見出し画像

HOUSE-DOCで小屋裏収納の補正をかけるときのテクニック

 木造耐震診断ソフトHOUSE-DOCで耐震診断するにあたり、小屋裏収納をどう評価すれば良いか?迷いませんか?

 もし小屋裏が違法状態で天井高が高い場合は、3階扱いで診断することもあると思いますが、きちんとした小屋裏収納の場合、入力手法がHOUSE-DOCにはありません。そこで「計算条件」の「必要耐力割増係数」の項目で調整するのですが、これはあくまで係数なので、これは自分で計算しなければなりません。

 計算方式は何種類か考えられますが、ここでは建築基準法に則ってやってみましょう。小屋裏の面積が下階の面積の1/2未満で1/8を超える場合で、天井高が1.4m以下であることが条件です。1/8を超えない場合も安全側で計算しても良いでしょう。

こんな感じのシートを作って省力化しましょう(写真はもくツール for HOUSE-DOC)

 この告示第1351号に従い2階の面積に加える小屋裏面積を算出します。小屋裏収納が8㎡で天井の内法高さが1.4m、2階の面積が30㎡の場合は、
1.4÷2.1×8=5.4㎡(ここでは安全をみて切り上げています)
2階の面積との割合で、必要耐力割増係数を出します。
(30+5.4)÷30=1.18
このままでもいいですが、私の場合は小数第2位以下を切り上げています。私の場合は1.2となります。

通常1階にも加算しますが、1階と2階では面積が違うことがあるので、1階の面積に5.4を加算したものを、1階の面積で割って算出します。

 あくまで簡易的な方法ですが、根拠としてはアリだと思います。もし本当に正確に精算したいなら、構造計算の手法を利用し、88条の地震力を出して精算しましょう。構造計算ソフトをもっている場合は意外と簡単にできますので、複雑な建物の診断を行う場合は、組み合わせてやってみると良いと思います。

以下有料記事部分です。上記のExcelの参考シート(Excel97以降)がダウンロードできます。各階2つずつの小屋裏収納を算出できるように改造しています。簡単なシートなのでご自身で作られたほうが良いと思いますが、サンプルとしてほしい方向けに有料公開します。簡単な解説もついています。おまけで構造計算ソフトで出した地震力をHOUSE-DOCに代入して評点を補正するシートのサンプルも付属しています。

ここから先は

683字 / 2画像 / 1ファイル

¥ 500

サポートしてくださると嬉しいです。 部分的に気に入ってくださったら、気軽にシェアかコメントをお願いします♪