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日本社会の少子化問題解消と、日本の役所や企業の学閥依存体質との関連

日本社会の衰退の大きな要因になっている少子化問題の根本的原因は何か?

その大きな原因の一つが、少子化に伴う大学全入化による学歴バブルの発生が引き起こしている教育費用の日本の国全体レベルでの凄まじい高騰と、その解消を根本的に阻害する日本の役所や企業の学閥依存体質の存在である。

日本社会では、少子化の進行で、大学全入のような子供全員の横並びでの高学歴化、学歴のインフレが当たり前になってしまい、どの企業も、それを前提に、全ての応募者に対して、大学卒業のような高学歴を横並びで要求するようになってしまっている。そのため、各家庭で、子供の教育費用がやたらとかかる。そのため、各家庭における、子供を経済的に自立させるまでにかかる経済的負担が大きすぎる。そのため、各家庭は、子供をむやみに作れない。経済情勢の悪化で、各家庭の稼ぎが少なくなっていて、経済的にもう子供が作れない。

結局、日本社会では、少子化が原因で、さらに少子化が進んでしまっている。そのことが企業で必要とされる学歴の更なるインフレを呼び起こすことになる。日本社会では、まさに学歴のハイパーインフレ化が進行中である。社会や企業で、子供全員の高学歴は本当に必要なのか?

日本の大学の講義内容や研究指導内容は、実社会では役に立たない、教員の自己満足のための飾り物ばかりである。社会の人々は、みんな大学卒業の資格が欲しいだけで、実際のところ、大学の講義内容は、今の内容のままでは、一部の技術系を除くと、誰も必要としていない無駄な内容なのではないか。

日本の大学は、欧米諸国とかの先進的研究成果の解析やその結果の暗記勉強による吸収と日本社会への一方的な応用しかやろうとしない。そもそも、日本の大学は、伝統的師匠と弟子の関係の重視による研究上の学殖蓄積偏重と、師匠と弟子の間の心理的な相互同調や、弟子から師匠への忖度の傾向が強すぎて、自分ではチャレンジングな先進的な成果が、構造的にちっとも出せない。

その点、研究成果の吸収とその教育は、こうした日本の大学に頼るよりも、直接、欧米諸国の大学から成果をネット経由で直輸入した方がコスト的に安上りで有利である。あるいは、日本よりも研究教育レベルが上位になった、中韓の大学の成果の直輸入の方が、成果内容をさらに小改良してある分、より効果があるかもしれない。

こうした点で、日本社会では、大学は、全般に社会的に役立たずで、あまり必要ない。日本の大学は、一部を除き、解体しても、研究教育内容の社会への役立ち度の点では、ほとんど実害が無い。この点では、抵抗するのは、既得権益者の大学関係者だけで、大学の高い授業料に苦しむ日本社会の人々は、逆に大喜びするだろう。

しかし、実は、こうした大学解体で大きな問題があるのは、大学の学閥の存在を前提で、その活用にやたらと執着する、日本の役所や企業側なのではないか?日本の役所や企業一般(つまりは、伝統的な「社」)が、従業員の採用や、採用後の従業員の活用において、高校や大学における学閥、すなわち、伝統的な先輩後輩関係や、師弟関係の活用に対して、強迫的に依存し過ぎである。

以下は、話題を、大学の学閥に限定する。

大学の学閥の存在やその企業内部での活用は、日本の役所や企業の業績向上の面で、本当に役に立っているのか?あるいは、日本の役所や企業による、そうした学閥への強迫的な心理的こだわりを生み出している、彼らが病的にこだわり続ける昔ながらの新卒一括採用の慣行は、企業業績の向上に、本当に役に立っているのか?実際のところ、効果がちっとも無いのではないか?

多くのより有能そうな生徒や学生たちが、みんな、学閥を重視しない欧米や中韓系統の外資系企業に対して、優先的に就職の応募をしようとしていて、そっちの方が企業業績がいいのでは?彼らは、自分の就職応募先から学閥重視の日本の中央省庁も避けるようになっているし。

日本の役所や企業は、従業員の全人生、全時間を拘束する、ひたすら苛酷な終身強制奴隷労働制を従業員に対して強制する、役所や企業への従業員の終身雇用、終身隷属の慣行をとっとと止めるべき。実は、この慣行こそが、日本の役所や企業が持つ学閥依存体質の根源なのではないだろうか?というのも、学閥のような入学による自動加入、所属メンバー内での心理的一体化や相互扶助の永続をひたすら目指す集団のあり方は、日本の役所や企業の持つ、自分たちの集団への所属メンバーの集団内定住状態の永続、すなわち従業員の集団内永住を目指す、従業員の終身雇用、終身隷属の考え方と、所属メンバー間の人間関係の永続を共に目指している点で、根本的に、とても相性がいいからだ。

(この終身雇用自体が、従業員となった女性の育児休業対応への困難さとそれに伴う女性従業員の雇い止め、あるいは、終身、役所や企業の集団内に入れてもらえない非正規雇用者という社会的流民の大量発生とそれに伴う経済的収入の大幅減少や不安定化という社会問題を生み出す元凶であり、日本社会における少子化問題発生の別の社会的悪玉になってしまっている、という問題もある。日本の人々が、高い教育費用を継続的に出せなくなっているのも、日本の役所や企業による非正規雇用化が進行しているからだ。)

日本の人々は、メンタル面での役所内定住、企業内定住が根本的に大好きなので、企業内部での苛酷な終身強制奴隷労働制もあっさり肯定してしまうんだよね。特に、日本の男性に対して、企業での長時間強制労働を生涯にわたって、ひたすらやらせることに、何の心理的痛みも感じずに、ひたすら彼らの稼ぎの多さや企業内での出世に固執し続ける日本女性たち(男性の母や妻)が、この問題の本当の大きな根本的な悪玉的存在なのだが、日本の人々は誰も問題にしないね。

そもそも日本伝統の稲作農耕のような一か所定住生活中心の社会集団の実質的支配者は、日本政府の明治時代以来の脱亜入欧国策による日本社会への家父長制導入以前の昔から、母や祖母、姑のような女性なのだし、そうした点で、所属集団内での永住を指向する日本の学閥は、実際のところ、女性的体質で動いているのではないだろうか。日本の役所や企業の学閥依存は、そうした伝統的な母や祖母、姑たちの持つ女性的社会心理が、その原点であり、日本社会の原点的に、消すのが非常に難しい厄介な代物なのかもしれない。

あるいは、日本の役所や企業の従業員採用の理想的モデルとなっている、日本政府=「お上」の中央省庁の伝統的な従業員採用や活用のあり方が、そもそも日本の役所や企業の終身雇用や学閥依存の社会慣行という社会的悪玉の頂点に君臨しているのである。しかし、当の中央省庁で働く人々は、このことについて、何も問題意識を持ってい無さそうなのが、学歴バブルがもたらす日本社会の少子化の根本原因の解消にとって、実は致命的なのではないいか。

日本の中央省庁で働く人々も、東京大学とかの大学の学閥の存在に完全に依存してしまっていて、大学の学閥の存在やその活用を前提で動くように、ずっとなってしまっているけど、彼らの東京大学とかの学閥のこだわりは、彼らの業務上の実務的成果を向上させる上で、本当に役に立っているのか?逆に、従業員間の変な馴れ合いや、先輩後輩の上下関係に基づく不要な忖度を生み出し、実務的には、大きな障害になってしまっているのでは。実際のところ、学閥依存で動く、日本の中央省庁の業務や実務が、ちっとも上手く動いていないことが、彼らの新型コロナウィルスへの対応の凄まじい悪さで明るみに出てしまった。

学閥依存の従業員採用や活用を前提とする日本の役所や企業のあり方は、もう世界的に劣ったものになっているのではないか?学閥依存だと、どうしても学閥内の先輩後輩制に依存してしまい、それは結局は、その頂点にいる一番の古参者である老人による役所や企業支配を生み出し、役所や企業の意思決定の老化や、新しい科学技術の軽視による、役所や企業の実務能力の根本的低下につながってしまうからだ。日本の国全体の衰退もこの問題とつながっているはずだ。

日本の役所や企業は、実際のところ、従業員採用時の学閥依存をもう止めるべき。彼らは、従業員を国家資格の保持等の別の基準で採用すべき。従来の学閥依存体質の役所や企業は、もう業績的に全然上手く行っていないのだから、彼らの従業員の採用や活用は、学閥を前提としない、資格前提の運用とかへととっとと変えるべきだ。

以下は、日本の役所や企業による、こうした学閥依存体質の解消が一通り行われたことを前提とした話となる。

まず、日本の大学の関係者、すなわち大学の所有者、経営者や、働いている教員は、
(1)自分たちへの需要が、少子化に伴う学歴バブル発生による、単なる無意味なバブル景気状態にあり、社会の人々が欲しいのは、子供の学歴や学閥利用可能性そのもので、講義内容自体への需要は、実はちっとも存在しないこと、そのため、自分たちは、実際のところ、社会にちっとも貢献していないこと、
(2)自分たちが、ひたすら高額な授業料の徴取によって、今の日本社会の人々の生活を無駄に苦しくしている最悪クラスの元凶、つまり社会的な少子化の根本原因の悪玉になっている、無駄に高コストな、社会的に有害な存在であること、
に気付き、大学経営、教育事業から撤退する準備をいち早く始めるべきだ。彼らの失職対策が社会的に必要で、日本の政府とか、今から用意すべき。

次に、日本の役所や企業は、無駄な高学歴の要求を、子供たちに対して行うのを止めるべき。横並びでの要求学歴水準リセットの協定を、いち早く作るべきだ。

結局、現状の日本社会の学歴バブルを消失させるため、社会的に、経済的ハイパーインフレ時の預金封鎖のような学歴のレベル封鎖、あるいは、役所や企業が応募者に対して要求しようとする学歴レベルの横並びでのリセット、学歴徳政令が必要である。そのことで、無駄な高学歴の取得にかかる、無駄にひたすら高額な教育費用を削減し、社会全体で、みんなが低費用で子供を経済的に自立させることを、再び可能とすべき。そうすれば、少子化の大きな要因の一つを消すことができる。やはり、人間は生き物なんだから、みんな、自分の遺伝的子孫は残したいものであるよね。

ここまで、話が進めばいいんだけどね。難しいかもね。


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