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ハイヒール生活がはじまった。

ハイヒールのかかとについているゴムがすり減って、歩くとコツコツうるさい。アスファルトを痛めつけてるみたいでかわいそう。ごめんよ。

「ヒール履いてバリバリ仕事してる私」を周囲に見せびらかしてると勘違いされてたら癪だ。(ZOZOTOWNのタイムセールで買ったパンプスなのに)

仕方がないから、びみょうにつま先に力をいれて、必要以上にそろっと静かに着地しないといけない。
そんな余計なことに注意を払っていたせいで歩行速度が遅くなり、20時の待ち合わせにちょっとだけ遅れた。

***

というわけで、お仕事でハイヒールの日が増えたというのは、私にとってはニュースな出来事なのです。
(実はヒールの高さの違うパンプスを4足も買い足しているくらいノリノリだったりする)

実はこの春から、とある企業で働き始めました。
といっても、入社したわけじゃなくて、出勤するタイプの業務委託なんだけども。

そんな生活が1か月経過したところで、今の心境をここに綴ろうかと。

そもそも企業で働いてみようと思った理由はひとつ。
「社会」と言うものが分からなくて辛かったから(!)

制作会社を出て、23歳というアホでしかない年齢でフリーランスになって、知らないことばかりなのは覚悟してたけど。
それでも予想外の、そして一番つらかったのが「判断基準がわからないこと」。

打ち合わせのときはメモを取ること。
アポがあるときは相手についてきちんと下調べをしておくこと。
締め切りは死んでも守ること。

とか、

その他もろもろの「普通はみんなやってるから」っていう「普通」がどれほどのものなのかが分からなかった。

だって、ちゃんとやってない人もいるじゃん!と思ってたし。


企業という組織内での働き方も知っておくべきだなぁと思っていた矢先に、予想外に今の形で雇用してくれたのが、この会社だった。

3月から出社させてもらってる中で、ずっと、「どの人がデキる人なのか」をこっそり観察してみた。

結論、ちゃんとしてる人もそうじゃない人もたくさんいるけど、「普通」と思われることを着実にやってる人が会社では認められていくようだ。

出社したら周りの人たちに笑顔であいさつする、ミーティングで発言するときは全員に聞こえる声で話す、その日に片付けなければならない仕事はきちんとやって、上司に進捗を報告して、適度に冗談を言って、相手を思いやる……

めっちゃ普通だ。普通すぎてびっくりするくらいだ。
でも、「みんながやってる」は違うってことも分かった。

みんながやってないことでも「普通だから」と思って実行する人がデキる人なのかもしれない。

***

なんにせよ、上場企業では日常的にどんなふうにみなさん働いているのかを知るのは、私にとってすごく価値があるということは断言できる。

会社に所属して、一つの目標をみんなで共有して、ミーティングで現状を共有して…っていう、私が経験させてもらっているこの日々を「一般的な働き方」というんだとしたら。

多くの社会人がこうやって生きているのだとしたら、ライターとしての私はこんな人たちの心に届く記事を書いていきたい。

多くの社会人が知っている世界を知らないまま、これまでの私は「今を生きる人たちへ向けて」なんて軽口叩いて記事をつくってたのかもしれない。それはごめんなさいでしかない。


もちろん、業務委託として働いているときもライティングや編集に関わる業務をやらせてもらっているんだけど、私を採用して、席まで用意してくれた上司にはほんとうに感謝しないといけないなぁ。

なんでも、アルバイトじゃなくて業務委託の人が社内に常駐することは会社としても初めてなことなのだそうだ。いろいろ手続きが大変みたいだけど、私にはそれをあまり感じさせないように気を遣ってくれてもいるみたい。なんてありがたいんだ。

それに見合うバリューを発揮しないとなぁ。
(バリューとか、業界人ぽいことばをつかってみる)



大きなエントランスのある自動ドアを抜けて、個人用に配布されたカードをかざして扉のロックを解除して、オフィスに入る。
支給されたWindowsの電源をONにして(普段の自分のPCはMac)、社内のシステムにログインして上司が私に割り振ってくれたタスクやスケジュールを確認する。

大学生の頃に憧れてた『プラダを着た悪魔』の世界みたいだ。
極めつけに、オフィスがあるビルの1階には大きなスタバがあるのだ。最高か。


会社員として感じることと、フリーランスとして感じることをかけ合わせるようにしていけば、今年はもっと成長できる気がしてる。








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