見出し画像

大邱市から学ぶ「スマートシティの作り方」

しばらく、更新をしていなかったNoteの久しぶりの投稿です。
12月1日と2日、27日は、韓国の大邱市を訪れていました。
2022年にリアル開催がされたSmart City World Congress2022ですが、ソウル市がその年のスマートシティとしての受賞をしましたが、ソウル以外にも仁川市、富川市、釜山市、世宗市などの様々な都市がブースを出していました。
その中で大邱市もスマートシティとして単独出展をしていました。
大邱市は、スマートシティの国際規格の認証や街の評価をしており、とても気になっていました。
ブースで責任者の方とお話をして、大邱市の取り組みや国際規格へのチャレンジの向き合い方など、お話を聞いて、訪れてみたいと思いました。そして、1年後に訪問することができました。
そして、大邱のスマートシティへの取り組み、デジタル政府で培った経験を活かしているようなデータドリブンな開発など、韓国らしいスマートシティの作り方のモデルを見ているような思いでした。
可能であれば、日本に人たちにも彼らの取り組みを見せてあげたいと思い、「How to Make Smart City」をテーマに5月に大邱市のスマートシティの視察と交流のプログラムを計画しました。
今までも何度か日本の人達を連れて行きましたが、単なるお勉強で終わる場合が多いです。
もちろん、受け入れる自治体はそれでも来てもらえるのはプラスになりますが、できれば関係性を継続しながら相互に社会課題にチャレンジするビジネスや文化などの関係が継続すれば良い関係構築ができます。
そんなささやかな願いと交流の継続を行う事をテーマに盛り込んだスマートシティの作り方を学ぶ視察&交流プログラムです。

大邱市は、ソウルから釜山に行く途中にある韓国では第三の都市で人口は約240万人で名古屋と同じくらいです。
ソウルや釜山と印象が異なり、歴史と近代が共生しているような街です。
サムソン創業の街らしく、中小零細の町工場が数百メートルに渡り連なっている大邱市産業工具通りや、漢方や薬を販売する会社が集積をしているエリアなど、街を歩いていても懐かしい面影があります。
ソウルや釜山に比べると、観光客もそれほど多くはなく何となく時間もゆっくり流れている気がします。
そんな大邱市は、スマートシティに積極的に取り組んでおり、韓国では初めてデータハブを構築&実装しデータドリブンな都市運営を目指しています。
サムソン創業の文化があるのか、スタートアップや起業育成にも熱心で、サムソンの工場などの跡地は、起業や創業をする企業を支援する施設「三星事業創造キャンパス」になっています。
観光で訪れると、その街がスマートシティである事を実感する事はありませんが、スマートシティセンターを訪れると街全体をマネジメントするための管制センターを持ち、自動運転、交通安全のソリューション、地下インフラのVRやARのサービスなど先進的な技術が街に実装をされています。

大邱市は、スマートシティの国際規格の取得にも熱心で、IOS37106の認証取得をはじめ、U4SSC(アーバンシティ・フォー・スマシサステジナブルシティ)のKPI、ISO37120の認証取得にも取り組んでいます。
スマートシティとしての都市の状態をデータにより可視化し、客観的な評価による都市価値をブランド化する事につなげているような気がします。
そんな大邱市のスマートシティの作り方を、ビジョンから都市計画、技術開発や街への実装、スタートアップの育成などをスマートシティの関係者、構築へ参加した起業から網羅的な学ぶ2日間のプログラムです。
座学の場所も午前と午後で施設を変えて、スマートシティマネジメントを実際に行っている施設を訪れる体験型のプログラムです。

・スマートシティってどうやって作るのだろうか?
・ビジョン作りから計画への展開は?
・都市課題への取り組みの方法は?
社会課題は日本も韓国も共通している点も多く、悩み、工夫をしながら取り組んでいます。
それぞれの環境や考え方など違いがありますが、そこから多くを学んでいただける可能性があります。
お隣の国ですが、なかなか知らない事も多いですが、少しでも関心を持っていただければと存じます。


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?