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『白い病』スタッフ紹介!「衣裳編」

総合実習A2『白い病』制作部です。

公演前、最後の日曜日となる今日は、作業と稽古はお休み。来たる本番にむけて身体を休めます。

そして、今日のスタッフ紹介は、「衣裳編」です!
学科に専攻・コースがない「衣裳」。そのセクションに参加する2人の学生にお話を伺いました。

衣裳セクションの古屋さん(3年)、山田さん(3年)

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聞き手)
舞台における「衣裳」が持っている役割を教えてください。

山田さん★)
視覚的に、時代や場所、登場人物の地位、個性を表す、重要な役割があると思います。
その上で、衣裳の大きな作業の流れとしては、はじめに戯曲を読んで、そこから時代背景や登場人物の身分などを読み取り、衣裳のデザインに取り掛かります。デザイン案を演出家と相談し決定したら、イチから衣裳を製作したり、購入したアイテムを加工したり、レンタルしたりと衣裳を集めます。その後は「衣裳パレード」で実際に俳優に衣裳を着てもらい、全体のバランスを見ながら修正を施し、衣裳付き稽古を経て、本番は「衣裳進行」と呼ばれる、舞台袖での早着替え対応や、洗濯などのメンテナンスをする、というのが一通りの作業になります。

聞き手)
いま「衣裳パレード」というワードが出てきましたが、もう少し詳しく教えてください。

古屋さん●)
「衣裳パレード」は、シーン毎に登場するキャストを集め、衣裳を着た状態でその視覚的なバランスを見ます。ここで初めて衣裳のバランスを見ることになるので、袖や丈の長さを調節してみたり、また着替えについても演出家と相談する機会だったり、重要なイベントです。

山田さん★)
“パレード”という名前が付いているので、実際に行う内容がなかなか浸透してないように思います…

聞き手)
ありがとうございます。
いまお話を聞いてだけでも、かなりの作業量があり、またデザインから本番の進行までという、幅の広い作業がある「衣裳」セクションに参加しようと思ったきっかけ何でしょうか。

山田さん★)
もともと、ミュージカルなどの舞台で衣裳を観るのが好きで、昨年3月に参加した劇場実習『鹿鳴館』では舞台監督チームで参加しながら、衣裳の管理を担当していました。そこで、先輩方がイチからドレスを作っているのを見て、とてもワクワクし、自分もやってみたいと思うようになったのがきっかけです。

古屋さん●)
俳優の皆さんが初めて衣裳に袖を通した時の嬉しそうな表情を見るのも好きですし、私たちの想いを衣裳に乗せて表現できることにやりがいを感じます。
やはり、昨年度に参加した総合実習ⅠA『なつのしま、はるのうた』で衣裳を担当した経験は大きなきっかけです。

聞き手)
ここ、日芸の演劇学科には、「衣裳専攻」や「衣裳コース」というのはありませんよね。お二人が、総合実習で「衣裳」として参加してみて、実際どうでしょうか。

古屋さん●)
戯曲から情報を抽出して、その考証をし、イチから創り上げていく過程を学べるのは良いことだと思います。本番の進行も重要な作業になってくるので、この実習で1から100まで経験できるのはここでしかできないですね。ぜひ衣裳に興味を持っていただきたいな!と。

聞き手)
ありがとうございます。
この『白い病』で特に力を入れていることはありますか?

古屋さん●)
やっぱり、衣裳の点数かな?

聞き手)
今回の衣裳点数、いくらあるのでしょうか?

山田さん★)
100点以上はあります。

古屋さん●)
加えて、ボロ加工という衣裳に汚しをつける作業を相当やっています。“とあるシーン”で必要なので…。

山田さん★)
あと、衣裳をデザインする上で「身分が高い人にはお金を、身分が低い人には時間をかける」というのを大切にしてきました。

古屋さん●)
そう!そして、「未来ある人には色を使う」というのもテーマとしてはありました。

山田さん★)
今回は、同じ立場の人たちが同じシーンに何人もいることがあるので、その同じ立場の人たちをカテゴリー化して、なるべくビジュアルを揃えることも意識しましたし、軍服や白衣、スーツも多く登場するので、集めるのにはこだわりました。

聞き手)
たくさんのこだわりが詰まった『白い病』ですが、この作品の魅力を教えてください!

山田さん★)
群像劇のような、主役は決まっていない、いろんな登場人物にスポットライトが当たっていると作品だと思います。そして、コロナ禍を経験している学生が「白い病」という感染症の物語をやることも魅力的に感じます。

古屋さん●)
衣裳を通して、物語の細かい設定などを反映させているので、ぜひ注目していただきたいと思います。

聞き手)
この記事をご覧の皆さまに一言お願いします。

古屋さん●)
想いを込めて用意した衣裳が、この作品の後押しとなれば嬉しいです!ご来場をお待ちしております!

山田さん★)
まずは『白い病』の世界観を楽しんでもらい、少しだけ衣裳にも注目してもらえれば…と思っています!

聞き手)
たくさんのお話、ありがとうございました!

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「衣裳」というセクションの細部から、『白い病』の作品へのこだわりまで、たくさんの見どころをご紹介しました。
ぜひ、衣裳についてもチェックしてみてください!

明日は「プロダクション・マネージャー」についてお届けします。
皆さんは、このセクションを耳にしたことはありますか…?その全貌は、明日。お楽しみに!

初日まで、あと4日!

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