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古い木造耐震診断ソフト

耐震診断やリフォームをしていると古い図面などとともに、昔の耐震診断書がでてくることがあります。1階しか診断しない、壁倍率ベース、など今の耐震診断のシステムからすると非常に簡素です。その中でも多く発見されるものを紹介いたします。

DOC-W for Windows

構造システムの耐震診断ソフトで、HOUSE-DOCが出るまで主力でした。東京都都市計画局建築指導部推薦ということもあり、それなりに見かけます。思ったほど売れなかったようです。2000年発売のようですので、旧耐震診断ソフトの中では、それほど古くないようです。立派な説明書がついていました。

REX 

REX
偏心率の計算は数式が添付されていた

正式名称はわかりませんが、通称REXと呼ばれていました。初期の頃かなり普及していたようです。1990年代後半に私の事務所でも導入されたようで、非常に簡単な入力で結果を求めることができました。反面帳票も簡素です。正直結果さえ出ればいいといった感じでした。不思議なことに耐震・耐風チェックがついていて建築基準法の壁量計算ができました。私も数件使いましたが、正直、もう少し良いソフトが欲しくなりました。

診之助・振動アニメーター

診之助・・・帳票もカラーでした。
個人的に総合評点のこの顔が好きでした。

当時、構造計算ソフトは、ユニオンシステムのSS1を利用していましたが、そのユニオンシステムから発売されたのが、診之助・振動アニメーターです。REXよりは帳票はかなり良く、おまけで振動アニメーターという画期的なものがついていました。今見るとアニメーションには見えません(汗)。ただ地震波が選べたりとか、マニア心をくすぐる仕様でした。残念ながら、私の事務所以外で、この帳票を見たことはありません。2004年頃購入。

我が家の耐震チェック

カラフルで入力しやすかったです。
この画面をそのまま印刷して渡していましたね。

2004年頃は、耐震ブームが来ていて、たくさんの診断をしました。そのため発売された耐震診断ソフトは、買ったりダウンロードしたり片っ端から試していた思い出があります。これは無料で使える建防協のソフトでした。帳票印刷機能はなかったのが残念。完成度も高く、グラフィカルだったので開発を継続して欲しかったです。2004年頃、試験的に導入。

安心精密診断

非常に本格的な帳票が作れて当時はびっくりしました。
グラフも充実

東京デンコーの耐震診断ソフトで、今までの耐震診断ソフトと明らかに帳票の完成度が異なり、飛びつきました。単独ソフトで帳票を充実刺せることができて良かったです。この頃の耐震診断ソフトは壁量計算がついているものがありますが(壁倍率は共通ですから)、金物計算もついていて、新築・補強設計に十分通用します。2004年発売ということで、次期耐震診断ソフトが発売される直前ということもあり、それほど売れなかったようですが、新築にも使えることから、地味に長く使えるソフトでした。

ホームズ君「耐震診断・偏心率」

有名なホームズ君の旧耐震診断ソフトですが、2004年に、2500本出荷記念キャンペーンを行っているので、かなりの販売実績があったことになります。耐震診断ソフトですが、新築をかなり意識したものとなっています。現在のホームズ君の計算書はたくさん見て来ていますが、このソフトの計算書は未だ見たことがありません。地域性でしょうか?

2004年に新しい診断法が発表になり、2004年末~2005年には続々とその対応ソフトが発売されて、旧耐震診断は終わりました。当時のソフトは、帳票にソフト名が書いてありません。なのでどのソフトかを判断するのは難しいです。上記のキャプチャーを見て、判断してみてくださいね。




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