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はじめてのHOUSE-ST1 第四回 基礎

木造の設計をやっている人は基礎の計算は苦手なようです。鉄筋コンクリートなので、構造力学に準拠してわかりやすいはずなのですが、木造の場合は形状が複雑でモデル化するのが難しいからかもしれません。

 上部の設計が「ある程度まとまって」から基礎の設計は始めましょう。上部の重量が固まってからでないと、地耐力等も含め修正が多くなってしまうからです。

 では、基礎の設定をしてみましょう。「基礎」をクリックして、基礎計算条件を入力します。

 タイプは布基礎かベタ基礎か?を選択し、地盤許容支持力度を入力します。これは地耐力と同義と考えて構いません。原則はベタ基礎の場合、木造2階建ては20~30kN、3階建ては30kN~40kNで決まることが多いです。地盤調査を行って地耐力がでているのであれば、その数値で、行っていない場合は近隣などから推定で入力します。建物が整形でないときなど不利にでることがありますので、できるだけ早く必要地耐力を計算するほうが良いでしょう。推定の場合も必ず地盤調査を行い、調査結果が悪い場合は、地盤改良などを考えましょう。

地盤面から基礎底盤までの深さは、全体の検討なので、標準的なもので構わないと思います。コンクリート設計基準強度は、使うコンクリートの強度を指定します。通常は18か21か24が多いようです。あえて計算時に低いものを採用して検討し設計時に上げるのも良いと思います。

 鉄筋に関しては、基礎ばりのかぶり厚さを入力します。自分の設計する配筋によって適切な数字を入れてください。二段筋を使う場合は、指定できるのでこちらも入力します。施工で指定がない場合は、限界のかぶり厚さから若干余裕がある数値を入れます。通常は60mmなのですが、私は70mm以上で検討することが多いです。その分不利になりますが、あとで設計変更になってNGになるギリギリを攻めるより精神衛生上よいので。このあたりは自分で適切な数値を決めてください。

太物、細物の種別は特別なことが無い限り、このままで大丈夫です。

右側ですが、短期接地圧検討用底盤の指定です。狭小などでは重要になってきます。ただし整形な建物の場合自動計算でも問題ないので、自動計算でおかしい場合にやってみるといいかもしれません。まあ不要なケースがほとんどですが。

浮き上がりの検討は、検討したいときに、指定します。

普通の形状の建物では、短期接地圧も浮き上がりの検討も必要ない場合が多いですが、不整形で狭小の場合は注意が必要です。

次に、断面計算条件です。断面計算条件をクリックして確認します。

 この項目では、上半分のみが基礎に関係あります。下部は特に関係ないので今回は省略します。

 算定計算ですが、これはとりあえずこのままで大丈夫です。主筋をD16を使う場合は変更します。他も自分の設計の規格でない場合は変更します。

 基礎はりの項目は注意が必要です。まずフックの有無です。フックを付けるの鉄筋コンクリート造だと思うのすが、後から現場にごねられることもあります。果たしてフックなしがいいのか?とかは別として、通常はフック無しで成り立つように計算しておいたほうが良いでしょう。

せん断スパン比による割増係数αと、水平荷重時応力の求め方は、気に入らない場合は自分で指定します。通常は自動計算で大丈夫です。水平荷重時せん断割増係数nは自動計算で、ルート1の場合は1,ルート2の場合は2となります。気に入らない場合は変更しましょう。

設計長期荷重にGLから上の基礎立ち上がり部分の重量を含むは、通常は含んだ方が良いでしょう。特殊な場合は含まないほうが適切なこともあるので、そのときはチェックを外しましょう。

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