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洗濯機、暴れる。

shirokane koboの広報担当Kaoさんが、洗濯機が最近ドカンドカンと暴れるというので休日を利用して見てみることにしました。

なんでも、洗濯機を回すと脱水の時に恐ろしい音を立てて前にズリズリ歩いてくるようです。
そういえば前から脱水時にトイレに行くと、便器の前に置いてある洗濯機がゴーゴーものすごい勢いで音を立てて回るので、爆発しそうでひやひやして落ち着いて用を足せなかったのですが…、まあフランスの洗濯機はこんなものだろうと放っておきました。
ただ、ここのところ騒音が益々酷く、自暴自棄の酒乱のようにどんちゃん騒ぎするので、意を決して中を見てみることにしました。
とは言っても、内装に関する物はだいたい直せる一家に一台 私Shirokane ですが(少し自慢)、家電とか車みたいな機械類になると全くサッパリ。

とりあえず、前のカバーを外した段階で途方に暮れてしまいました…。

そういう時は即、頼れるGoogle先生にお問い合わせしましょう。特にYoutube先生は面倒見が良く、手取り足取り教えてくれるのでお気に入りです。
とりあえず「洗濯機、異音、暴れる、反抗期…」あたりで検索しますが、フランスでは日本と違い縦型のドラム式洗濯機が主流なので、(なるほど、ドラマーだからドカドカやかましいのか!)フランス語で探します。
動画では丁寧に異音の原因をいくつか説明していましたが、その中で一番思い当たるのが洗濯槽のガタつきです。
洗濯槽って中の銀色の穴がたくさん開いたアレですね。アレを触ると少しカタカタ動くので、高速回転時にブオンブオン振り回されて音が鳴るのかもしれない。
動画によるとそういう場合はベアリングを交換してください、と。

洗濯槽は回転軸の中心に軸とベアリング(軸受け)が付いているのですが(図参照)、洗濯槽は水が漏れないようにプラスチックのカバーでぐるりと囲まれており、ベアリングはプラスチックを挟み込む形で内側と外側に1個づつ付いているそうです。

とりあえずyoutube先生に言われたとおりにバラシていきましたが、ここで問題発生。
内側のベアリングを交換するにはプラスチックカバーを真ん中からパカッと開ける必要があるのですが、カバーは2つのパーツがボルトで固定しているタイプと、プラスチック同士が溶接してあって中が開けられないタイプとに分かれるらしい。家の物を見てみるとしっかりがっちり溶接されてました…。
中が開けられなきゃ、洗濯槽もベアリングも取りだせないやん…。

youtube先生によると、そういう場合はおとなしく洗濯槽をベアリング&プラスチックカバーごと全取り替えしましょう、とのこと。
まだまだ他の部品はピカピカ綺麗だし、すぐに洗濯機丸ごと買い替えてこのおかしな消費社会に貢献するのも嫌なので、ネットで部品を探して最善を尽くしてみますが、とりあえず早急に洗濯できなければ近い将来ノーパン生活が始まるという切実な問題が。かといって無理やり使って用を足してる最中に爆発、あられもない格好で遺体発見されるのも嫌だし…。

とりあえず作戦を変更し、もう一つ考えられる異音の原因を解決することにしました。
Kaoさん曰く、洗濯の異音と共に砂のような物がジャリジャリ出てきた、とのこと。
おそらくカルキが溜まっていて振動と共に出てきたのでしょう。外についているゴムのカバーを取り外してみると、案の定洗濯槽の縁がカルキまみれ、うげっ!(またまた写真撮り忘れました…。)

フランスは水道水が香水(なんとお洒落な誤変換。)…もとい硬水で、放っておくと鍋でも浴槽でもカルキがすぐこびりついてしまうのです。
特に お湯タンク は仕事で何度か中の清掃をしたことがありますが、それはそれは…皆さんの想像をはるかに超える量のカルキが㎏単位で詰まっています。
そんなわけで洗濯槽とプラスチックの外カバーの間にも大量のカルキが溜まっていると思われ、洗濯槽を取りだしてしっかり掻き出したいのですが、ここで前述した解体できないという問題が…。
なので、化学的にカルキを溶かすことにします。何を使うかというと、お酢と重曹。
お酢(酸性)と重曹(アルカリ性)って中性になって意味が無さそうですが、なぜかカルキ洗浄には有効であり、いままで数々のカルキをこれで撃退してきました。
例えばシャワーヘッドの水の出が悪くてお困りの方、ペットボトルを切ってシャワーヘッドと重曹を入れ、鍋で熱したお酢を入れてみてください。数時間後にはピカピカの新品同様になっていますよ。(注:お酢を入れた瞬間すごく泡立ち溢れるので、流しや浴槽等こぼれてもいいところで行ってください。)

そんなわけで早速スーパーで大量の濃縮酢酸と重曹を購入。その量7リットル!
掃除用強力濃縮酢酸!

これを惜しげもなくジャージャーと酒乱洗濯機に注いじゃいましょう!

まず鍋で90℃ぐらいまでお酢を温め…

待っている間に重曹を洗濯槽の中にドサッと。

そしていよいよ運命の時が!

ぶわー!あまりに凄い煙で一時撤収。

しばらくして落ち着いたので、お酢に浸かっている洗濯槽を30分置きに少しづつ回転させます。
数時間後、頭を洗濯槽に突っ込んでみるとまだ小さい音でシュワシュワ。残ったカルキと反応しているみたいです。

そういうわけで翌日まで浸けっぱなしにして次の朝に試運転してみます。
翌朝、恐る恐る洗濯機を回してみると、いい感じで静かに回り始めました!

が、しかし、しばらくして高速回転が始まると・・・・

ドッカン怒ッカンばったんガッシャンバキッ!ゴキッ@#$%^&*!!!!

そんなわけでこれしきのことで大人しくなるような輩ではなかったようです…。
結果、洗濯槽はピカピカになったものの家じゅうお酢の匂い。
今日おとなしくネットで全交換のパーツを買いました…。
(Shirokane)



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