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本当に飛ばしたかったものは、いつも飛ばせないのに。


宙に浮いたままのその言葉は
誰にも届かず
どこかへ飛んでいった


伝えたい言葉は山ほどあるのに
わかってほしいことは後を絶たないのに
どうしてそれらはいつも
わたしの中を彷徨うのだろう

そしてどうして
どうでもいい言葉たちばかりが
わたしの元を旅立っていくのだろう

本当に聞いてほしい言葉は
宙にも浮かない

いつまでもいつまでも
わたしの心の中に降り積もる

降り積もって溢れてしまったとき
強風が吹いたかのように
それは舞い上がる

舞い上がって
わたしの中にあった形のまま
飛んでいく

それはときどき
四角くとんがっていたり
トゲトゲしていて
容赦なく周りを傷つける

そして同じ形で
わたしの心に帰ってくる

受け止められずに
角が取れないまま
わたしの心までも傷つける


いつだって
思ったことを
ちょっとだけ丸くして
空に飛ばせていたら

わざわざ強風を吹かせる必要もないし
降り積もったものを
撒き散らすこともしなくて済む

それがはじめからできていたら
そよ風にのせて
角だけとった四角を
吹き飛ばすのに

わたしの弱さが
それを阻む



本当のことを言えば
受け止めてもらえる自信がないだけだ

否定されるのは
取っておくよりも
つらいから

否定されてもいいことなんて
とっくのとうに
わたしの元を巣立っているから


否定されたくない
傷つきたくない
嫌われたくない

三連続のエゴは
いつになっても
わたしの元を離れない

それらを抱えているかぎり
角の取れた四角は
飛ばせない


もっと

軽くて
柔軟で
しなやかに

飛ばしたい

本当の想いこそ
飛ばしたい


でも本当はそれより
強くなりたい


#ブログ #日記 #エッセイ


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