居場所は見つけるものじゃない、つくるものだった。
大学生になりたての頃、私の口ぐせは、高校生に戻りたい、だった。
新しい環境で初めて会う人が、なんとなく顔見知り程度のクラスメイトと、まだ馴染めないサークルメンバーになったくらいの頃。
憧れの大学に入学して、キラキラのキャンパスライフを送るはずだったけれど、私の居場所はどこにもなかった。
いや、もしかしたらあったのかもしれないけれど、私がそこを自分の居場所だと思えていなかった。
中高6年間で築いた友情と、出会って数ヶ月の人との仲を比べては、友達ができないと嘆いていたからだろうか。
それはそれで一理あるけれど、一番大きかったのは、誰かが自分と仲良くしてくれるのを待ってたからだ。
いつか自分を受け入れてくれる居場所が勝手にできる、見つかると思っていたのだ。
小学生、中学生、高校生の頃は、学校が生活の中心だから、その中での人間関係の形成も、ある程度先生がお膳立てしてくれたりする。
クラスが変われば自己紹介をするし、環境がガラリと変われば、オリエンテーションとしてクラスメイトと深く関わるの機会も用意される。
そういうある程度のレールが敷かれた上で、クラスメイトや部活の仲間と一緒に過ごし、親交を深めてきたことが、見えていなかった。
大学では、授業で自己紹介なんてほとんどないし、クラスがあるといっても会うのは週に3日程度。クラスメイトと仲良くするもしないも自由だ。
サークルもあるけれど、自分から探して、加入して、活動に行かないと仲は深まらない。
自分から動いていかないと、ただただ取り残されてしまう。
そんなのは当たり前だけれど、その当たり前を言葉で教えてくれる人はいない。
自分で探して、動いて、見つける。
見つけて、自分の居場所を、つくる。
いつだって自分に最適な場所が自分のすぐそばにあるわけじゃない。
自分に合う場所を見つけて、そこに自分の居場所を作らなきゃいけない。
だけど、逆に言えば、居場所は見つけて、作ることができるのだ。
待っていて与えられるものじゃない。自分から働きかければ、できるもの。
だから、新しい環境も、怖くない。
自分の居場所は、自分で見つけて、自分で作る。
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