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世の中を少しだけ、しあわせに出来たお話

今年もよろしくお願いいたします。

採用に応募された方との面接の際、僕は必ず「何か聞きたいことはありますか?」と問うのですが、年末にお会いした新卒応募のある学生さんから「次、noteはいつ書くんですか?」と質問されました。
お恥ずかしいのが最大ですが、面白い質問だし、なんだかシュールで楽しかったです。

2024年だからとか特段ないのですが、
お正月の3日間で起きていることを考えると、当たり前に訪れる日々のありがたみを感じます。
未だに消息の分からない行方不明者の発見と被災された方々に一刻も早く平穏な日々が戻ることを心から祈念します。

さて、咋年を振り返る中で僕が最も印象的だったことをお伝えしたいと思います。
それは表題にある「世の中を少し、しあわせに出来たお話」です。

私たちの創業の地である砂川市。
昨年の8月から砂川市に自宅住所を持つ全ての小中学生の学校給食費が無償化されました。
そして子育てにおいて、給食と同じく経済的負担となる医療費についても、昨年の8月から世帯の所得制限が撤廃され、全ての未就学児・小学生の医療費が無料となり、今年の4月からは念願であった中学生・高校生の医療費も無料となります。
東名阪や札幌のような大都市や地方都市では当たり前に行なわれている支援策ですが、砂川市のように人口が少ない街では税収も国から配布される地方交付金も僅かなため、今までは実現不可能でした。

ではなぜそれが今、実現できたのか?
人口も増えてもいないのにどうやってその財源が確保出来たのか?

手前味噌ではありますが、そこにはSHIROの「ふるさと納税」が大きく貢献できたと考えています。
こういった子育て支援策が充実することにより移住定住にもプラスの影響を及ぼすし、何より今まではこれが砂川に住むことのボトルネックでした。道外からシロに転職してきた方たちが砂川には住まず、隣の滝川市を選ぶ理由においてもこのこども医療費が大きな存在でした。
この変化によって加速度的に進む過疎化にたった少しでも歯止めをかけられるかもしれません。ふるさと納税は、放っておくと大都市にしかお金が集まりにくい構造を逆転させ、地域の民間企業と行政との協業によって「地方にお金を産む」ことが実現できる唯一の税制手段なのです。
シロで働くみんなが愛情を込めて「作り・伝え・広げてきた」SHIROの製品が寄付の返礼品として選ばれるからこそ、砂川市へ寄付金としてお金が集まり、その今年の寄付総額は10億円に達します。これは砂川市にとって相当なインパクトであり、だからこそ子育て支援を拡充することが出来たのです。

「シロは今まで頑張って利益を出して、精一杯納税を果たしてきたけど、あらためてこの砂川を見てみると、街から人は消えていき、公園は朽ち果てている」

2021年6月、みんなの砂川プロジェクトを発足した時のメッセージでした。
そこからみんなの工場を作り、現時点で年間50万人の観光客による人流を創り上げました。昨年の6月にシロのグループに加わった砂川パークホテルも2027年にリニューアルして生まれ変わります。
今年からは市との協業を更に模索し、観光のみならず雇用や街の魅力作りを一緒になって考えていきたいと思っています。ふるさと納税においても、継続的にコミットし続け、街を変えていくための財源確保にも努めます。
街に人の動きが見えて、街の風景が活き活きと変わっていくまで。

まだまだ小さなものですが、僕は世の中をしあわせに出来た一つのお話だと思っています。
私たちが毎日仕事として取り組んでくれていることは、実際のところは単純作業だったり、目の前に並べられていることを手際よくこなすことに注力することが多いです。けれどその仕事の先を想像してみると、SHIROの製品が世界中を回り回って、そしてその製品がカタチを変えたりもしながら、誰かの笑い顔や笑い声を作っているのです。僕は、誇りに思います。

世の中をしあわせにする、というシロの理念。
地域創生というカタチになって、それが少し実現したお話でした。


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