を思い出した…)

上の写真は2016年の「Rose Blanket Collection'16」(東京・青山スパイラル)のもの。前年の「SICF17」(スパイラル主催の若手作家を発掘・育成イベント)でグランプリを受賞されています。このお部屋を見て感じたのは「まあ!可愛い。触りたい、でもちょっとこわい」。いつも通り、そのまんまのアホな感想です。花柄の圧が強くて怖いのです。

SICFのサイトによると...

”高度経済成長期、日本の一般家庭に広く普及したロココ調の花柄の毛布を用いた立体作品を制作する江頭は、SICF17で洋式トイレの個室を再現し、人々が共有している典型的な日本の家庭風景の記憶を蘇らせ、日本が戦後長らく抱いてきた西洋文化へのコンプレックスや憧れなどを巧みに表現しました。”(https://www.sicf.jp/archives/sicf17/grandprix/)

とあります。毛布の柄が花柄なのはコンプレックスと憧れだったのか。

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作品がスパイラルのショップで販売していました(2016年当時)。この「木彫りの熊(台無し)」、欲しかったなあ…

彫刻刀の削り跡も荒々しく、鮭を捕らえた躍動感に満ち溢れていたはずの木彫りの熊も、花柄毛布のふかふかパワーで力強さが台無しに。もはやテディベアな可愛さ。当時で10万だったけど、今はもう手の届かない価格になっちゃっているんだろうなあ。埃を吸っちゃってお手入れが大変だろうけど、それすらも味になりそう。

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そうそう、好きだなと思ったので芳名帳に書いたら、ご本人から直筆メッセージ入りのご丁寧なお葉書が届いたんですよね。こういうのって素直にうれしいし、応援したいって思います。六甲ミーツ・アート芸術散歩2019では屋外展示の作品があるそう。行きたいな。


【江頭 誠】戦後の日本で独自に普及してきた花柄の毛布を主な作品素材として用いて大型の立体作品、空間性を活かしたインスタレーション作品を発表する。 発砲スチロール製霊柩車を毛布で装飾した「神宮寺宮型八棟造」が第18回岡本太郎現代芸術賞で特別賞を受賞。空間内に毛布で洋式トイレを造った「お花畑」 は SICF17 でグランプリを受賞。(六甲ミーツアートサイトhttps://www.rokkosan.com/art2019/artist/%E6%B1%9F%E9%A0%AD%E8%AA%A0/ より)

公式サイト:https://makotoegashira.wixsite.com/artwork 

インスタグラム:https://www.instagram.com/makotoegashira_artwork/

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