きみはきみだよ

さいきん生まれて初めて、人に「嫉妬している」と言われた。

その子は努力家の女の子で、私と比べる必要なんてないのに。
でも、すごく貴重な経験をくれてありがとうって思う。

それまでずっと、「羨ましい」と言われることは気持ちのいいことだと思っていた。だけど違うみたいですね。

出てきたのは、「比べるのは自分自身とでいいんじゃない」という感想で、嬉しくもなんともなかった。

彼女から件のLINEをもらったのは家のこたつでぬくぬくしていたときだったので、ふと、なつかしの歌を思い出して口ずさんでいた。

君は君だよ だから誰かの
真似なんかをしなくてもいいよ

意外と知られていないのかもしれないけど、ここ数年のあれこれで世間を騒がせてきた(?)SMAPの『君は君だよ』である。

これがまた歌詞をよく見ると、我ながらよきタイミングでよき歌を思い出したなとほめてつかわしたくなる内容なのだ。

夕暮れを足早に歩いてく
君の後ろ距離を とって 歩く
なぐさめるなって背中が 黙って言うから
僕も声には出さないで 話しかけてる
君は君だよ だから誰かの
望むように 生きなくていいよ
君は君だよ いつも自分が
やりたいこと まっすぐ見つめてなよ
こなごなになるくらい 傷ついて
ダメになる手前で 持ちこたえる
ホントにまだ たいして長く
生きてないのにね
これでけっこういろいろと
あるもんだよね
君は君だよ だから誰かの
真似なんかを しなくてもいいよ
君は君だよ 心が決めた
明日ならば それが本当だから
一人一人が 泣いて笑って
同じ時を 歩いているよ
つきはなしたり 意地をはっても
わかりあえる そう信じてる
君は君だよ だから僕には
かけがえない 一人なんだよ
君は君だよ 他の誰にも
かわりなんか できやしないんだから

わたしは「自分の身に起こるすべてのことは自分に起因している」という考え方で生きているのだけど、今回のできごともご多分に漏れずそうだった。

人に対して「君は君だよ」と口ずさんだ歌は、そのままブーメランみたいに自分に戻ってきた。

私自身が、「自分は自分だよ」なんてずっと思えていなかったことに気がついたから。

とくに最近は、ずっと両親の気持ちを杞憂していた。

「何不自由なく、多分どちらかというと贅沢に大事に育ててもらって今があるのに、自分が選んだこの道は、お父さんとお母さんが誇れるものなのだろうか」

「いつか二人が働けなくなるときがきても、この子がいるから大丈夫と思える娘なのだろうか」

そんなこと気にして生きることを望まない両親だとはわかっているのに、30代が近づいてくるとそんなことも考えてしまうものなのかな。

そう、だってここ最近「ホントにまだたいして長く生きてないのに、これでけっこういろいろとあるもんだよね」といった感じだったもので。

「比べるのは自分自身とでいいんじゃない?」
これは私から、これまでの私に言いたいことばだったのかもしれないな。

いま周りにあるもの、自分ができることは、どうしても疎かにして見落としてしまう。

だけど、無いものばかりに注目してたっていいことない。


誰かの真似なんかをしなくてもいいし、
心が決めた 明日ならば それが本当なんです。

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おいしいもの食べてくださいね
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山越栞

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