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ホテル絵日記/U Chiang Mai

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タイのチェンマイと言えばタマモトさんですが、って言ってもわからないヒトの方が多いと思いますが、ある年齢以上のニッポン人にとっては、この町の名前を聞くとほろ苦いモノがこみ上げてくるに違いありません。
黄金の三角地帯の中の美人の町です。
1970年頃、そこで貧しい生活を送っていたオジョーさん方11人をジブンの家に住まわせて、おカネをあげたりシゴトを教えたりして面倒を見てあげてただけなのに、不道徳な犯罪人として血祭りにあげられた人です。
マスコミの、先入観にしか基づかない個人攻撃のハシリでした。
ハーレムっていう言葉もその時使われ始めました。いい音の響き。

ハノイとチェンマイはすごく近くて、プロペラ機の直行便で1時間ちょいです。
数年前まではバンコク経由が最短で、乗り換え含め4,5時間かかっていました。生きてるうちにこんなに便利になるなんて。
そういう町なので、横浜に住んでた頃、伊豆の温泉にひょこっと行ってたくらいの感じで気軽に行きたいワケですがなかなか行けません。貧乏ヒマなしとはよく言ったもんで。
前回書いたChediに泊まったのは2012年で、ここは2017年に泊まりました。
長年勤めたカイシャをボロ雑巾になる寸前に辞めて、自由の身になって1か月ボーっとイキた時期に行きました。

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観光地であり、且つニッポン人も含めた年金生活者の移住先でもあるのでいろいろ宿泊施設があります。
その中で泊まったのがここ。
UというのはU Hotels & Resortsというタイのホテル会社のブランドです。タイ周辺に20軒くらいを運営していて、2020年にはベトナムで3軒オープンさせます。Mui Ne、Hoi An、Hanoi。
Websiteを見る限り、かなりデザインに力を入れています。Websiteそのもののデザインも。

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旧市街の真ん中にあり、最初に行った時にその玄関周りの佇まいにただならぬモノを感じ、ここに泊まる目的で何度か出かける計画を立てましたがほぼ常時満室。人気のホテルです。
外からドアもなく壁の隙間を抜けて入ると半屋外の暗い重厚なレセプションがあり、その奥には一転して明るいプールがあり、その周りの壁は派手な色で塗られていて、いきなり非日常的なセカイに踏み込んだ気になります。

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ワタシが泊まった部屋は迷路のような廊下と階段の先。
床は黒い石、壁は濃い灰紫色。ベッドのアタマのところにアートっぽい装飾があります。照明とか家具もタダじゃ済ませないぞって。
その上ベッドの左右両側が窓で、正面のバスルームもウッドルーバー越しにちらっと見えたり、バスタブは完全に外に面していて、外からは見られなくて、長年の抑圧から解放されるには十分な開放さ加減でした。

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レストランが完全に外を向いていて、旧市街の街並みを見ながら食べさせるという趣向でしょうが、居心地がよかったので朝だけじゃなく、昼も夜も食べました。
こういうホテルをサラッと町の中に溶け込むようにして作るのって相当なワザが必要だろうけど、シゴトとしては一番おもしろいだろうなと思った次第。

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