つなぐ糸
あなたにとって私とは。
そう自問した。あなたにではなく自分に問いかけた。
あなたに聞けばすぐに分かる事、心の奥に住む恐怖がそれを許さなかった。
「親しい間柄」と一言でまとめられた何色か分からない糸。
手を繋いでいいのか、それ以上を求めてもいいのか。
いつもの照れくさそうなあなたの笑顔が余計に私を迷わせ、胸を締め付け余計な選択肢を増やす。
「振り回されてる」と一言でまとめたくない赤を信じる私の糸。
しんどくも辛くもない でも一時の高揚はいずれ始まる泥濘への行進の気配。
「どうなりたいの?」一言でまとめられない繰り返す自問自答、切ってしまいたくなる糸。
いかなる色であれ太さであれ距離であれ
あなたを信じるしか救われない私の糸。
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