見出し画像

悪いけどほっとけない もっともっと熱くなっちゃいけないか? 村山美羽

アイドルを好きになると、その子からしか得られない栄養素を糧に生きる人生が始まるんですけれども、色々と摂取する栄養素の中でも一際、味わいがある子に出会いました。これはそんなお話です。

出会い

美羽ちゃんが、櫻坂46に加入してすぐの頃、vlogがお披露目された時は、正直、そこまで注目していなかった、というのが本音です。
しかし、合宿期間のドキュメンタリーで、パフォーマンスが凄く凄く、雰囲気を纏っていて、その独特の凄さに惹かれました。

自分が櫻坂3期生に期待した事はシンプルに『ダンスが上手いかどうか』でした。
というのも、櫻坂自体に惹かれる要素を分解していくと、かなり大きな部分を『パフォーマンスが凄い』というアーティスティックなところが占めていたので、そのグループに加入するならば土台がしっかりしている人が良い、という観点があったからです。

もちろん、アイドルって総合格闘技なので、たとえダンスが得意じゃあなくても、その子の魅力は別なところにあったりするので、ダンスが上手い子だけ居ればいい、という訳ではないですけどね。
ただ、それでも自分は、その子の未来に期待を抱いて安心したい、というところで、"ダンスの上手さ"はかなりウェイトが重かったです。

そんなところで、この合宿ドキュメンタリーの美羽ちゃんは、舌を巻きました。形の美しさ自体は、シビアに見てしまえば、やはりプロである先輩方には届いていないとは思いましたが、放つ雰囲気だけで言えば、かなり良い勝負が出来るような、そんな気にさせる良さがありました。

おもてなし会で谷口愛季x村山美羽、谷山ペアのセット推しを決める

そして、3月にお披露目から2ヶ月という超短期間で、3期生だけで行うイベント『おもてなし会』が開催されました。
そのおもてなし会で行われたクイズコーナーでの返答から、この子はどうやら"面白い"ぞ、という直感が働きました。
ボタンを押すスピードが早い、というところがフィーチャーされましたけれども、その押し方もなんかこう、マイペースな感じでポンと押す、飄々とした感じが可愛かったです。
そして、返答も、多分色々と頭で考えているんだけれども、上手く言葉に出せなくて、時間がかかることに焦ってシンプルな一言を返す、という感じで、ちょっと不器用な面を覗かせていたのがグッと来ました。

そして、ミニライブでは、センターの愛季ちゃんは安定の上手さを発揮していて、美羽ちゃんは雰囲気を放ちながらしなやかで、そんな二人のコントラストが凄く良かったです。
そして、そんなパフォーマンスのタイプが全然違う二人なのに、ダンスはピシッと綺麗に揃っていたのが余計に噛み合いが良くて、この二人をセットで推していくのが、自分にとっての最善である、と確信しました。

ちなみに、愛季ちゃんのブログに答えが載ってました。

◉みう(村山美羽)

私から近付いてるのか、みうから近付いてるのか分からないくらい、気付いたら横にいます。

そして、三期生でBANを踊らせていただいた時のしんめ!
動きを揃える時、お互いに教えあって揃えるの楽しかった〜〜!

なななな7度目〜〜🎶

村山美羽を分析してみる

透明な子

凄く『透明な子』、という印象です。
自分の形、輪郭が見えていない、とでもいいましょうか。
自分自身が上手く見えていない印象があります。

ただ、自分自身がどういう人間か見えるタイミングなんて人それぞれですし、ましてや年齢が若ければ若いほど、自分が何者か、なんて悩みからの脱却はとても難しいとは思うので、それ自体はむしろ等身大という事でもあります。

でも、それ以上に、自分自身を消す事が、凄く凄く上手く"なってしまった"のかな、という印象です。

"絶"の使い手として、かなりの手練っぽさを感じます。
同じ使い手からすると、"友達と、自分はよく知らない友達の友達とでグループになって人と話す”っていう時、その輪の中に足は入ってるし、話は聞いてリアクションはちゃんと取るんだけれども、話のバトンを渡されないように半歩後ろに下がるスタンスを取りがちだったりします。知らない人と急に仲良くなれると思ってないから。
美羽ちゃんも、そういう時に、めちゃくちゃ存在感を消すのが上手そうだな、と思います。

虚無との戦い

そして、そんな感じで、透明人間になる事に慣れすぎてしまって、自意識の中に潜む『自分の中の虚無』を掘り当ててしまっているように見えます。

人それぞれ、良いところも悪いところもあって、それがなんとなくでも輪郭として浮き上がる事が『個性』だと思うのですが、その輪郭を形成する要素を否定し続けていくと、手元には何も残らなくなってしまう。
その"否定する行為"を止める力が"自信"なんだと思うのですが、その"自信"というものを上手く組み上げられなかった、という印象です。

心象風景としては、どこまでも広がる砂漠の上で、一人ぼっちで、砂を使って色んなものを作ろうとしていて。でも何かを組み上げても、それは全部砂だから、すぐに脆く崩れ落ちてしまう。そんな印象を受けました。
ドキュメンタリーでも、りか姉に「美羽ちゃんはダンスも歌も上手いのに、いつも自信がない」って言われてますし、実際、外から見てても、そんな側面も見え隠れしていると思います。

そして『自分には何もない』という自信のなさの裏返しなのか、周りの子たちの凄さに焦っている感じもありそうだな、というのを感じました。
自分がみんなを守れるような人になりたい、とか、みんなのまとめ役になりたい、とか。ブログでポロッと書いた、りか姉とゆーづに「自分も年長組に入れて」って言った、とか。この辺りは、"自分の役割"という物を欲しているんじゃないか、という見え方になりました。合ってるかどうかは分からないけど。

それでも生きる強さを信じられるのは

どれだけ自分自身が透明だろうと、そのパフォーマンスは鮮烈な事には揺るぎなくて。見せてくれる世界は唯一無二で。
透明かもしれないけれども、輪郭はしっかりあって、存在している実感、手応えはしっかりとあって。
だから、いくらでも応援が出来るし、したくなります。

いつになるかは正直分からないけれども、今現在、この時間の先に、確実に『村山美羽がセンターに立つ日』というものが繋がっている。そういう確信があります。その日のために、僕らは、声と、気持ちを、その心の砂地に恵みの雨として届けていきたい。

砂は水はけが良いのが難点ではありますが、いつか、その心に一本の樹が生えた時、その雨で樹の根がしっかりと張って、砂に水が溜まって土になって、豊かなオアシスが出来てくれたらいいなと思います。そんな願いを込めながら、美羽ちゃんがセンターに立つ、という待ち望んだ未来を手繰り寄せていきたいです。

なんて厄介なホントの僕の気持ち気づいてよ

自分を隠すのがデフォルトなのは、言葉にすること、外に発する事を恐れている。そんな印象があります。
大事なことを発した時に、その言葉が時に見えないナイフになったり、腐ってしまったり、責任として重くのしかかったり。
正しく伝える事が苦手だったり、伝わらない事の怖さが苦手だったりするんじゃないかと思います。

でも同時に、今はそれに凄く真摯に向き合っているとも思います。
ブログが、めちゃくちゃ良いです。

人に話しを聞いてもらう、って行為は、自分に自信がないタイプにとって、「話を聞いてもらう時間を、自分なんかに割いてもらっちゃう」っていう思考がどこかにあると思うんです。だから、割いてもらった、というTakeに対して、楽しいと思ってもらいたいGiveがあるべき、というのがブログを書く志の中に、多分、暗黙の了解であって。

でも『自分なんかの何を楽しんでもらえるのか分からない』という壁が高くて、ここを一生懸命よじ登っている最中、という印象です。
だから、取りとめない話も、凄く真剣な話も、一貫性なく、どちらも同じくらいのプライオリティで並べてくる。

読む方としては話の落差で感情ジェットコースターになる。だけれども、そのレールの起伏自体は、全部、一生懸命生きている証で。凄く、もがきながら、それでも自分に負けないように、アイドルという仕事を頑張っているなと感じます。

これを人は"生"と呼ぶのでしょう。

嗚呼、今日も生きていてくれてありがとう。頑張って人生を謳歌していてくれてありがとう。

欅であり櫻である

自分は改名後から応援している身なので、正直、欅に対する解像度は、全然高くないです。けれども、多分、美羽ちゃんは凄く、欅の遺伝子を強く持っている子だと感じます。ざっくりとした言い方をしてしまえば"生き方が不器用"。

でも、それと同時に、上手く生きられない我々に、凄く凄く、寄り添える人。つらい時に、何もするわけでもないけれども、それでもすぐ傍で一緒に居てくれる人。何も出来なかったとしても、僕自身が立ち上がるのを待ってくれる人。
もちろん、相手の事を深く知っていれば、その子のために何かを出来る子でもあると思いますけれど。メンバー同士ではない関係性である我々にも、「それでも貴方の人生に、少しでも良い事がありますように」と願える子。

ここまで書いておいてSHOWROOMでひっくり返される

ブログの文章が良すぎて、凄くエモーショナルな気持ちにさせられて、そろそろいい加減、美羽ちゃんに感じる事をまとめようと、この記事を書いてきた訳ですけども、一応念のため、SHOWROOMの配信を見てから書き上げようと思っていました。その方が解像度がきっと高くなるハズだから。

なもので、直前の項目まで書いてステイしていて、今、SHOWROOM配信終わってここから書き足してるんですが…ホント…、めっちゃひっくり返されちゃいましたね…。

いや、理解る。そもそも自分が性急過ぎたと言われたらぐうの音も出ない。
そして、1回美羽ちゃんとミーグリして"二人ならちゃんと喋れる性格"というのを知ってたにも関わらず、そこをすっ飛ばしたこっちが全面的に悪い。

けれども…。思ってた以上に、美羽ちゃんは"前に進める子"でした。

美羽ちゃんのパフォーマンスの中で、好きだった事に、"髪の毛を振り乱しながら踊る"というところがありました。
夏鈴ちゃんが、1stツアーのBANで見せた、顔が髪で隠れていても、それを気にせず曲に没頭する感覚。YouTubeの公開ではしっかり残っているものの、As you know?の特典の円盤では、顔が隠れているせいで、後ろの天ちゃんに差し替えられている、というあのシーン。

YouTubeより抜粋

美羽ちゃんを見ていると、こういうシーンがちょいちょいありました。ただ、それ自体は凄い好きなので良いのです。というのも、曲を表現するために、曲に入り込むタイプのパフォーマンスをしている子なので、こういう状態が起こる事。それ自体は、曲へより集中している事の証左である、といえるから。本人もそれを”髪で顔を隠す技”として認識していたようですし。

この技そのものは凄く好きで、自分はむしろ大好物であったものの、前述の通り、自信のなさとも結びついてしまう技でもある、と思っていたので、なんとなく「自分に自信が持てたら、髪の毛を短くするのかな?」とも同時に思いました。
2年とか3年くらい活動していって、自分の事が見えだしたら、その長い髪とお別れ出来るくらいの強さが備わるといいな、と。

そう思った数日後のブログで、

そいえば
今日肩くらいまで髪切りました
写真撮ったら載せますね

髪で顔を隠す技が使えなくなったから首元すっきりして恥ずかしい
けどうれしい

電車で車両に私しかいなくて、ついに違う世界に来てしまったか と思った

と言われてしまい。
こちらの想定以上に行動力がありました。

このブログが上がった時点では、髪を切る理由がまだ隠されていたので、なぜそうしたのか、というのは凄く気になってしまい、理由を色々と探してみるわけです。その中で自分の中で、6割が自信を持てる事、そして3割が"覚悟を決めた"のかな、と考えてました。
そしたらサラッと、

髪を切ったきっかけはなくて
切りたいなー切ろうって感じです
完全に気分です
気分で切ったけど、色々と切り替える良いきっかけになったなあと思っています

11度目______________村山美羽

とか言われてしまい。
なんか「貴方たち、色々考えすぎですよ」って言われたような感じがしちゃって、本当にごめんなさい、ってなりました。

本当に、もっともっと、ちゃんとしっかり、美羽ちゃんを知っていかないとダメですね。
上述のところで「考えすぎですよ」とは書いたものの、多分、正確には、「誤解されたくないです」という事なんだろうな、とも思っています。
なので、誤解をもっともっと減らしていけるように、色眼鏡をしっかり外せるように、これからも見守っていきたい所存です。

まとめ

本当に、面白い子です。

ダンスは一級品で、でも自分に自信がなくて、っていう始まりだったのに、もっと支えてあげたい!なんてその気にさせた次の瞬間には、そんな僕らを置いて未来へ突っ走っていくなんて、気まぐれもいいところです。
でも、そういうところが最高なのです。

多分、前に進むエネルギーとして、プラスもマイナスも両方を燃料にしていける子なんでしょう。
そして、だからこそ、背中を押さなくても前に進むかもしれないけれども、押された分もしっかり前に進んでくれるんだと感じます。
SHOWROOMとミーグリ明け一発目のブログの明るさなんか凄いじゃないですか。確実に、我々の声が届いていて、それが勇気や安心に繋がっていると思います。

今はまだ、不安定な側面にどうしても目がいってしまうけれども、だからこそほっとけない。
けれども、僕らがしっかり支えないといけない、なんて思う日々も、驚く程あっという間になくなって、安心して見守れるようになるのかもしれません。

応援の声はずっとずっと、届けて欲しいでしょうし、届けてたいので、そこは大前提ですけれどね。

余談

言葉を学ぶ大切さ

ちまちま書き足していたら、そこさくの学力テスト回の放送が終わってしまったので、そっち方面の話をちょっとだけ。

美羽ちゃんにこそ、言葉を沢山、学んで欲しいな、と思います。
自分の言葉を真っ直ぐ伝えるために、語彙を増やす事は大切ですし、語彙が増える事で、文章の意図を汲み取る事が出来ると思います。

日常生活で国語って意識せずに使えるからこそ、実は奥深さを知らずになんとなくで会話が成り立ってしまうのですが、ビジネスの場では、そういう日常会話のあやふやさ、曖昧さをしっかりと正して、相手に伝える、というスキルが必要になります。
誤解を招く言い方をするのではなく、誰からも誤解されない言い方をする、というのは、基本っぽく見えて意外と難しいものです。

だからこそ、国語を強化する事で、人との会話も伝えたい事をより明確に出来ると思います。言葉をたくさん知って、適切な言葉を選べれば、そんなつもりはなかった、なんて言わなくて済む機会が増えるハズです。

また、歌詞が伝えたい事をより正確に掴んだり、振付師さんが振り付けに込めた想いもより的確に捉える事に繋がると思います。
そうする事で、自分が伝えたい事、気持ちも言葉でより鮮明に浮き彫りにする事ができれば、表現に込める技術や想いも、より良い形に昇華出来るのではないかと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?