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【読書メモ】モロー博士の島(H・G・ウェルズ)

6本の中短編が収録されています。「モロー博士の島」が全体の半分ほどのページを占めている中、一番最初に載っている「ダイヤモンドをつくる男」のあらすじと感想を書きます。あらすじは最後まで書いてるので、ネタバレ注意です。

「ダイヤモンドをつくる男」のあらすじ
橋の欄干にたたずんでいると、隣にいたみすぼらしい男から声をかけられ、ダイヤモンドの原石のような小石を見せられた。聞けばその男が作ったダイヤモンドだという。ダイヤモンドが人工的に作れると確信した彼は、製造の秘密が漏れるのを防ぐため、1人で密かに研究してきたという。資金が底をついたりと、苦労話も聞かされた。そして、その小石を100ポンドで買わないかと持ち掛けてきた。この大きさのダイヤモンドなら、普通は何千ポンドもするはずだ。主人公は鉱物学に造詣が深く、それはダイヤモンドの原石に見えなくもなかったが、ただの石ころを100ポンドで売りつけようという詐欺師かもしれぬ。結局この場で買う気にはなれず、明日自分の事務所を訪ねてくるよう名刺を渡して別れた。
後日、2度ほど男からコンタクトがあったが、あいにく留守中で会えなかった。あの男とはそれっきりで、結局あの小石は買わなかったが、あれは本物だったのだろうか…?

なんとも気になる読後感…。詐欺か?本物か?ちなみに本日時点で、1ポンド=137.98円だそうです。13000円程か…と思うと怯む罠。

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