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【読書メモ】野獣死すべし(大藪春彦)

「野獣死すべし」と「野獣死すべし 復讐編」が収録されてます。前者の冒頭部分のみあらすじと感想を書きます。

あらすじ
盗んだ車の車内から、通りがかった警部に声を掛け、ピストルで殺害し、
死体を車のトランクに乗せ、警察手帳や拳銃など手掛かりになりそうなものを自分のジャンパーに入れた。車は乗り捨て、別の車を盗んで走らせた。その車も乗り捨て、また盗んだ新しい車に乗り、自分の部屋に帰った。
伊達邦彦はハルピン生まれだ。父は精油会社を経営していたが、会社を乗っ取られ建設関係の官吏になった。戦前から大陸を転々とするが、敗戦後、大変な目に遭い日本へ帰国。故郷の四国で過ごした。邦彦はロシア文学にハマり、名門高校に進学。演劇部に入るが、ガールフレンドの自殺を経験した。その後、東大に落ち神学校へ進学。サッカーをやったり、美術部に入ったり、ポーカーのインチキを覚えるなどした。しかし放校になり、翌年私立大学に入学する。やがて完全犯罪の夢を抱くようになり、東洋拳のジムに通い、大学の射撃部に入部した。ドア鍵を針金で開ける技術も上達した。車の免許を取り、偽造免許も作った。盗んだ車で走って元の場所に戻したりもした。女に関しては、美貌の女と金のある女にしか見向きしなかったが、誰とも長続きしなかった。「犯罪、特に殺人には生命の昇華がある」戦争で死人を見てきた彼は、他人の命に特別な価値を持たなかった。誰が死のうと知ったことではない。頼りになるのは金と武器だけだ…

これだけ読んでもハードボイルドっすね。いかにもヤバそうな価値観を持つ伊達邦彦です。プロローグで警察を殺したのも彼なんでしょうな。

松田優作主演で映画化もされてるようです。

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