キャラクターAIの作り方

キャラクターAIの作り方

ゲーム世界を生きているキャラクター。これを動かすキャラクターAIには、人工知能構築のアプローチとして二つの視座が必要です。情報科学の視座と生態学的視座、この二つです。

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AIにも、金融、法律、医療など、常に正確さが求められる『正しいAI』と、日常生活を楽しく便利にする『楽しいAI』がありますね。アイロボットやゲームのストーリーの中を生きるキャラクターを動かすAIは後者の範疇にはいります。

ここで人工知能を構築するのに情報科学の視座と生態学的視座、この二つが必要なのですが、人工知能、AIはあくまでプログラミングの所産。だから推論、演緯、意思決定、学習など、数理論理学を基調としたプログラミング上で実現可能なものを扱う、情報科学の一分野として探求されれば十分ではないかと、普通の人々は考えるかもしれません。しかしそれだけでは人工知能を作ることはできません。少なくともキャラクーAIの具体化はできないと言います。なぜか。

21世紀、ゲームの世界に3D技術が導入されました。この結果ゲームキャラクターのプログラマーは身体性を通した、ゲーム世界で運動する知能、つまり経験する身体を持った人工知能の構築を開始することになったのです。ここでは、食べる、生活する、生殖する、など、身体を以て世界と接触する存在としての知能の解明が必要となってくるというわけです。それが生態学的視座です。

生物がどのような主観を持っているか、という問いから出発して人工知能を作るアプローチが生態学的視座。人工知能に「主観的な世界観」を与えることを目的としていますが、ここにユクスキュルの「環世界」という概念が登場します。

◎キャラクターAIを生態学的視座から構築する際、有用な参考文献(書籍)リストは下記URLから。
https://society-zero.com/icard/4114


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