蜘蛛の腹


上半分は鏡、下半分は白塗りのタイル

その鏡の部分

蜘蛛が歩いている

お前は自分が鏡を歩いている事を理解しているのかい?

だとしたらなぜ自分の腹しか見えないような場所を歩いているんだ?

その何個かついてる小さな目を凝らして何を見ているんだ?

もしかしてお前を見ている僕を見ているのか?

そんなはずないよな、だって僕はきっとお前の腹より醜い色や形をしている

僕を見るより腹を見ていた方がよっぽど良いと思うけどな

そんなに見られても相手してやれないよ、ごめんな虫とは意志がとれなくてな

ただ蜘蛛は嫌いじゃないぞ

でも自分は好きになれないな

何でだろうな教えてくれないか?



#詩 #散文 #自由詩

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