つなぐ糸

あなたにとって私とは。

そう自問した。あなたにではなく自分に問いかけた。

あなたに聞けばすぐに分かる事、心の奥に住む恐怖がそれを許さなかった。

「親しい間柄」と一言でまとめられた何色か分からない糸。

手を繋いでいいのか、それ以上を求めてもいいのか。

いつもの照れくさそうなあなたの笑顔が余計に私を迷わせ、胸を締め付け余計な選択肢を増やす。

「振り回されてる」と一言でまとめたくない赤を信じる私の糸。

しんどくも辛くもない でも一時の高揚はいずれ始まる泥濘への行進の気配。

「どうなりたいの?」一言でまとめられない繰り返す自問自答、切ってしまいたくなる糸。

いかなる色であれ太さであれ距離であれ

あなたを信じるしか救われない私の糸。




#詩 #散文 #自由詩

最後まで読んでくれてありがとうございます。 スキしてくださるととても嬉しいです。 してくださらなくても、目を通してくれてありがとうございます。