話 大嘘つき編

ふと鼻をひくつかせると、タレが焦げるいい匂いが風に乗ってきているのがわかった。久々に地元に帰ってきて、地元と言ったら散歩、散歩と言ったら地元よなと思ったし、何よりおそろしく暇だったのでうろついていて、うろつき終わろうかなぐらいの時の事だった。風上の方を見てみると信号が赤になりかけていたので、思わず駆け足で渡る。勢いついちゃったしとそのまま匂いを追い、路地裏(変わらない)、学年一のバカだった佐伯の家(変わらない)、ファミマ(変わった)、塾(変わったかどうかわからねえ)などの前を通過。すると眼前に大きな神社がドン、屋台がズラリと立ち並んでいた。ああ、そういえばあったね、自分も友人もお祭りとか苦手というか、そういうのじゃなかったからな。まあ、今丁度おやつ時だし、もう大人だし、入口のなんかあの、鉄板のやつでしょ、いけますよハハハと誰に対してどうしました?としか言いようがない考えを脳内で唱えた後、財布探しながら屋台覗き込んだらPSP焼いてるっていう………………………………………………

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?