ゲーム依存症予備軍である彼の話。現代社会の中のゲームの位置づけ

気づけば8月も後半に入り、夏休みが終わろうとしている。

最近の子どもの夏休み事情はわからないが、我が家の長男(小6)が通う小学校は今年GWの影響もあってか夏休みが短くなり始業式が早まっている。

例にもれず宿題に追われている長男だが、たぶん同級生よりはマシなほうだろうと思っている。お世辞にも計画的とは言えないが、夏休み中も最低限の勉強はしていたようだ。しかしそれはゲームのためである。

我が家の約束事として、「その日決められた分の勉強をしなかったら次の日はゲームが出来ない(させない)」というものがある。
とにかくゲーム優先の彼は翌日もゲームをするためだけに勉強をしている節があり、日中も隙あらばゲームというような生活だ。
1日1つは家の手伝いをするという約束もきちんと守っているし、最低限の勉強はしている。

しかし、どうやら学校で「ゲームは午後6時まで」と決められたらしく、我が家でも「6時になったらゲーム機はリビングに置く」と約束したのだが時間通り守られることは少ない。けれど言えば思い出すようですぐに持ってくるし、彼の場合はただ忘れているのだろうと思う。本人曰く、「6時までなんて守ってる子いない」のだそうだ。平気で9時過ぎまでやっているというような話も聞く。そういう子は恐らく親があまり気にしていないかむしろ親もゲームをしているか、そんな環境にあるのではないかと思う。

ゲームのためなのかはわからないが彼はすぐに部屋に引きこもる。ご飯の時間に呼べばリビングに来るし日常生活は送れているので依存症とまではいえないかもしれない。ご飯が終われば速攻で部屋に戻ってしまうし、話をしようとしてもなかなか聞いてくれない。早く部屋に行きたくてしょうがないのだ。部屋で何をしているのかまでは把握していないが恐らく7~8割はゲームなのではないだろうか。

夏休みの旅行をあれこれ提案してみてもあまり興味がなさそうで、ドライブに誘っても家にいたがる。車の移動中はもちろんゲーム。外食に行っても待ち時間や食べ終わった後など隙あらばゲームを始める。

私としてはどうにか改善させたいのだが、親が決断できないでいる。このままで大丈夫だろうかと不安ではあるが、ゲームまで取り上げてしまえば本当に学校にも行かなくなってしまいそうでなかなか踏み切れないのだ。

一体どうすればやめてくれるだろうか。いや、やめなくていいからせめて何か他のことにも興味を持ってほしい。

ゲームについて、教育者の立場で書かれた記事を読んだ。

やはりゲームを続けていると何かしら問題がでてくるのだと感じさせられた。長男もまた記事内にあるKくんの事例のように立ち止まって考えることが苦手で、考えればできるのにすぐにわからないと投げ出してしまう癖がある。親バカ(弟バカ?)かもしれないが彼は頭の良い賢い子どもだと思っている。考える力はあるのに落ち着いて考えることができないためにミスやわからないが増えてしまうのだ。

それらは彼の特質(ASD/ADHDグレーゾーン?)のせいかと思っていたが、なるほどゲームの影響もあったのかもしれない。逆にそういう特質のせいでゲームに執着してしまう部分もあるのかもしれない。

さらにこちらの記事もとても参考になった。

宿題は作業である。確かに、習ったこと(わかっていること)をやらされるのではもはや考えることはなくなってしまう。彼にとって宿題(勉強)とは「ゲームの時間を獲得するための作業」なのだ。それでは何も身につかないし、これほど意味のないものもないのではないかと思ってしまう。

私も彼へ「勉強の何が嫌い?」と聞いたことがある。すると「別に勉強は相じゃない」と返ってきたのだ。ではなぜ勉強が嫌いかといえば「ゲームをする時間がなくなるのがいや」とのことだった。

もし可能なら、そんな単純作業は保護者さんが代わりに行っていただきたい。
そして子どもたちには、もっと勉強の本質となる「自由研究」のような課題に楽しみながら取り組んでほしい。
(上記noteより)

これには賛否両論あるだろうとは思うが、まずは勉強に興味を持ってもらうことから始めなければならないのは確かだ。ワークなどの問題を解くだけの宿題はいらない。しかし「自由研究のような課題」を楽しみながら取り組めるかといえば必ずしもそうではなく、そもそもゲーム以外に興味を示してくれないので結局それすらも作業となってしまうのである。

今年は友達と共同で自由研究に取り組んでいたようで楽し気にやっていたのでそれは良かったと思うが、一人だとなかなかそうもいかないのではないだろうか。親が一緒になってやってあげる余裕があれば良いが、それができる家庭がどれだけあるか。

親が宿題を代わってあげるのはいいのだろうか?それで子どもが別のところでしっかり学んでくれるのならばそれもありかと思わなくもないが…果たしてそれが正しいことなのか私は決めかねる。
期限までに宿題を提出することもまた勉強、意味のないことをやらされることも勉強。私はそう思ってやってきたし、そうでも思わないとやっていられなかった。漢字をノートに10回ずつ書いてなにが勉強だ。

今の学校の制度は色々と突っ込みどころが多く、それは本当に子どもたちのためになっているのかと疑問が浮かぶ。
しかしそれ以上に「子どものゲームに対する意識改善」に力を入れてほしい。

WHOがゲーム依存症を病気(精神疾患)として認定した。ならばそれを授業でも取り扱ってはどうだろうか。昔保健体育の授業で「薬物依存症」についての授業を受けた記憶があるが、もはやゲームも薬物のようなものとして認識すべきだと思う。
薬物は絶対に手を出してはいけないと教えられるが、ゲームは適度に遊ぶだけなら問題ないという点で薬物より扱いづらい。境界線が引きにくいからだ。eスポーツと称した正式なゲーム大会や、部活や職業としてもゲームが挙げられるようになった現代で、ゲームの扱いはもっと慎重になるべきではないだろうか。



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