ビットコインって儲かるの?(ポンコツ経済学)

皆さんこんばんは。

先日猛烈に雨が降り、雨が止んだ後に一気に暖かくなったので

「ああ、春がきたか」と思ったら急激に気温が下がり、気持ちをもてあそばれている今日このごろいかがお過ごしでしょうか。

夏は暑いですが、暑い暑い言いながらなんとか活動はできます。

でも冬は冬眠する生き物が居るように、生き物が活動しちゃいけない季節だと思うんです。

なので国民の祝日に冬ごもりを是非導入していただきたい。


さて、というわけで今回はビットコインについて調べていきたいと思います。一昨年頃だったか一度爆発的に値上がりをし、上司が200万円くらいの時に「俺も買ったわ〜」と言っていたので、絶対に暴落しますよ?^^と言ったら翌月ぐらいに急落していたのが記憶に新しいですが、最近また急騰し始めました。

一度倒した中ボスが強くなって帰ってきたみたいな感じでしょうか。


というわけで、そもそもビットコインってなんなのか。

仮想通貨とか言っているけれど、通貨ってなんなの?そしてビットコインって本当に通貨なの?

この辺について勉強していきたいと思います。


仮想通貨って何?

仮想通貨(かそうつうか、英: virtual currency)は、デジタル通貨のうち、ネットワーク上で電子的な決済の手段として広く流通しているが、法定通貨との比較において強制通用力を持たない、特定の国家による裏付けのないものをいう。


なるほど。


外国語は上手に理解できないので是非とも日本語でお願いしたいものです。

とりあえずものすごく簡単に言うと、現金みたいに現物が無いし、突然役に立たなくなる可能性があるけど勘弁な!っていう通貨のことを指すみたいです。

そんで、仮想通貨=ビットコインみたいな奴とも限らず、ゲーム内のコインとかも仮想通貨と呼ばれるようです。

今回はビットコインを中心に調べていきたいので、一旦その辺は取り除いて考えますね。

ビットコインを始め、イーサリアム等の仮想通貨は、暗号通貨と呼ばれているみたいです。

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サトシ・ナカモトさんって方が開発されたとしているブロックチェーンというシステムを用いた通貨一式の事を指します。
ちなみにサトシ・ナカモトさんがどこの誰なのかは明かされておらず、そもそも特定の個人なのかどうかもわからないそうですね。

暗号通貨の特徴に関しては、システムについて詳しくない僕にはちんぷんかんぷんでしたが、
メインサーバーが無く、皆で相互に情報の正確さを監視するシステムを用いていて、管理者もいない通貨を指しているみたいです。


そもそも通貨って?

さてさて、仮想通貨だの暗号通貨だのについて考える前に、そもそも通貨ってなんなの?という所を抑えなくてはいけません。

通貨の歴史はとても古く、古代には毛皮とか貝殻とかも通貨として使われていたみたいです。
ただ、そんな事言われても現代人からはピンと来ないので、現代で言われている通貨の定義について一度整理してみましょう。

・支払い決済手段(交換できる)
・価値尺度(どれぐらいの価値か図る目盛りになる)
・価値保蔵(価値が未来にも変わらない)

以上の3点が定義としてされています。


例えばこの世界の人類は皆ゴリラで、バナナを通貨として用いたゴリラ経済は成り立つのかを考えてみます。

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まず1つの交換手段としてですが、バナナは交換出来るでしょうか。
手渡しすれば交換は出来るので、これに関しては問題ないでしょう。

ゴリラがバナナを手渡す瞬間について、僕は見たことがないので現実的に可能かはこの際無視します。

では2つ目の価値尺度としてはどうでしょうか。
簡単に言うと、バナナを単位として取引ができるかどうか。ということなのですが、
例えば「この洋服は500バナナね!」とか「このマンションは2億バナナだ!」とかです。

2億バナナって何㌧なんですかね。

しかし、これについては少し問題があります。
バナナにはサイズのバラつきがあります。

15センチのバナナ一つと交換するつもりが7センチのバナナが出てきたら損した気持ちになって、乱闘が発生してしまいますよね?

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共通規格を用意しづらいという点では価値尺度として少し問題があるかもしれません。

そして最後の価値保存についてですが、これには明確に問題があります。
価値保存とは何かというと、明日も来年も、その通貨の価値は変わらないと思えるかどうか。です。

例えば1万円札があったとして、来年になったらこれでは何も買えないとします。

って思ったら急いで皆1万円使って手元から無くそうとしますし、そして同時にお金を受ける側も、出来れば受け取りたくなくなりますよね。

ゴリラ経済の場合はどうでしょうか。

悲しい事ながらバナナは腐ってしまいます。


1週間保ったら良い方ではないでしょうか。

2億バナナもらっても残念ながら腐ってしまって無駄になってしまうので、2億バナナもらって商品を代わりに提供しようとは思えないのではないでしょうか。


というわけで残念ながらゴリラ経済は破綻しました。



なんだゴリラ経済って。



ちなみに、通貨の3要素を世の中に流通している通貨全てが全て完璧に満たしているかと言うと実は違ったりします。

日本でも江戸時代前くらいまでは、お米を貨幣として扱っている事もありました。
お米は重さや嵩で量は統一して量れますし、交換も可能です。

ただ、腐ります。

湿度にも弱いですし、虫が湧いたりカビが生えたりもします。でも通貨として使えました。

なので、通貨として使えるかどうか、最後は気持ちの問題という事です。


いや、ふざけたわけではありません。
ある程度3要素を満たしていて、それを皆が信じられるかが大事という事です。

お米も、腐りはしますがそう簡単に腐るものでもなく、少なくともしばらくは保つ事については皆が共通で信じることが出来たから通貨として利用することが出来たというわけです。


では、現代のお金はどうでしょうか?

例えば先程も例に挙げた1万円札。これは3要素を満たしているのかと言うと、実は本当の意味では満たしていません。

交換は可能です。価値尺度としても、小銭や千円札等に両替してよいのであれば可能です。
ただ、価値は厳密には保存されていません。

だってただの紙だもの。

そんな事皆さんだってご存知でしたよね?
でも、価値保存はされていると皆が思っているので、1万円でそこそこ良いお店でご飯が食べられるのです。

なぜこうなったかには少しややこしく適当な歴史があります。


貨幣と言われると皆の頭に浮かびやすいのは金属貨幣かと思います。

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金貨や銀貨などですね。これらは一時期主流で使われていました。
この時点では3要素は満たされていたんです。
価値保存という意味でも希少金属だったため高い価値を認められていました。

ただ、一つ大きな問題がありました。

金貨運ぶの重たくね?問題です。

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別に通貨の定義として問題は無いんだけれど、
重たくて文句はある。って感じですね。


そんなある日、横着してこういう事を言い出す人が出ました。

「これ金貨1枚と絶対交換するから金貨1枚扱いしようぜ!」

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ここから「紙幣」という物が生まれました。

多分こんなやんちゃな声掛けからは始まっていないと思うんですけどね。


こんな感じで、金○グラムと交換する券として生まれた紙幣を
「兌換紙幣(だかんしへい)」と呼ぶようになりました。


兌換なんて言葉ここ以外で聞いたことないですが、要するに紙幣をもともとの貨幣と交換する事を約束するよーという意味です。

これで持ち運びはバッチリ!
いろいろな紙幣や小銭もついでに生まれてお金のやり取りがとっても簡単になりました。
支払いの下二桁をあわせておつりの小銭をコントロールする文化もきっとここから生まれたのでしょう。

こうして便利な世の中になって経済はどんどんどんどん発展していきました。

そんなある日、当時のアメリカの大統領のニクソンさんが突然こんな事を発表しました。

「金とドルを交換するのやめるわ!!!」

世界中の人は思いました。

「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwww」


皆さん、覚えていますか?
金は希少金属だから、これなら価値保存出来るよねと使い始めた金貨は重たいから代わりに絶対金と交換するって約束してもらえる券を使っていたら、金と交換するの辞めるわって急に言われたんです。

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しかしもっと驚きなのはここから先です。

「もともとは金の価値が担保されてたから通貨として使っていたのに!!!」

「その金の価値の担保が無いんだったら通貨としての価値が保証されないじゃないか!!!」

「でも結構便利だから使い続けます!!!!!!」

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そんなこんなで金と交換する兌換紙幣から、
何とも交換しない不換紙幣へと世の中の紙幣は移り変わり今の形になりました。

意外とお金の価値って適当なんですよね。

一応、そのままでも成り立っているのには理由がいくつかあると言われているんですが、一番重要なのは、価値がある気がするって皆が思っているかどうか。です。

ちなみに、成り立っていると思われる理由はこのあとのビットコインの話でちょっと使うので一応触れておきます。

というかそもそもビットコインの話でしたね。ここまで長くなってしまったので巻きます。

一番大きいのが、政府がその紙幣を指定して税金として納めさせているから。です。

強制通用力とも言うのですが、それ以外は認めないって日本政府が認めていたら、一応日本に住みたいと思っている僕たちはそれを使って払わないといけません。


払わないと怒られちゃいますが、怒られたくないですからね。


普段の生活ではドルを使うけれど、税金払うときだけ円と交換して支払う。っていうのも出来なくは無いですが、手間ですからね。もし問題がないんだったら円使っておきたいと思うと思います。


ではその紙幣の価値。つまり1万円の価値はどのように決まるのか。
それは、その国の生産力で決まると思っておけば大体あっています。

日本の生産力から日本で出回っている通貨の総量を割り戻して、あれこれすったもんだすると、日本円の価値がきまります。

少しややこしくなってしまうので、あえて今回は触れませんが要するに、
国内で作った全ての物を、皆が持っているお金で分け合ったら大体これぐらいの物をもらえるよね。
って感じです。

よくGDPとか聞くと思いますが、これが国内総生産という言葉の略で、その国で作られているものの総額を指します。

日本円が使われている社会の中でこれぐらいの物が作られていて、日本円の総量はこれぐらいあるから、1円の価値はこれぐらい。っていう風に決められていると思ってください。

なので、インフレとかデフレとか聞いたことあると思いますが、これはその辺と関わっています。

国内で作っている物の量は変わらないのに、紙幣をいっぱい刷って皆の所持金を2倍にしてみたら、
値段が倍になっても買っちゃうから商品の値段があがるよね。これがインフレ。

出回っている紙幣の量は変わらないのに、生産した商品の量が2倍になったらどう見ても余るから、安売りしてでも商品を販売して値段が下がりますよね。これがデフレ。

世の中に出回ってる商品の値段が上がったり下がったりして、なんとか世の中のバランスを取れていますよ。というのが不換紙幣になったにもかかわらず経済が成り立っている背景です。

そう、不換紙幣の話でした。また長くなって忘れるところでした。


で、ビットコインって通貨なの?

さて、長くなりましたが、ではビットコインってなんなの?っていうところです。

さっきよりもう少し踏み込んだ内容になります。
簡単になるようにあえてすごく雑に説明しますが、それでもちょっと難しい部分があるので心してください。

ビットコインというのは、先程も言及したとおり、ブロックチェーンという暗号技術を用いて作られた仮想通貨です。

取引をしたいと思った時に、支払う人、受け取る人、計算する人。の3人が関わります。

支払いをするときの処理を、計算する人が行ないます。
この人をマイナー(金を掘る人)と呼びます。

マイナーは取引を処理するたびに、取引する人とビットコインのシステム側からビットコインを報酬として与えられます。

取引をする人は手数料を決めることが出来ます。
無料にすることも出来ますが、マイナーは手数料が高い人から順番に処理をするので、取引が後回しになってしまう可能性があります。

ビットコインの総供給量はシステム側で管理されており、マイナーに与えられる量でコントロールされています。

毎年新たに発行される量が減っていき、2040年にはストップする仕組みになっています。



ここまでがビットコインのルールだと思ってください。細部を大分端折ったり簡易化させているため、自身で取引を行なったり理解をしたいと思っている人は個別でしっかり勉強してくださいね。


さてさて、ではまず通貨の3要素にわけていきましょう。

・支払い決済手段(交換できる)
▶問題なく交換出来ます。

・価値尺度(どれぐらいの価値か図る目盛りになる)
▶ビットコインの単位は明確なのでこれも可能です。

・価値保蔵(資産の保存)
▶これが一番の問題です。

この仕組、前半で説明した不換紙幣と大体同じだと考えてください。
ビットコインや1万円札そのものには価値が存在しない。
だけど通貨として成り立つのかどうか。

ちなみに現在の価格変動はこんな感じ

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ちょっとばかしやんちゃすぎる気がしますね。
2018年にめちゃくちゃ高騰した時に200万円で、そこから一気に急落。
でもその高騰した200万円の時に買っていたとしても、現在500万円近くまで上がっているので300万円の得。

今日と明日で値段が変わってしまう不安定さに対して、決算手段として利用するには少し信頼を置きづらいですね。
これ1ビットコインで買います!って200万円の時に決めたのに、実際に支払う時には500万円必要になる可能性があるということですからね。


さて、ではなぜこんなにやんちゃ相場になるのか。
それは、日本円の時に触れた、
①強制通用力が無く、税金等絶対に使わないといけない理由がない。
②ビットコインを普段の生活で常用している人がおらず、そのため生産力の裏付けがない。

ここが争点になってくるかと思います。

①強制通用力が無く、税金等絶対に使わないといけない理由がない。
の部分に関しては、政府の支配から逃れるという設計コンセプトの時点で上等!って感じになっていると思うので、この部分に関しては一切存在しません。

②ビットコインを普段の生活で常用している人がおらず、そのため生産力の裏付けがない。
①の結果この問題が発生してしまいました。
マクロ経済学のイメージが出来ない人は想像がちょっぴり難しいかもしれませんが、
例えばアメリカ人が日本の商品を買いたいと思った時、米ドルを一回日本円に交換して商品を購入します。この時に円の価値が決定します。

日本でりんごが1個100円で売られていて、アメリカでりんごが1個1ドルだとしたら、
おそらくアメリカ人は日本のりんごに対して1ドルまでなら出せます。なので1ドルは100円になります。

では、ビットコインの場合はどうなるでしょうか。
ビットコイン村で生産されている商品が今のところ無いため、上で行われた計算がされません。
そのため、ビットコインの妥当な値段が存在しないのです。

ビットコイン村で生産される商品が無いということは、円をビットコインに換えたとしても、商品を購入する時にまたドルや円に戻す必要があります。つまり、ビットコイン自身には価値がなく、交換の間に挟まっている通り道でしかないという事です。

というわけで、ビットコインは通貨として成り立つのかどうかという問いに対して、
私の解答は成り立たない。となりました。

でも値上がりしているのはなんで?

ここまでは単純に通貨として成り立つかどうか。という論点でお話をしましたが、商品やサービスとして考えたらまた話は変わってきます。

例えば決済手数料について。
銀行で行おうとすると海外送金を行う際に3,000円〜7,000円くらいかかるそうです。
でも、ビットコインを利用すると限りなくゼロ円に近い手数料で送金をすることも可能です。

マイナーはビットコイン側からも報酬をもらえるので、時間がかかっても良いのであればきちんと対応をしてくれるからです。

しかし、先程も触れたように結局ビットコインとして貯金するのではなく、すぐに円やドルと交換してしまうので、ビットコインの価値を保証する特徴とは少し違う気がしますね。


やはり、何よりも投機的な要素が強いように思います。

みなさんもこのように思っているのではないでしょうか。

ビットコインが、もし高くなるのであれば買いたい。

この辺りはバブル経済と全く同じです。
今回そこまで触れてしまうとちょっと長くなって疲れてしまうので省略しますが、すごく簡単に言うと、

皆が高くなると思っているうちは、高くなると思う人が買うので高くなる。
でも安くなると思う人が多くなってくると安く売り始める人が出てくるので安くなる。

こんな感じに値動きが決まります。
ビットコインそのものの価値に関してはもはや関係ない値動きですね。


というわけで今回の結論。
・ビットコインは通貨としては成り立たない。
・投機的にお金儲けの手段としては使われるが、長期で見たら確実にバブルは崩壊する。

こんなところでしょうか。
またいつかバブル経済についても調べてみたいですね。


こんな感じで気になったことをちょくちょく調べていこうと思います。

一緒に興味があることを調べてくれるポンコツ仲間も募集してますので気軽にお声掛けください。

このテーマについて調べてほしいという要望がありましたらそちらも承ります。僕の興味が湧いた場合のみとなってしまうかと思いますが・・・!!


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