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リリースブルー

3年くらい前から、毎年正月に
「今年やりたいこと」を100個挙げている。

今年書いた「アルバムを出す」

無事にチェックが入りました。

2022年5月。

とあるライブ後に、

「アルバムつくらないんですか?」

という、その日PAをしていたコバヤシさんの一声をきっかけに、アルバム制作がスタートしました。

「まぁ、作りたいですけどね…」

音源作っても良いけど、またお金もかかるしなぁ、CDなんてもうどれだけ売れるか分からないし、2年前に作ったCDまだたくさんあるし、赤字になるのが嫌だなぁお金ないなぁ、お金がない!ない?泣けてきた!などと、特に目標もなく宙ぶらりんなまま2022年が始まっていた、コロナ禍のことでした。

その年「やりたいこと100選」の中に「アルバムを出す」は無かった。なんなら今遡ってみたら78個しか書いていなかった。それくらい、2022年は自分の活動に期待していなかったみたいです。

一筋縄ではいかない、シンガーソングライターという活動。

5年前にクラウドファンディングで制作した1stアルバム。ファンの方々の応援のおかげでこちらも無事に販売できましたが、たった一人で約4ヶ月間、お願いします!今、達成率何%です!お願いします!お願いします!正直、毎日胃が痛かったです。

「やりますか。」

激烈に重い腰を上げた、アイスコーヒーが美味しくなってきた時期。アルバム制作が始まりました。決まったからには、やり遂げなければならない。だけど、決まったから動ける。タイトル、収録曲、参加ミュージシャン、あれよあれよと決まっていきました。

SNSでは、アルバム制作裏の動画を毎週公開しています。観てない方はぜひ!

あれを見ていただけたらなんとなく分かると思いますが、楽器、コーラス、歌、全て録り終わって完成!終わった!よっしゃ!ありがとうございました!ではなく、ここからがスタートだということ。このアルバムを、この、いろんな人の魂が乗った作品を、どうやってたくさんの人に聴いてもらうか。が、全てと言っても過言ではないです。

今回はコバヤシさんとアレンジャーZAKIさんと共に、アルバム以外のMVやプレスリリースについても、何度も何度も話し合いました。我々は、まだまだweb会議ツールを使いまくります。

そして発売が近付き、MVを公開し、様々なページでアルバム発売ニュースを掲載してもらったり、初めてインストアライブをしたり、サイン会をしたり、ミュージックマガジンさんに取材していただき、雑誌に載るというそれは大層な経験もさせてもらいました。

ミュージックマガジンの取材をしていただいた加藤さんが「あの時、発売を前に不安そうでしたね」と、後日私に伝えてくれました。

バレてました。

発売を前に、色々な不安が襲ってきていたのです。
自分だけでは到底できなかった、こんなにたくさんの人に協力してもらった作品。全然売れなくて、在庫を抱えていくんじゃないか、全然反応がなかったら、本当に良いのか、そもそも作らなければよかったんじゃないか…

そんな超絶ウルトラハイパーネガティブ思考が発動し、私はその感情を「リリースブルー」と名付けました。

2023年4月19日。

「Cobalt Time」

アーティスト写真も一新し、
新しい下町ノ夏と共にアルバムのスタートを切りました。

自分のアルバムを手に取った時の第一印象「帯がついてる…」でした。散々自分で帯をデザインしたにも関わらず!初めて「帯付きのCD」を作ったのです。実物を見て、少し感動しました。

今回はイラストレーターのTOMMYさんにアートワークをお願いしましたが、帯を始め中の歌詞カード、盤のデザイン、初回限定の箱は全て自分で作りました。このあたりも、お願いすると大変お金が掛かります。やれることは自分でやります。イラレを少しかじっていて良かったと思いました。

ファンの方が「アルバム買ったよ!」とSNSに投稿をしてくれていたり、音楽仲間がわざわざミュージックマガジンを買ったと連絡が来たり。ガチガチになっていたリリースブルーの感情が少しずつ解けていきました。

YouTubeのCITY POPプレイリストや、Apple Musicの最新ソングに入れてもらえたりしたおかげで、まだ私のことを知らぬ方が曲を聴く機会が増えたように感じます。Spotifyの月間リスナーもじわじわ増え続けているみたいで、本当によかった。

作品に携わってくれた全ての方へ、
本当に、ありがとうございます。

ツアー、ワンマンについては改めて色々綴りたいと思います。ひとまず、アルバムを発売できたというご報告と、そこにあったプロセスを「ほんの一部だけ」綴らせてもらいました。

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