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【UM未読閲覧注意】私の人生の半分に喰い込んで来た話がアニメ化するらしい

ちょっと自分でも何が起こっているのかよくわからないので、ちょっと書き殴ります。

Unnamed Memoryとの遭遇

中学2年の冬くらいのことでした。
確か3年にはなっていなかったので、ちょうど14歳真っ盛りくらい。

元々親の影響でアニメ好きだった私が、その2年くらい前からネット小説に嵌って、様々な個人サイト様を渡り歩いていた頃です。
何処の脱出口という名のリンクページを見てもあったんですよ、
『no-seen flower』の文字が。

当時英語は成績が5ならいいやくらいには苦手で、何なら今でも必要に駆られて業務ソフトの取説を読むくらいの私は、暫くnsfのバナーの前を行ったり来たりしていました。
だってそれくらい何処にもリンクが貼られてたんだ……!

しかもちらっと見ただけでもなんか毎日更新してるっぽい。
更新速度可笑しい。でもそれはすごく魅力的。
当時は『Rotted-S』が更新されていました。

でもタイトルわかるの『将軍と黒猫』しかない……
『Der Kus』とか絶対に英語ですらない単語……

ここで一度撤退します。

Babelとの遭遇

それとほぼ時を同じくして、私は『Babel』のページに行きつきます。

https://dengekibunko.jp/special/babel/

少し前……本当ここ1、2年くらい? に閉じてしまわれたのですが、女子高生女子大生の異世界トリップを専門でご紹介なさっているサイト様がありました。
あんなにお世話になったのに、サイト名も管理者様もわからないのが口惜しいのですが、個人作品も小説家になろう掲載作品も取り扱っているサイト様で、一覧を見ているだけでもすごく楽しかったのだけはよく覚えています。

そんななんだかキラキラしいタイトルあらすじの中、若干あらすじの毛色が違うのがあると思ったのが『Babel』です。
本当にnsfの話だということに全然気づかなくて、Babelを読もうとしてリンク踏んでサイトトップを見て初めて、あれこのサイトあのサイトだで観念し始めます。

無謀にもRotted-Sに手を出そうとする

前述のとおり、当時はRSが更新中だったのです……
日頃から取説はあまり読まない上に、あとがきをうっかり最初に読んで作者から叫ばれるタイプの私は、迂闊にもRSに手を出そうとしました……
今なら言える、愚かめ。

最初の沼あたりで無事RSから脱落しました。

大人しくUMから読み始める

開いてみてしまえば、好きなお話でした。
元々『七つの封印』とか『ネシャン・サーガ』とか、不思議な力を使う主人公の物語が好きでしたし。
主人公たちとは歳が離れていたためか、純粋に魔女と彼女に関わる人間のファンタジーでしたね。
ですが、なんかめっちゃ結婚しようとか言ってるし、純潔とか言ってるし、流血しているし、他の読者も大人ばかりっぽいしで確認しました。
――これR-15ついてねぇよな……?

ネットリテラシはまだ碌にわからずとも、当時は家族共用PCを使用していたので、なんか言われても困るからとめっちゃ確認しました。
一応全年齢だった。よかった!
なお、nsfのリンクから飛んでみたSAOの川原礫先生のサイトは、無事ブラウザバックしました。

Act.2の洗礼を一度受け損ねる

Act.1が終わった時の気分はどう足掻いても「……は?」でした。
だって何もなかったかのようにAct.2が始まったので、実は夢だった……? くらいは思いました。違いました。

で、Act.2を読み進め、ティナーシャの不審な言動の数々に、漸くじわじわ首を絞められている気分になりました。
いや本当。私のめり込み過ぎると音は聞こえないわ下手したらずっと息を止めてるわの人間なので、ちょっと物理的にも瀕死でした。

ここらで私は家族に自分の端末買えとめちゃくちゃ鬱陶しがられつつ、nsfのUM関連を100題に挑戦も含め読み果たし、中学を卒業します。

Aeternaを手に入れる

高校1年の夏。漸くBabelを読み始めて「ティナーシャに踏まれてた謎の王様を鉄の靴で踏もうとしてた子はこの子か!」してた頃、唐突に霹靂。
更新速度とサイト規模の可笑しいこの作者が、何やら本を作るらしい。

まだその頃の私は、本の作者というものはまだこの世に存命中のことがあるという意識が全くなかった上に、同人誌の存在を全く知らなかったため、取り敢えず確実を期すために支払いは父に投げました。
そして知らない大人相手から届く経過報告メールにびくびくしつつ、届いたのがカバーがかかったガチの文庫本。

生きている人間が本を作れるんだと感動しましたね!
私がよく日参していたラノベレーベルのサイトだってあったのに、今となってはどうしてそう思っていたのか微塵もわからない!

届いたのが10月だったので、これが私の16歳の誕生日プレゼントになりました。
今これを打っているすぐ横に、まだちゃんとあります。

コンビニダッシュというものを知る

高校生の頃は平日は8時テスト19時閉館、土曜日も講義受けてイベントなにそれおいしいの? という普通科書道部なのに社会人の今だと泣いちゃう毎日を過ごしていた上に、夜は気軽に出歩けなかったので、コンビニダッシュをやっていても気付かなかったんですよね……
大学生になって初めて、セブンイレブンでss配布しているのに気づきました。

当時地元の高知にはまだセブンイレブンなかったんですよね。
今は確か何故か一瞬進出してきたヴィトンの店舗がセブンイレブンになってた気がする。
これより前のまだ高校生だった頃に何かの拍子に「都内でしたらss手渡しできますよー!」みたいなやり取りをして無理だなの苦い記憶があったので、めっちゃ悲愴な気分で「セブンイレブンないんです……」みたいな内容を送った形跡がメールフォルダから出てきました。
我がことながらいじらしい……
今だと見咎める人間がいないのをいいことに、23時前になって漸くスーパーに行くとかしてる……

そういえば、高3の大学受験真っ只中の夏に届いた『時の夢』は、最初普通に1冊分書いたのかと思っていました。
でも最初の方に何かのイベントの賞品で頂いた『紫恋歌』が入っているのを見て、漸く知らないssの集まりだと言うことに気付いて。
まあ目次よく見なくても最後だけ書き下ろしって書いてあるんですよね。
多分こういう人間が詐欺に遭うのです。

電撃文庫というところから本を出すらしい

やっとここまで来た!
流石に生きている人間が本を出していることが当たり前になって来た大学1年の夏、『監獄学校にて門番を』が発売されました。

この作者、遂に電撃文庫にまで熊がはみ出してきたと思いましたね。
ワニもいるし。
私それまで電撃文庫はこの何年か前にアニメをやっていた『とある魔術の禁書目録』とか『ソードアート・オンライン』とかのイメージしかなかったのですが、熊はなんか…………うん……熊だなって……

この時初めてファンレターというものを書きました!
生きている人間にならお手紙届きますからね!
ジリアさん描くの楽しかった!

Fal-reisiaは1冊じゃないらしい

大学2年の春、とうとう完全続き物の同人誌が個人で出て来たと目が点でした。
しかもほとんど情報がなかったエギューラ糸。
紅毒みたいに明確な不穏さを私がまだ見ていない、欠片だけを知っているようで全然知らない大陸――が、最終的に3冊。
ラストはさっき漸くってしていたのにまた目の前で置いて行かれた!? と歯ぎしりしましたわよ。

Babelが本になるらしい

これはかなりびっくりしました。
私自身小説家になろうのアカウントはこれよりももう大分前に取っていたので、web小説が商業で書籍化することがあるのは知っていましたが、何度か商業用にお話を作っているなーと思っていたので、完結済みのBabelを出すんだ!? って。

大学3年の夏。季節的には期末試験が終わって夏季休業に入る頃。
近所のTSUTAYAで買った後に、アニメイトだと特典ssが付くことと知って、初めて同じ本を2冊買いました。
当時の私は今の私の部屋を見たなら十中八九絶句するような人間でしたので、かなり思い切りました。
なので「3巻は……」と可愛いリラックマの紙面ではどう足掻いても慰めきれないようなお返事が来て、数日書いてあることを理解するのに苦しみました……

今度はUMが書籍化するらしい

社会人1年目の11月1日!まさかのUM書籍化!

あとでTLを見てみれば、そういえば少し前にティナーシャのスリーサイズの話してた……!
製本のお話を仰っていたので、てっきり同人誌なのに広辞苑くらいのくるかとか覚悟していたところにぼたもち!

沸き立つTLに、今まで他の読者の方のことは『アイーダの変』でオスカーとアージェにドレスを着せるために結託してるんじゃないか?ってくらいにしか存じ上げなかったので、こんなに読者がいたのか……!とめちゃくちゃ感動しました!
あ、もちろん私もちゃんと男共にドレス着せるつもりで票入れました。

私、中学の頃にラノベを読むクラスメイトにUMを布教して失敗してるんですよ。
そこからずっと悶々としながら近くに他の読者がいなくて、蜂の巣は此処にあった……!と泣きそうでした。

そしてティナーシャに胸があると思ったのは、きっと私だけではない筈。
でもあの絶妙な匙加減の胸がなければ3巻の見事な花嫁姿はなかったとも私は思うのです。
翌年末、私は速攻でchibi様のイラスト集をカートにぶち込みましたとも。

まあでも、すぐに冷静になって思い出されるBabelのあれ
しかも電撃を名乗ってはいても新レーベル。こわぁ。
今でこそBabelも雫が携帯電話をスマホに持ち替えてリブート&完結し、UMも本編が完結してもうすぐate2が発売されますけれど、果たして結婚式までもいくのか。
寧ろ結婚式で終わった方がいいのかもしれないくらいは思いました。
はっぴーえんど。Act.2の途中で止まるより、よほどいい。

UM、Act.2も書籍化するらしい

あれはそう、社会人2年目の9月。
丁度大阪に出かけていた日が、UM3のフラゲ日でした。
次の日には部屋に届くというのにTLを見てしまったがために、順調に迷子になりながらも辿り着いたゲーマーズ梅田店の、並べられていた最後の1冊を刈り取った戦犯は私です……

残り100ページの存在に気付いた時点で、ちょっと頭を抱えました。
巻末広告を見て、思わず東の方を拝みました。

結局本編だけで美麗イラスト付き鈍器が6冊できあがりました。
ミラリス好きなので『いつかの君と』はまだまだ引き摺っています。
ゆえつてぃらのめ。

国際色も豊かになりました。英語版、中文版、タイ語版、ベトナム版。
中文版は私が昼休みにクレジット決済に手間取って手に入らなかったとらのあな産特典が付いていて、そこだけは原作チートできなくてめちゃくちゃ頑張って読みました。
貴重な商業レグの登場は果たしてそれでいいのか。
次はドイツ語あたりのUMが欲しいです。
意外とアジア圏の言語は難しい……

UM、漫画になるらしい

社会人3年目の夏。ここからちょっと訳がわからなくなります。

UMがコミカライズ……?
アカーシアとか細かい装備あるし、ティナーシャとか着替えなくても複数形態あるし、オスカーはかなーりゴリラだけれどコミカライズなれるの……?

それが蓋を開けてみれば、ティナーシャはしょっちゅう着替えているし、明らかに作画コスト可笑しい骨の軍団は出て来るし、ナークはキュイっと可愛いし、パスヴァール公の小物具合はちょうどいいし、オスカーはゴリラだしでプロすげぇ……!

青年誌なんてこんなことでもなければ買わなかったと思います。
そもそもあれ、何処でも売っているのではないのですよね……少なくとも、私がよく行っていた書店にはありませんでしたし。
馴れとは恐ろしいもので、今は部屋の一角に電撃大王の山ができています。

UM、本編後を本にするらしい

本編が完結し、Babel完結への期待に沸き上がった、社会人4年目の春のことですよ。

正気……?
時々外部者の呪具も出て来ないし、そのうち銃器とか戦闘機とか出て来るけれど、本当に続きやれるの……?
電撃の新文芸さん、RSもやらない……?

でも実際にラジュは出てきているし、もうすぐリースヒェン(あんめものすがた)は出て来るし、何ならあのアリス王子まで出て来るし!
こわい……アリス王子書籍になって大丈夫なんか……
決闘と称して白い手袋じゃなくてお魚投げつけて来る系のお馬鹿やぞ……
レグと違って正真正銘のお馬鹿やぞ……

月白でひどいめに遭ったのもあって、戦々恐々としつつ――そしてついに昨日。

UM、アニメになるらしい

社会人5年目の冬。
連日の残業の疲れからか、咳が止まらず早退して処方されたケミカル甘味咳止めに苦しめられていた頃。

最初、TLに現れたディルシュに、遂に私は壊れたかと思いました。

かーらーのー

最初URLしかなかったので通り過ぎようとしたんですよ。

だってディルシュが動いてんだもん!!!!
URLだけの公式ツイとか知らねーよ!!!!!!!!
相変わらずこういう時の作者TLにいないし!!!!!!!!

そうしたら一瞬置いて勇骨の佐伯先生が騒いでらっしゃったから、

何かあったんだろうなーってTL戻ってリンク踏んでかーらーのー

これ!!!!!!!!!!!!

しかもcv種﨑さん!!
中島さんは存じ上げなかったけれどとてもしっくりくる!!!!

電撃の新文芸は鬼か?
佐伯先生は私の命の恩人かもしれない。
作者なんてこの少し前に何食わぬ顔でケミカル甘味薬に苦しめられている私に通りすがりのゆえついいね押して行ったぞ。
ちょっと本当に信じられない。

アニメ化。いい響きですね……きっと店舗にいっぱい出て来ますよ。
私アニメイト広島店でしかUMがレジ前で全巻平で山積みされているの見たことないんですよ……

そしてかれこれ13年

私の年齢はTwitterを遡れば普通にわかるので数字を出しましたけれど、時の流れの速さにびびります……

いや、時々中学生が社会人になりました!とかやっていたんですけれどね。
まさか自分が生まれた赤子がもう中学生になってます!の期間もUMに侵食されているとか絶対に思いませんでした。

だって最初バナーの前でうろうろしていたくらいですもん。
それにこの13年で閉じてしまわれたサイト様の数々……
ある日突然サイトをラーメン屋に変えるような作者なら不意に閉じてしまっても可笑しくないくらいには覚悟してました……
本当、最後の日はあっさり……
だからティラノとか買っちゃうんだ……

この13年、この感情がただの妄執だと思ってしまうこともありました。
来年で私の人生の半分ですからね……
飽き性がよく正気に戻らなかったなって。

そもそも同一作品が継続して何年も出続けているのが稀有なんですよ……
ガンダムもマクロスも一応舞台と登場人物がらっと変わっていて、転生してるけれど同一人物!なんてものですらなかなか見ないですよ……
あと他に私の傍を見渡して残っているの、幼稚園の年少の時から見ている㏄さくらくらいですね……

気が付くと14年目突入

今回アニメ化を純粋に喜ぶことができて、また喜んでいる方がいらっしゃるのを拝見できて、ああ、まだまだこの続きを見ていたいと思えました。
振り返ってみると、こんなに苦しめられているのに。すごく謎。

願わくば、この世界が損なわれたり失われたりすることがありませんように。
これからも健やかに気軽にさくっと愉悦されてらっしゃいますように。

恨み節は言いますけれど 白猫ねねこ

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