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siomemo972「資本主義と危機~世界の知識人からの警告」

拙著『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農半Xから1人1研究所まで』(京都新聞出版センター、2023)を書いていて、あらためて再認識したのは、1990年代の初め、20代のときに出会った環境問題(持続可能性)と天職問題(=どう生きるか)という2大問題はその後の僕の人生を変える大きなものだったということでした。そして、同じく「ソーシャルデザイン」と「新概念創出力」という2つのことばとの出会いも、自分の方向性を得るために、大きな羅針盤となっていたことを痛感したのでした。

ソーシャルデザイン、社会構想本を読むことは今後も大事にしていきたいと思っています。2021年に出たこの本を読んでいて、マルクス・ガブリエルさんがインタビューで話していたことは、「ソーシャルデザイン」と「新概念の創出」がつながった瞬間でありました。

「世界の現状を見渡せば、新しい理論を構築するためにはこれまでにないまったく新しい概念が必要でしょう。その助けとなる概念的原型はすでにあります。それはヘーゲルの論理学であって、マルクスの洞察です。」(24p)
「フレーゲル(フレーゲ+ヘーゲル)が理論的な基礎となるのであって、その上にはじめて理論を構築することができます。そのためには完全に新しい概念が必要なのです。私たちが手にしているものでは十分ではありません。哲学者である私たちがそれを提供できない限り、そうした概念も存在しないのです(24p)、






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