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寄り道が人生を輝かせる

寄り道というと浮かぶ光景。

学校帰りに家の近くで友達とどうでもいい話で盛り上がる夕暮れ時。

なんであんなに楽しいのでしょう。

「寄り道」って
自分の心の赴くままに動くような
ストレスの反対側にあるような
そんなものだと感じています。

みなさんが寄り道をした思い出はありますか?

仕事帰りにカフェでテイクアウト。
居酒屋で一杯。

学校帰りにカラオケ。
家と反対の公園を通って散歩。

心を潤わせる、大切なひとときです。

「寄り道するな」「よそ見をするな」

社会はいまだに「一つを追い求めること」を賛美するように思います。
なせでしょうか。

「もがきながら毎日15時間机にかじりついて難関大学に合格」
こういう話って美しいですよね。
合格して「よっしゃー!」と叫ぶシーンは涙を誘う感動ものです。
これなら映画にもできるでしょう。

ゲームをして怠けていながらも
AO入試で同じ難関大学に合格した話は?
誰も書かない、誰も読まない。
だって美しくないから。

この「美しさ」って何なんでしょうか。

私たちはなぜ、努力をすべて「美しい」で括り、
怠ける人を悪者にしてしまうのでしょうか。

社会の進歩を考えれば、努力する人は「美しい」。
みんなが一斉に怠けたら間違いなく社会は止まってしまう。

つまり社会がライトを当てたい人=努力できる人なのでしょう。
それを「美しい」と思わせる社会の仕組みがそこにあります。

でもそれって本当に機能してるだろうか

これが今日の話です。

そろそろみんな息苦しくなって、
心理学の本に手を伸ばし始めています。

正直、息が詰まるんです。

常に背後に松岡修造さんがいて「頑張れ!」「頑張れば必ず報われる!!」と熱弁されているような。

アニマル浜口さんが横にくっついて「気合いだ!気合いだ!」と背中を叩かれ続けているような。

おふたりのことは好きです。

もちろんいいんです、「よし!」と気合が注入されるメンタルのうちは。
そういう時だって確かにある。

けれど、あなたのメンタルは?

「苦しい、もう無理だ」と思った時の「頑張れ!」は簡単に人の心を折る。

結果が出ない頑張りは「美しい」ストーリーから降格して、影にされる。
社会は生産性のない人を「美しい」とは見ない。

冒頭の話に戻りましょう。

私は「寄り道のほうがずっと人生を輝かせる」と思っています。

だって感じるから、心が生き生きしているのを。解放されている感覚を。

努力は、確かに美しい。

それはあなたの心が輝いているからです。

社会の認める「美しさ」は「受験合格」のような結果であって、
その人の心の輝きとは違います。

社会は成功さえすれば、心が疲れていたって「美しい」んです。

知ってほしい。

あなたという人間と、社会の輝きは全く別物です。

社会は進歩を続けるために、前に進む人を応援します。
そして新しい発見、進歩に貢献した人は英雄として称えられます。
ここで停滞する人は背中を向けられ、影の存在になります。

大事なことは「社会が停滞していく」からと言って
「あなたという人間が停滞していく」わけではないということ。

思い出してみてください。

社会にとっては何の役にも立たない、
そんなどうでもいいことが楽しかった。

ただ座ってる時間に生産性はない、
それでも心は浄化されていた。

子どもが目の前にボタンがあると押してみたかったように、

私たちは「社会の進歩」とは関係ないところで命を輝かせていたんです。

寄り道って、努力じゃないから楽しいんです。

社会が努力を「美しい」とするように、
私は寄り道を「美しい」と思う。

走り続けてきた資本主義社会のなかで人の心は疲れてきています。

社会という車を降りて、あなたは止まってもいい。

あなたの心は社会とは関係なく輝いたらいい。

愛想笑いをしている自分に気づいたら、
一人になるとスイッチが切れたように無表情になる自分に気づいたら、

社会のために美しい努力をするのはやめてもいい。

私はそう思います。

フリーランスになった方の話を聞いてみてください。

「やめて本当に良かった!」

社会の圧から解放された人は生き生きしています。

自分らしく笑える時間を大切にしてください。
そこであなたを支える人やものは何でしょうか。

それが本当に守るべきものです。

「でも社会が止まったら、大変なことになるんじゃ」

大変なことはすでに起きています。
エンジンが壊れたまま、手の圧によって走らされている今がそうです。

そんな社会とのつながりはここでサヨナラをしてもいい。

これからは自分の気持ちに従って、一人ひとりが歩けばいい。

その先でどんな仲間ができるか、私はワクワクします。

みなさんも存分に寄り道を楽しんで、
自分だけの道を歩いて行ってください。

時には立ち止まってもいい。

立ち止まったからつながれる人がいます。
私もその一人なら嬉しく思います。



















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