t4_顧問

デザイン顧問をはじめました。

どうも、スワンです( 'ω')

株式会社メルペイにてデザイナーをしつつ、勉強会でグラレコを描いたり、社外でもデザインや組織づくりのお手伝いをしています。最近はTwitteとこのnoteを中心に生息しており、日々の考えや告知はここでまとめているのでよかったらフォローお願いします👇


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★2019/03/20 追記: デザイン顧問の経緯について取材頂きました👏

〈 デザイナーからデザイン顧問へ 〉副業という越境で拓かれた新たなキャリア|Offers Magazine編集部


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さて、今日は個人としてもチームとしても待ちに待った本業の決済サービスが走り出し、ウハウハが止められず思わず渋谷からレインボーブリッジまで走ってきました(笑)

リリースするまではずっと本業の方がバタバタとしているような印象だったかと思いますが、実は去年の夏ぐらいから副業を復活し、パートナーとして働かせていただくお仕事が徐々に増えてきました。

ありがたいことに知人経由だけでなく、最近はSNSでダイレクトにお誘いいただいたり、note を読んで連絡しました!というパターンもかなり増えました(嬉しくて泣きそう・・・)

いち個人としてようやくスタートラインに立ち始めているなと、嬉しさを噛み締めています。

さて、その中でも新しく関わらせていただいているパートナーとのお仕事が新しく、自分にとっても嬉しい案件だったので今回ご報告させていただこうかなと思っています。


デザイン顧問をはじめました。

この度、株式会社スヴェンソンスポーツマーケティング(以降:スポマ)と株式会社タクティブのデザイン顧問につかせていただくことになりました。

簡単にパートナーの紹介をさせていただくと、株式会社スヴェンソンスポーツマーケティングは卓球を中心とした事業を展開しており、食事も卓球もできる飲食事業やプレイヤー向けの検索サイトの運営・開発などを行なっています。他にもオフィス用の卓球台を販売するなど、一口に卓球といっても分野は多岐にわたります。

また同じくグループ会社である株式会社タクティブは、日本最大の卓球スクールを運営しています。 ToCのスクールという側面だけでなく、業界におけるプロの雇用創出や育成にも力を入れており、マネジメントの面でも幅を広げつつあります。


デザイン顧問になるきっかけ

今回はTwitterのDMにて、スポマ取締役の駒井さんから直接お声がけをもらいました。ツイッタランドすごい。

意外にも特に「デザイン顧問を探そう!」と思っていたわけではないそうで。たまたま私のnoteを読んで「一緒に働けたら化学反応が起きそう!」ということで、今回デザイン顧問という形でお誘いいただきました。

note書いててよかった〜〜と心底思いました(笑)

そう言えば技術顧問って最近はけっこう聞くようになったなと思うのですが、お話をいただいたときに「デザイン顧問ってまだまだ少ないなあ」と改めて思いました。

それと同時に、話を聞くほど「確かにこれは面白い化学反応が起こせそう・・・」と、それはそれは楽しい匂いがプンプンしました。

加えて、なんとなくですが自分は人との相性が相手の纏う空気と匂いでわかるほうで(変態的な意味ではなく)初めて駒井さんとお話しした時、絶対方向性が合うなあと。

即決で受けさせていただき、去年の12月から顧問のお仕事をスタートさせていただきました。

また当初はお誘いいただいたスポマのみに関わらせていただくはずだったのですが、組織課題をヒアリングしているうちに全社的に組織づくりをしていったほうが効果的だなと思い、最終的にタクティブ含め全体的に関わらせていただくことになりました。


何をやっているか

デザイン顧問って、ぶっちゃけ何やってんのさ。と思われる方も少ないと思います。

現時点でわたしは、主に2社の全社的な組織づくり、文化づくりを推進させていただいています。当初は経営の壁打ち相手になりつつ、デザインや顧客体験の視点で新しい課題を見つけてほしいというお話でしたが、思いのほかすぐ課題が見つかったので今はその実行に力を注いでいます。

具体的にはワークショップを中心に、2社共通の「ミッション」と各事業の「ビジョン」をつい先日決めました。続いていまは全社共通の「バリュー」を作っています。

なので新規サービスのUI作るとか、既存のWEBやらアプリの改修をするとかいわゆるプレイヤー的な動きはここでは一切していません。


ヒアリングから見えてきた組織づくり

卓球をドメインに動いているグループ会社同士は「卓球業界をあらゆる角度から本気で盛り上げる」ために相互的に協力しています(これ自体が建前でなく、心から本気で動いてるのが本当にすごい)

みなさん、本当に卓球のことを、卓球に関わる人を、ものを、本気でどうにかしようとしている。

愛がね。ほんとすごい。


はたから見ても胸を張って言い切れるくらい熱量が圧倒的な組織ですが、改めてミッションを決めた大きな理由としては最初に組織ヒアリングをした際に出てきた「意思疎通の課題」でした。

今はかなりシナジーの高いメンバーが揃っているので、ズレも少なくそこまで大きな問題はありません。それでも「目的」や「意義」の言語化がない中、ポツポツと個々のズレをメンバー同士が感じはじめていました。その関係でスピード感が出せない、お互いの腹落ちに時間がかかるなどいくつかのコミュニケーションの課題がありました。

これから各社が事業を伸ばし、かつメンバーが増えていく中で組織として確かに存在している「大切な何か」を明確に伝えられないモヤモヤ。これは将来的に、大きな組織課題につながると確かに実感しました。

この課題解決のため、まず「ミッションを決める」というプロジェクトから始めることに。


会社のミッションを決める

組織づくりのスタートとして、まず会社や事業を超えた共通のミッションを決めました。役員陣を中心に侃侃諤諤のMTGを経て、先日無事に「卓球で社会をつなぐ」という全社ミッションが決まりました。

ミッションを決めた経緯は長ーくなるので、また別のnoteとして詳しく話せればと思います(笑)

まだ出来立てホヤホヤのミッションですが、すでに現場で自発的な運用が始まっており、ありがたいことにチームも私自身もその意味の手応えを感じ始めています。

この過程も、そのうち記事にしたいですね。


文化づくりは仕組みから

またミッションを決めていく過程で見えてきたのは、もっともっとオープンでオーナーシップの強い組織にしていきたいという話。

IT出身のメンバーも何人かいたのでもともとオープンな文化ではありましたが、全体で見ると開発メンバーだけでなく他の畑からきたメンバーも多いのも特徴です。その中でいきなり「好きにやろう、性善説で!」と言われても、やったことない人は本当なのかと半信半疑。びっくりしてしまうんですよね。

あとこれはどの組織でも一緒だと思うのですが、どこまで、どうやって自分の意見を言ったらいいかわからないメンバーは一定数います(相対的な得意不得意の話なので)その上で考えることや意見をまとめて伝えることが得意な人がいると、どうしてもそこが意思決定の中心になってしまう。

これは決して組織のベースがガチガチのウォータフォール型というわけではなく、同じ場にはみんないるけれど最終的な決定方法がわからなくて誘導的になってしまったり、フラットに意見を引き出す方法がわからなかったりするためです。

でも、スポマとタクティブでは将来的な組織構想として全員にオーナーシップがあって、多様性を受け入れられる、性善説を元にした柔軟な組織にしていきたいという強い思いがありました。そのためには意思決定のやり方と、個々の意識をを大きく変える必要がありました。


付箋文化と思考の可視化

まず初めに、スポマとタクティブでは徹底的にMTGを付箋でベースで行い、ブレストを中心とした「フラットに言い合って良い文化」を作りはじめました。

付箋のいいところは、強制的な意見の均一化ができるところです。同じ付箋の色と、太めのペンを使うことによって「誰の意見か」というバイアスを極力取り除くことができます。

加えて発表は1人1案ずつ意見を発表していくので、必ず話す時間が全員に与えられます。仮に喋るのが苦手なメンバーがいても、誰かの会話に水を差す心労をなくすだけでブレストの質は大いに変わります。もちろん、口達者なアイディアマンの意見だけで1時間が終わってしまうようなことも簡単に防げます。

とにかくブレスト→マッピング→意思決定を1つの型として徹底して行いました。組織としての徹底した意識の底上げです。

「自分の発言には意味がある」「自分も決める側である」という意識は、そんなすぐに身につくものではありません。常に、意見の「何故」を問い、決定方法が属人化せず「どうやって、何を軸に意思決定していくか」を組織全体で認識し、考えていけるようにしつこくしつこく実践しています。

加えて新しくPMで入社された榎本さんもIT出身で、かつ同じ付箋大好きマンだったことも影響がとても大きく。嬉しいことにガラッと今までの形式を変えたにも関わらず、いま組織全体で付箋ブームが起きています(笑)

最近は開発チームだけでなく、卓球スクールのコーチ陣や調理を担当されている現場の方にも付箋文化を持ち込み、フラットに言い合う新しい文化が生まれつつあります。


何より、このやり方を大いに楽しんでくれている経営陣の皆さんには本当に頭が上がらないです。


何故やるのか

最後に、私が「なぜ受けたか」という話です。

話は変わりますが、わたしは昔から他人の言動にめちゃくちゃ敏感な性格でした。これは最初はとても自分にとってストレスで、相手の言動一つ一つに何十倍もの想像を膨らませてしまって神経をすり減らして胃を痛めているようなタイプでした。

でもそのうち、人よりも相手の気持ちや、行動の意味や裏を読み取ることが得意なことに気づいたのです。

短所は長所の裏返しとよく言ったもので、自分の中で嫌でたまらなかった敏感すぎる察知能力が、人や、組織の「本当はこうしたいんじゃないかな」「こんなところを心配してるんじゃないかな」「ここさえ変えれば、動き出しそう」とピンを打つ場所が、おぼろげながらだんだんわかってきました。

そんな中ここ1年ほど、本業でもデザインチームの立ち上げの最中にいたり、Designshipを通して集合型のチームで動いたり。その他かなり多岐にわたる組織形態に関わらせていただくことが増えた時間を使って「こうやったらもっと上手く組織が動きそうだな」と小さな石を投げてみたり「このコミュニケーションはどうだろう」とパートナーとの関わりを実験的に試してみたりしていました。

その地味な観察とテストを繰り返した秘伝のタレみたいなものを、今回機会をいただいた場所に、思いっきりぶち撒けてみることにしたのです。

また本業の中でも組織作りから関わっていただいていたTakramさんを端から見ていて「デザイナーとしてこんな会社との関わりかたもあるんだな」とイメージが付きやすかったのも、今回顧問という動き方に興味を持った1つのきっかけでした。


組織をデザインする面白さ。

改めて今回、自分の中で少しずづ溜め込んでいたタレを、思い切って使う機会をいただいた2社には本当に感謝していると同時に。組織はデザインすることによってこんなにも変わるのかという可能性を実証してくれました。

日に日にメンバーの表情が変わる。それを目の当たりにしていると、まるで焚き火にガゾリンをかけているような面白さがあり(例えが悪い、笑)こんなに組織づくりが面白いとは私自身にとっても大きなサプライズと収穫でした。

まだまだやることしかないので、双方にとって価値のある、長いお付き合いになれればいいなと思いますし。この流れを外にも広めていきたいなと思っていますので定期的に近況報告していきます。


そして現在、スポマとタクティブ絶賛組織を大きくするための第一歩としてCDO候補のデザイナーだけでなく、CTOなど幅広い職種の方を募集しています。

働く場所も時間も自由。特に開発は性善説を元にティール組織のような仕組みを実験していて、正社員だけでなく自分をはじめパートナーも主体性を持って一丸となり動く前衛的な働き方が浸透しはじめています。

卓球が好きな方やミッションに共感していただける方など、幅広い職種で募集しているので根本的な組織づくりから関わってみたいという方は是非ご連絡ください(DMも大歓迎!)

もしくは身構えずに、ラフに卓球しにきてください。笑


それではまた( 'ω')スワーン

読んでいただいただけで十分なのですが、いただいたサポートでまた誰かのnoteをサポートしようと思います。 言葉にする楽しさ、気持ちよさがもっと広まりますように🙃