ヘアゴムをプレゼントしよう。
君がそこにいた時間はとても短いものだったし、僕が関わった時間はもっと短かった。
でもそれを感じさせないほど何でも言い合える仲になった。
辛いことの方が多かったと思うし、しんどそうな顔も何度だってみてきた。
そして君は自ら退くことを決めた。
それを聞いたとき「もう少しやってみなよ」という言葉を無理矢理に飲み込んだ。
君の決めたことに反対はしたくなかったし、辛い思いから解放されるならそれはいいことだと前向きにとらえた。
そして、この短い時間がただの辛く厳しかっただけの時間ではなかったと思えるように。
確かに楽しさもあって、成長できたと感じてもらえるように。
ヘアゴムをプレゼントしよう。
君はいつも紺色のリボンがついたヘアゴムで髪を結っていたね。
形に残るものにするか迷ったけど、このプレゼントを日常で見たときに少しでも思い出してくれたら嬉しいと思う。
辛いことだけじゃなくて確かに楽しい時間もあったと振り返る事ができるように。
もうすぐ君は違う日常に立つんだね。
少し寂しいけどもプレゼントした思いを忘れずに、君を時々想うことにするよ。
僕の日常に君が居たことは間違いなく幸せな時間だったよ。
最後まで読んでくれてありがとうございます。 スキしてくださるととても嬉しいです。 してくださらなくても、目を通してくれてありがとうございます。