左遷

愛知に引っ越した。
言っても横浜から新幹線で一時間強だし、隣の隣の県だからそこまで変わらないと思っていた。でも引っ越しを業者に頼んだら、荷積みと荷下ろしが同じ日じゃないと当たり前のように言われて静岡のデカさと愛知の遠さを実感した。

今回の転勤、本当に「飛ばされた」という認識が一番しっくりくる。前向きなものでも、ましてや栄転でもない。

仕事を「金を稼ぐための手段」として割り切っている自分としては、おかしいことに「おかしい」と言うことに躊躇がない。さらに言えば、上司のことを崇めているわけでも、「この人すごい!」「ついていきたい!」と思っているわけでもなく、別に嫌われても構わないのではっきりと「おかしい」と言えてしまう。(この会社自体新しい会社なので、ここでの実績がすごいみたいな人はほぼいないため)
そうなると、自分の手足のように動いてもくれず、自分はさらに上から無理難題を押し付けられているのに、それをお願いしたら歯向かってくるような部下は嫌われる。昇進の基準は上司の評価だけなので、昇進もない。
昇進もない歯向かってくる奴をリリースしたくて愛知に飛ばしたのだろう。

この根拠は他にもある。
年末に異動を言われた際、異動元の拠点のトップに「異動なら昇進か昇進候補にしてくれ」と言ったが聞き入れられなかった。ただ、人員不足などもあり異動先では運良く昇進候補として仕事をすることが直前になって決まった。
これに関しては喜ばしいことであったが、異動元では自分の昇進候補入りが決まる半月前に、別の人が昇進候補になった。以前、直属の上司から異動をエサに人事評価「現在の最高評価は2名で、1名は既に昇進候補になっている人、もう1名が自分であること」を聞き出していた。つまり異動しなければ自分が昇進候補になれていたはずなのに、異動があったことで繰り上がりで別の人が昇進候補となったということ。その人については上司とも仲良くやるタイプの陽キャなので、おそらくそいつを上げたいがために自分を愛知に飛ばしたのだろう。
本当に自分のことを評価していたのであれば、そんな昇進の枠が開く直前に異動なんてさせないだろうから。

出勤最終日、同僚からメッセージの入った色紙をもらった。同じ役職の同僚のうち3割くらいから「早く上のポジションに上がってください」「〇〇さんならすぐに昇進間違いないです」「〇〇さんは上司よりも詳しく仕事をしていて…」といった内容が書かれていた。いったい上司たちはそのコメントをどんな気持ちで読んだのだろうか。
いや、何も考えてないんだろうな。

左遷
意味は違うが読んで字の如く、日本地図の左側に飛ばされた。
今までの横浜に行く感覚で名古屋に行けるのは都会感があるが、横浜に行くよりも近い感覚で岐阜に行けると書くと地方感がすごい。
深夜番組は基本的に1ヶ月遅れの放送。番組表の「霜降り明星のあてみなげ」「おぎやはぎのハピキャン」の文字で、ここは関東でないことを実感する。
JUNKはradikoのエリアフリーでないと聴けない。
東中野に住んでた新卒AD時代の家賃を基準に家を借りたら2LDKの家になった。荷解きを終えて部屋を見渡すと、資源ごみの日に出す用の段ボールゴミだけが置かれた部屋が1部屋余った。

ここでこれから先どうなるのか、期待せずにそこそこ頑張ろう。


ちなみにDJ松永マインドなので、同僚からもらった色紙は愛知に持って来なかった。捨ててないだけマシ。

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