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エレクトーン編曲の裏側!『Checkmate Knights』で解説【しろめ流】

今回はあんスタから
『Checkmate Knights』Knights
こちらを演奏してみました♟️

この曲のエレクトーンデータを
どのように作成していったか記録しましたので
参考にしたい方はご覧ください。

MIDIデータの扱い、耳コピのコツなど
DTMの知識も結構書いてあるので
そういう観点でも参考になると思います!

(PCとエレクトーンを直接繋いでるわけではなく、
 USBをいちいち抜き差しして作業、
 という前提で書いていきます。)

※使用DAW:Cubase Pro11
 使用機種:ELS-01

れっつごー✊

1.全体の構成
まず全体の構成をざっくり理解します。
マーカーでメモしておきます。

【構成】
イントロ 6小節
1Aメロ 8小節
1Bメロ 9小節
1サビ前半 8小節
1サビ後半 8小節
間奏 4小節
2Aメロ 8小節
2Bメロ 9小節
2サビ前半 8小節
間奏 10小節
落ちサビ 9.5小節
大サビ前半 8小節
大サビ後半 8小節
歌エンディング 8小節
アウトロ 12小節

【BPMなど】
BPM:93
「落ちサビ 9.5小節」は拍子が変わるので
拍子を一瞬2/4にしてテンポも93に直します。

2-1.スタイルファイル作成


リズムパートを打ち込んでいきますが、
その前にセクションごとに分けていきます。

今回はユーザーリズムを4、5個使ってます。

【リズム(スタイルファイル)】
 ユーザー4
 Main A:イントロ
 Main B:1A
 Main C:1B
 Main D:1サビ前半
 ユーザー5
 Main A:1サビ後半
 Main B:間奏
 Main C:2A
 Main D:2B
 ユーザー6
 Main A:2サビ
 Main B:間奏
 Main C:落ちサビ
 ユーザー3
 Fill In BA:ブレイク
 Main D:大サビ前半
 ユーザー7
 Main A:大サビ後半
 Main B:歌ED
 Main C:アウトロ前半
 Main D:アウトロ後半
 dummy

こんな感じで細かく振り分けておくと、
後から修正するときに楽です👍

ユーザー3は
拍子が変わるところがちょうど1小節分なので
ブレイク(Fill In BA)を入れてみました。

DAWのマーカー機能があればそこに準備していくと
見やすいと思います👀!
とりあえず仮の振り分けだけ決めて
後からこれを調整していくのもOK

次にMIDIで
リズム、主にドラム楽器を打ち込んでいきます。

【KICK】
リズムが意外と難しい
打ち込みだとどこに打てばいいかわからんくなる

【フィンガースナップ】
指パッチン好き

【ハンドクラップ】
地味にベロシティー(音量差)あるから調整
クラップの音も好き

【ベルツリー】
ウィンドウチャイム結構入ってる

【クラッシュ】
これはアドドラムに
プシューッってやつだけど普通のクラッシュで代用
めっちゃ使いそうな音だけど
未だエレクトーンで再現わからないいい💦

【シェイカー】
アドドラム
2番以降聞こえないので
後半は省略してもよいかな

【早いハイハット】
チチチ…ってやつ
主にサビなどで使われている
PANがたまに振られてるけど細かい設定はできないので
アドドラムとメインドラムに分ける

【シルシルシル…】
Aメロ始まるときの音なに??
鈴っぽいような音 コロコロコロ〜
→XGボイスにもキットにもなさそうなので
 結局ベルツリーで代用

【タンバリン】
タンバリンも好き 右側で鳴ってる

【タム】
サビ終わりの一瞬だけ鳴る 結構左側で聞こえる

【ドラムのベロシティ】
のっぺりしないように強弱をつけていく
(とは言っても正直限界はある😇)

【ドラムのPan】
チャンネルごとにかかってしまうので
各楽器のPanはEL側で調節してみてメモだけしとく

ドラムのPanやvol.などが
あらかじめ決まってるのであれば、
DAW側で設定しておくと修正が楽です!

そして、だいたいここで
カウント入れるの忘れてたことに気づきます。
入れなくていい人は入れなくてもOK

【ドラムの音色確認】
音色はプログラムチェンジで設定できますが
全部は覚えてないので、
エレクトーンで聴きながら確認します。

一旦スタイルファイルを作って
どのKitがいいかな〜と探していき、
基本ライブ!のKitを使います。(なんとなく)

メインは「ライブ!ファンク+P」に 
アドドラムは「ELキット1」に決定!

KICKの音はタイトな音色に変えて、
HHも違和感あるので長さとか直します。

【ドラムの音色】
ドラムの音色を決定したら、
Panやvol.などをDAWに設定していきます。

エレクトーンで設定してもいいですが、
修正したい!って時にまた1から設定しなきゃなので
DAWで予め指定しておいたほうが良きです。

例えば、↓こんな感じでメモしておいて、↓
 C♯2:クラッシュ1 L30
 A#4:シェイカー R60 Vol90
DAWにコントロール(CC10とか)の指定ができるので
Panやvol、リバーブなどそれぞれ設定していきます。

【修正繰り返す】
ここらへんで「変だな〜」
ってとこが出てくるので修正タイム

ベロシティでいじりすぎて
キックの音が変だったので、
キックの音量差あまり変えないようにしたり。

USBを抜き差しを繰り返し、
音源を聴きながら微妙な修正を繰り返しマス…

2-2.カスタムABC用のベース作成


ベースは基本カスタムABCを使いたいです。
設定は難しいですが、
細かい動きを再現してくれるので楽しいです✨

だがしかし
初心者が使いこなすには骨が折れるので
仕組みについては別記事で紹介できたらと思います。

【コード】
コードトラックにコードを置いておくと
この後のベース作成や上物楽器の打ち込みが楽です。
調べたり音源聴いたりして打ち込みます。

【ベース】
コードのルート音を中心に耳コピしていくー

グリスはちゃんと打ち込めないので
ピッチベンドで雰囲気だけ合わせる
(Cubaseだと全音までしかいじれない)

カスタムABCを使いたいけど、
XGサポート演奏用に一旦打ち込む

私自身耳コピ苦手なので
8割くらい合ってればOK!
という基準でやっとります。

ベースの耳コピの音源のEQをいじって
低音だけ聞いて2週目で手直し

最後にベロシティを調整(なんとなく)
基本拍頭以外を下げたり下げなかったりします。

MIDI全体像はこんな感じです👀

自分的なコツは、このMIDIノートを
「1オクターブ下げること」です。
(なんかエレクトーンに読み込ませると高く聞こえるから)

【ペダル演奏をざっくり決める】
ペダル演奏用のMIDIデータをざっくり作ります

ペダル演奏用はC0〜G1の中で動かす
(基本左足なので実質E1くらいまで)
(でも今回は結局F1まで使った👀)

【カスタムABC】
カスタムABC用のMIDIトラックを用意したら
さっき作ったペダル演奏用、XGサポート用も用意して
3つのMIDIを一緒に見ながら、打ち込んでいきます。

※カスタムABCは基本、
CM7の形に直さなければいけないんですが、
とっても難しいので割愛!!

オンコードがいっぱい出てきたので苦戦💦
(コードは基本LK+PKで判定されます)

カスタムABCを組むことで、
細かいベースフレーズを自動で演奏してくれます✨
ただ、間違ったコードを弾くとうまくベースが鳴りません。

【カスタムABC視聴】
一旦スタイルファイルにしてペダル演奏しつつ確認
違和感ある所を修正していく

高すぎる所、低すぎるところ、うまくならない所修正
やはりオンコードの所うまく鳴らない箇所があり
→ベンドで修正

赤:カスタムABC
黄:ペダル演奏
紫:鳴ってほしい音

こんな感じで色分けして作業すると
わかりやすいと思いま〜す

【右手パート】
基本、歌唱部分とメインの旋律を打ち込みます

【左手パート】
イントロとエンディングが難しい〜
カスタムABCをつけない部分なので自由に弾けるが
どこ弾けばいいか悩む…

とりあえずカスタムABCのためのコードを置いとく

左手はコード楽器だけど個人的にいろんな楽器弾きたさある
同時進行でXGサポート用のMIDIも作っていくこともあり。

【フレーズ1】
ここにはちょこちょこ入るシンセを入れてみる
ベースの時と同じようにカスタムABC式で打ち込む💪
音色は「シンセブラス」
Pan:左右に適当にフル

【フレーズ2】
ここには歌ED(最後のほう)のエレピっぽい音を入れたい
こちらもカスタムABC式で打ち込む💪
音色は「トレモロエレピ」

という感じでスタイルファイルは仮でできます!
修正があればまたDAW側で直してスタイルファイルにして〜
というのを繰り返します💪

3.XGサポート演奏の作成

5〜14chにはXGサポート演奏が入力できます。
人間が弾けない所を弾いてくれるの助かりますね〜
だいたいボリュームは70〜80くらいが無難です👍

【ベース(補助)】5ch
カスタムABCだけだと、
ベースラインが限られてくるので
補足的な感じで追加します。
音色は「メガ フィンガーBass」

【ピアノ】6ch
左手パートで弾かない所を入れていく
Pan:R(+10)
音色は「ライブ!グランドピアノ」

【ストリングス】7〜9、11ch
構成はバイオリン1と2、ビオラ、チェロでいきます。
ぶっちゃけあんま聞こえないところも多いので、
そこは雰囲気で打ち込みます💪

音色は「XGストリングス1」「XGビオラ」
「XGチェロ」「XGバイオリン」
トレモロでなんか他にも入れた気がするけど
音色の名前忘れた💦

【リバースシンバル】10ch
ドラムキット内になかったので
サポート演奏のほうで打ち込み💪
長さが足りないのでアドドラムと合わせ技
「シュッ」っていう短いやつもここ。

【なんか可愛い音】12ch
サビ終わりあたりに
「ぽいっ」って可愛い音あって、
入れたいけどエレクトーンにはない音なので
「鳥のさえずり2」を入れときました🕊

【アコギ】13、14ch
アルベジオや単音は左側で鳴らしときます。
ソロは真ん中で鳴らしときます。
ジャカジャカとコードを弾いてるところは
右側で鳴らしておきます。

ポイントかわからないけど
コード切り替え時にDead noteを入れたりすると
アコギ感が出ますのでおすすめです👍

音色は「メガスチールギター」
(多分。メモ無くして覚えてない🙏)

【修正】
それぞれ変なとこないか
エレクトーン側で聞いてみて
修正と確認を繰り返します。

ベロシティ、ベンド、エクスプレッション
あたりで調整していきます。
ここらへんはDTMer的作業ですね🤓

できたら、2で作ったスタイルファイルと
3で作ったmidファイルを合わせます。

4.レジスト制作

3で打ち込んどいたパートを印刷して、
実際に弾いてみます。
このときにざっくり音色を決めていきます。
例えば「ストリングス」とか「ピアノ」とか。

しろめは楽譜にメモ書きしていきます💪
んで、1曲を通して全体像を掴みます。
「ここらへんで次のレジストいくか〜」とか
「ここで頻繁に音色変えときたいな〜」とか

んで、番号を振っていってから、
レジストにメインの音だけ登録していきます。
(さっきの「ストリングス1」とか「ピアノ1」だけ)
この後に音を重ねていって補強します。

レジストの音作りは答えがないので、
好みとかでいいかなと勝手に思ってます!
あとは他の人が作ったレジストの曲弾いて
取り入れたりすると勉強なりますね〜💪

好きな音で弾けるのが
エレクトーンの楽しさでもある!!

5.楽譜制作

4のレジストと同時進行なところもありますが、
弾きにくいところを演奏用に、自分用に直します✨
(しろめはなぜか難しくしてしまう癖がある)

人間が弾けるレベルに落とし込んだら
また印刷し直したりめくれるように作って
完成です!!!!

あとはいっぱい弾きまくるだけ!!!!
お疲れ様でした!!!!👏

【注意】
アレンジした曲や耳コピした楽譜を
公開したり販売する場合は、
出版社からの許諾がなければできません。

たまに許可されていない曲で、
公開、販売してる方を見かけますが、
見つかってないだけなのでグレーですね💦

問い合わせても許可していない所もあるので
そういう時は演奏したりして楽しみましょう☺️

まとめ

好きな曲をエレクトーンで自作して弾くの超大変。
でも弾けたら楽しい♪
曲の構成やアレンジの勉強になる💪

というわけでエレクトーン編曲の裏側でした!
ありがとうございました〜🤗

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