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No.8 ペダル応用編!

こんにちは!
liber Music Member ピアノ担当の山田志織です。
今週は2月とは思えない暖かさの日もありましたね!
まだ寒くなる日もありそうですので、寒暖差で体調を崩さないように気をつけたいです。

さて、早速ですが!
前回のブログでは「ペダルの正しい踏み方」についてお話ししました。
今回はその延長で、より表現の幅を広げるためのペダルについてお話ししようと思います!

①ハーフペダルについて

プーランク「エディット・ピアフを讃えて」より
(引用:全音楽譜出版社)

上の楽譜を見てみると、音符の下にペダルの表記があります。
ですが、赤丸がついたペダルマークをよく見ると・・・ちょっと小さい!?
これは「ハーフペダル」と呼ばれるペダル表現の一種で、ペダルの響きを程よく整理する役割があります。
ピアノに付属する3本のペダルのうち、一番右のダンパーペダル(サスティンペダルとも言います)を使用する時の技法となります。

例えば、直前とは異なる和音が出てきたり、同じ和音内で進んでいる中でもメロディーが順次進行(隣の音に進むこと)で動いている時、ペダルを踏み直して濁りを解消しますが、ハーフペダルは通常のペダルよりも踏み具合を浅くすることによって音が響きすぎたり濁ってしまうのを抑えて演奏することができます。
上記の楽譜のように、曲中で通常のペダルと併用する場合は、踏み替えの時にペダルを踏んでいる右足を上げすぎず、半分くらいまで上げて音の濁りを解消しつつ、余韻がわずかに残る程度が良いでしょう。

楽譜上でハーフペダルの指示がされているケースは稀ですが、クラシックでもポップスや映画音楽などを演奏する時も、このハーフペダルを効果的に取り入れるとより素敵に演奏できますよ!

②ソフトペダルについて

ブラームス「間奏曲Op.118-2」より
(引用:ヘンレ版)

ソフトペダルは、ピアノに付属する3本のペダルのうち、一番左のペダルのことを指します。
①でお話しした、一番右のダンパーペダルと併用することが多いです。
ソフトペダルを踏むことによって、その名の通り、音がソフトになります。
やわらかい音色で弾きたい時やボリュームを抑えたい時に使用すると効果的です。

上の楽譜の赤丸がその表記になります。
どちらもイタリア語での表現です。

「una corda(ウナ・コルダ)」
→ソフトペダルを使用して
unaは「1」、cordaは「弦」を意味します。
合わせると「1本の弦で」となります。

「tre corde(トレ・コルデ)」
→ソフトペダルを離して
treは「3」、cordeは「弦」を意味します。
合わせると「3本の弦で」となります。

つまりどういうことが起きているのか?
ピアノ本体の仕組みでお話しします。
ピアノは、一音に対して張られている弦が3本あります。
弦を叩いて鳴らすためのハンマーは、この3本の弦に当たることによって発音しています。
グランドピアノの場合、ソフトペダルを踏むと、ハンマー(=鍵盤)の位置が88鍵盤分まるごとわずかに右にずれます。すると、3本の弦に当たっていたハンマーは、1本の弦にのみ当たるようになるため、音が小さくやわらかくなるのです。
アップライトピアノの場合は、ハンマーが当たる弦の本数は変わりませんが、ソフトペダルを踏むとハンマー自体が弦に近づくため、可動域が少なくなり当たりが弱くなることでやわらかい音が出るようになります。
実際のピアノで仕組みを見てみるとおもしろいですよ♪

こちらもクラシック曲では楽譜上での表記がありますが、それ外のジャンルの楽譜ではほとんど見かけないかと思います。
ハーフペダル同様、場面に応じて使ってみましょう。

今回はここまでです!
最後までご覧頂きありがとうございました!!

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