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【FFX歌舞伎】5回観劇したキャラ感想 ティーダとユウナ編

各キャラの感想を書いていきたかったんですが、頭の整理が追いつかず、ちょこちょこ書いてました。
全キャラ一気に載せたかったのですが、全キャラ書き終わるまで時間がかかるのと長くなるので小分けにして記事にしてみます。
ただのFFXファンで歌舞伎の知識が皆無なので、その点はご了承ください。
画像は劇場で撮ったものと3月10日のカーテンコールです。


5回観劇の日付・座席位置

文中で◯回目が多発するので書いておきます。

1回目 3月5日  SS席2列目中央(開演して2日目の日曜日)
2回目 3月10日 A席25列目中央(平日)
3回目 3月27日 SS席5列中央より少し下手側(平日)
4回目 4月3日 S席13列中央(平日)
5回目 4月12日 SS席1列中央より少し下手側(千穐楽)


ティーダ:尾上菊之助さん

声、セリフの抑揚が完全にティーダ!
インタビュー時の普段の声しか知らなかったのでびっくりしましたよ!
あの紳士的な菊之助さんがあんなにティーダになるなんて演技力半端ない。
下手したら今の森田さんより原作ティーダに近いのでは…?と思えたほど。
舞台マジックなのでしょうか?

でも歌舞伎ファンの方によると、若い役を演じる時は元々ああいう声らしいので、特別変えている印象はなかったそう。

あまりにティーダ度が高かったので、説得力が段違いでした。
あのFFXの名シーンが画面越しではなく、目の前で生で繰り広げられている!とめちゃくちゃ熱く非常に心を打たれ、こんな体験は初めてでした。
1番好きなシーンはアルベドホームのティーダです。

セリフ量も半端ないし、主人公だから出ずっぱり。
もうこれはご本人がFFXが相当好きじゃないとできないですよ。

私が昔FFXにどハマりしてFFXのことしか考えられなかった学生時代、大人になってお金積めばマカラーニャの森再現できるかな…なんて考えたことがありました。
それを自分で実現しちゃったのが菊之助さん。ティーダを自分でやるって凄すぎですよ。

演技力、セリフの聞き取りやすさは素晴らしいものの、勢いのある早口セリフが多いせいか、たまにセリフを噛むことが。大変だよね…お疲れ様です。
1回目、2回目にそれぞれ2回噛みました。(数えるという性格の悪さ)
4回目で1回噛んだ気もしますが、千穐楽は完璧でした!

2回目は声に若干疲れ?みたいなものを感じたので、ティーダを毎日演じるって大変だろうな…と思いました。
なのに千穐楽は声の調子も良く、最高にいい演技を見せていただきました!

ティーダに関しては近くの座席で見た方が感動しました。
顔はティーダに似てないのに真剣な表情がすごくいいんですよ。
Eラインが美しいので斜め横から見た姿がよりティーダっぽく見えて好きです。

ティーダに関しては最初から安定してティーダだったので段々変えてきたなというところはあまりなかったです。
舞台が始まった前半はティーダ(菊之助さん)が舞台全体を引っ張ってる印象があったのですが、回が重ねるたびに他のキャラも立ってきたので、ティーダが控えめに感じるほどでした。
とはいえ、全体を支えてるのはティーダでしたね。
他の人のテンポがちょっとズレてもティーダは安定してるんですよ。

私が複数回見に行きたいと思えたのは間違いなく菊之助さんティーダのおかげです!


4月12日千穐楽カーテンコール
私が撮影したものなので写りよくなくてすみません。

ユウナ:中村米吉さん

最初にお断りさせていただくと、私はユウナ限界オタクなので、ユウナにはちょっとうるさいです。
限界オタク目線ということでお許しください。
特に好きなキャラだとセリフも全部覚えてるし、脳内再生ができるんですよ。
だから好きなキャラほど安易に良かったって言えないものなんです。
米吉さんファンの方すみません。

まずは見た目、見た目は文句なし!!
米吉さんのタレ目なところがユウナにピッタリ。
鼻筋が通っていて横顔の顎からの輪郭が元々そっくりなんですよね。
SS席からまじまじと見て、ウィッグの素晴らしさも相まってユウナにそっくりだなと思っていました。
メイクも徐々に変化して、最後は口紅が薄めのピンクになってさらに可愛らしく仕上がってました。
うっすらチークもつけてるし、可愛く見えるメイクがうまい!

それに動きも素晴らしい!
首の角度や指先一本一本まで可憐で上品に見えるよう計算され尽くした動き!
ユウナは古風な日本女性らしさがあるので、歌舞伎と親和性高かったと思います。
全ての動きが美しかったです。

ロッドを使った舞も止めで常にロッドの上部分が正面から見えるようにしているんですよね。
簡単そうに見えて難しいと思います。
途中軽くロッドを投げてキャッチする箇所が何回かあるんですけど、近くで見てハイレベルすぎてヒッ!となってました。

歌舞伎なので男性が演じてらっしゃいますが、声については想像を上回る高い声を出していらっしゃいます。これは相当鍛錬が必要でしょう…。
ユウナ限界オタクの私は青木まゆこさんが唯一神なので、他の皆さんほどユウナで盛り上がれませんでしたが、回を重ねるごとにキャラクターの特徴を掴んでくださっていたと思います。

インターナショナル版のユウナは可愛らしい声ではなく、落ち着いたハスキーボイスなのでユウナ=青木まゆこさんのイメージがついてないプレイヤーもいらっしゃいますし。

すんごいぶっちゃけると1回目前編はぶりっ子感強くない?と思いました。
私の好きなユウナとはちょっと違うなーと思ってたんです。
青木まゆ子さんに寄せてるともあまり思いませんでした。
一部セリフが私と解釈違いな部分※もあって初回はちょっと怒り沸騰したところもありました。(※後日書きます)

初見の感想なんですが、1回目前編は可愛い感じで「何もできなかった…」x2を繰り返してて、有能さを見せる場面もないので、ゲームを知らない人たちに「え、ユウナ無能って思われてない??」って勝手に心配してました。
回数を重ねると悲痛な雰囲気の「何もできなかった…」になってたので安心しました。

後編になると結婚式のシーンから芯の強い雰囲気が出てきて良かったなと思ったのでまあいいか(謎の上から目線)と納得しました。
とにかく舞や立ち姿が綺麗だし。

1回目より2回目の方がいいなと思ったので、回数を重ねて行くうちに演技も磨きがかかっていました。
ラストのセリフで1回目は記憶が飛んでしまいましたが、2回目は「思い出してあげて下さい」って言ってたので、それネットスラングでよく間違われて使ってるやつー!と心で突っ込んでたんですが、
3回目以降は完全一致になってたんで安心しました。

4回目でもユウナには心から満足できてなかったんですが、確実に毎回良くなっていって5回目の千穐楽でようやく満足できました。

物足りないなと思ったのが表情。
お人形さん的に可愛いんだけど、あえてそういうメイクにしてるのかずっと困り眉毛なのが、表情が乏しいなと思いました。
目線が上目遣い(上の方をまっすぐ見つめる)かうつむいてるかの2種類。
表情を作るより角度、身振り手振りで表現してる印象でした。
表情作りは梅枝さんルールーが上手かったので気になりました。

演技面でも気になったことが。
ティーダは泣き虫だけど、ユウナって泣かないキャラなんですよ。
どっちかというと泣かないように意識してる。
耐えきれず泣いちゃったのが聖なる泉のシーンなんです。
原作EDも最後ティーダが消えるってのに泣かずに堪えてる。その後も泣かない。
だから、ところどころで鼻をすする泣きそうな演技より、心の中で溜め込んでなんとか声に出してるような雰囲気にして欲しかったです。
演技してますって感じが抜けてない。
菊之助さんティーダや獅童さんアーロンのように演技なのか本気なのかわからないくらいの感情を出して欲しいです。

声を作りつつ演技するのは難しいって声優さんも言ってるので、女方は難易度が高いんだろうなぁ。
色々書いちゃったけど、歌舞伎でユウナを演じられるのは中村米吉さんしかいないんじゃないかってくらいハマり役だったと思います。
でもまだ伸び代はありそうだったので気になった点を書かせていただきました。

FFX歌舞伎は父子のテーマが重視されているのもあり、ユウナのスフィアやユウナの演説〜EDのシーンの演出は二の次になってるので、ユウナファン的にその辺の物足りなさもあると思います。この点も後日書きたいです。

聖なる泉の「素敵だね」が始まってから2人で舞うシーンが1番好きです。
原作だとティーダが間を開けてるとはいえ、いきなりキスされて驚きつつ目を閉じるユウナですが、歌舞伎では違います。
最初は素直にティーダの手を取れず、避けて、腕の中にも飛び込んでいけない。
でもやっぱり惹かれる気持ちは抑えられない
と言うのを2人の舞で表現されていて涙腺崩壊ですよ。まさしく「素敵だね」でした。


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