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■映画「ハケンアニメ!」(22)は胸熱お仕事ドラマ

▶アニメ制作現場を舞台に、アニメ制作に関わる人々(監督、プロデューサー、アニメーター、声優等)の悲喜こもごもを描いた作品。
▶新人監督の瞳(吉岡里帆)は曲者揃いのアニメーターたちやプロデューサー行城(柄本佑)に振り回され、思い通りの仕事ができずストレスが溜まるが、自分がアニメの世界に飛び込んだ目的を再確認。今度は瞳が周囲の仲間を引っ張り、お互いに協力しながら、新作アニメで覇権(ハケン)を握ることを目指す。


もう一方のプロデューサー有科(尾野真千子)も天才アニメ監督の王子(中村倫也)を監督復帰させ、アニメ界の覇権を握ろうと大勝負に出る。
果たして、瞳と王子とのアニメ視聴率対決の結末は?


▶舞台はアニメ業界ながら、働いた経験のある人ならば誰しもが共感できる仕事エピソードが次々と描かれており、チームワークで仕事をすることの大変さ・厳しさ・面倒くささ、そしてそれらを乗り越えた後の達成感と成長はどの業界・業種でも同じだということを実感できる。
▶仕事に振り回される瞳をしごきながらもバックアップする行城はある意味、理想の上司(または先輩)に近い。演じた柄本佑の飄々とした演技も相まって、実は本作で一番好印象なキャラ。


▶また、こだわり&わがままが強いビッグマウス王子が実は人一倍プレッシャーに耐えながらアニメ制作に情熱をかけていることを知った有科も王子の理想を実現させるために奮闘する。有科演じる尾野真千子の「修羅場くぐってきました」感強めの演技もまた見応えあり。


▶どの登場人物も自分の仕事に誇りを持ちながら奮闘しているからこそ魅力的に見える。
東映アニメーション全面協力により、アニメ制作現場が見られるのも本作の見どころ。本作観たら、何気なく観ていたアニメに関わってきた人たちを素直に尊敬してしまう。
▶あらゆる仕事に携わる人たちに観てほしい作品である。

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