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【金曜日のしかけ#8】社長の地雷を踏まない提案

すみません!「日刊7秒しかけ」なのですが

毎週金曜日は「7秒しかけ」ではなく、フツーの会社の「すごいしかけ」を紹介します。

フツーの会社の「すごいしかけ」とは、GoogleやAmazon等の一流企業が実践しているしかけではなく、隣の優良な中小ベンチャー企業にしかけ研究家白潟がインタビューさせてもらい発見したしかけです。

第8弾の「すごいしかけ」は「社長の地雷を踏まない提案」です。

『社長の地雷なんて怖いから、そもそも踏みそうな提案はしたくないよ!』
そうですよね、確かに怖くて提案できない気持ちもわかります。

ただ、それが長く続いていくと最初は小さなほころびでも誰も対策を講じられないまま重大な経営リスクに発展したりもします。

そこで今回は、社長に対して上手に鋭い提案をもっていくためのしかけを紹介していきます。


1 社長の地雷を踏まない提案の内容

『そもそも社長が怒りそうな話題があったら、避けるのがいい経営幹部なんじゃないの?』
なるほど、そういう考え方もありますね。

でもそれでは”すごい経営幹部「初級者」”です。

私も社長なのでムカつく気持ちもわかりますが、
たとえ社長にとって嫌な話題でも提言(諫言)してほしいこともあります。

『じゃあ、社長に「ちょっとお耳の痛い話なんですが…」と一言断ってから提言(諫言)するのはどうだろう』
すばらしいです。枕詞(クッション言葉)重要ですね!

社長に限らず枕詞を添えるだけで聞き手は
「耳の痛い話かぁ?よし、腹をくくって話を聞こう」
という決心ができます
ね。

残念ながら、これでも「中級者」なんです。

枕詞を添えるだけでは話しをしてるうちにヒートアップしてしまうことが
あるかもしれません。

そこで「上級者」になるためのポイントが、
社長の欲求から話し始める
ことなんです。

社長の欲求から話し始めるとは

耳の痛い話をするときには枕詞に加えて、
話の冒頭で社長が欲して止まないゴールやビジョンを確認します。

例えば、
幹部:『社長、ちょっと言いにくい話ですが、コアバリューって本当に必要でしょうか?なくてもいいんじゃないですか?』

こんな風に社長に提言(諫言)をすると
社長:『コアバリューは必要に決まってるでしょう!役員のくせに何言ってんの?』

と、いきなり議論が始まってしまいヒートアップ待ったなしです。

そこで、
幹部:『社長、今、ビジョンの体現に一番注力されてますよね?』
社長:『もちろん、注力してるよ!』

こんな会話からスタートする
幹部:『ビジョンを体現するためにはコアバリューの実践が肝ですよね?』
社長:『そうだね』

こんな風に社長の”聴くモード”スイッチを入れることができるのです。

幹部:『社長、ちょっと言いにくい話ですが、本当にコアバリューって必要なのでしょうか?』
社長:『うーーん、どうしてそう考えたの?』

この後、議論が始まります。
そして、冒頭で社長の強い欲求を確認していれば議論が白熱したとしても、

ビジョンを体現するためにコアバリューは本当に必要なのか?』という テーブルの上なので地雷を踏みぬいて激怒されることはないでしょう。

2 このしかけのすごいところ

このしかけのすごいところは次の2つです。

① 経営幹部なら誰でも社長に提案できる
このしかけで一番重要なのは”社長の一番の欲求を知ること”です。

これは一般社員には難しいことかもしれませんが、日々社長と接している経営幹部であれば最近の社長の発言や行動などから把握できます。

② 社長から、より信頼される
社長が怒るかもしれない話題というのは誰も話題にしたくないですし、ややもすれば会社の重大なリスクに繋がるような話だったりします。

そんな難しい話題に対しても果敢に社長と向き合う姿勢が、社長からの信頼を一層深めることに繋がります。

3 自社に導入する際の工夫・注意点

① 社長が聞く耳を持っていない場合は提言(諫言)しない

社長の一番の欲求から話を始めますが、やはり社長にとって耳の痛い提案なので、社長が聞く耳を持ち最後まで提案や意見を聴ける人であることは大前提になります。

すごいしかけの実践者でもある瀬田取締役は『うちの社長(小川社長)は謙虚で何を言っても受け止めてくれる社長だから』安心して提言できると言ってました。

② 社長との最低限の信頼関係がないと提言(諫言)できない

そもそも社長との信頼関係がない、人間関係が薄いなどの状況ではこのしかけは使えません。

信頼しあっている社長-幹部の関係で有効なしかけです。

③ 社長の欲求(Wants)を把握しないといけない

もし、経営幹部でも最近の社長が強くこだわっていること、欲していることに検討が付かないのであれば、まずはそれを把握するように努めましょう。

経営会議や社長との会話の中にヒントがあるはずです。

4 すごいしかけの会社はコチラ!

すごいしかけ「社長の地雷を踏まない提案」を実践されている会社は、本社が東京都墨田区にある

◆ミッション
「卓越したアイディアとグロースハックで世界の可能性を開放する」
→事業コンセプト「認識を変え、常識を変える」

◆ビジョン
世界規模で”いきる”を最大にするイノベーション企業グループ
→ゴール「100の現実を変える」

を掲げている株式会社EXIDEAです!
頭脳明晰な小川社長が経営されておられる会社です。
現在、3つの事業を展開されています。

・ Webメディア
商品サービスを購入したユーザーのレビューや、分野の専門家や企業へのインタビューなど、さまざまな本音を通して人々の生活に役立つアイデアを提供していく総合比較メディア「HonNe」をはじめ、複数のWebメディアを運営しています。

・企業ブランディング・マーケティング支援
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今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
それでは、また来週!

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