あらゆるプラットフォームを超簡単に図解できた方法

あらゆるプラットフォームを超簡単に図解できた方法

はじめに

2020年に向けて日本では東京オリンピックが盛り上がってますが、実はこっちの方がデカいニュースかも。。。


"2019年第2四半期の売上高は10億ドル(約1100億円)を超えたほか、9月15日時点で登録しているホストはこれまでに800億ドル以上を稼いでいるという。"

満を辞しての上場表明。現在の企業価値は310億ドル(日本円で3兆円!)にまで達するとのことで、いやはやスケールが大きい・・・

Airbnbに限らず、現代企業で大成功を収めているのはGAFAに代表されるプラットフォーム企業ばかり。そのビジネスモデルや成功の理由は様々な形で論じられていますが「プラットフォーム」という軸で考えると、実はどのサービスもシンプルなフレームワークでモデル化できるのではないかということに気がつきました。

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誰かが価値を提供し、その価値を欲している人と出会い、価値が消費され、消費した人が提供者を評価して、提供者はまた新たな価値を創出する・・・その一連の流れが「取引」である。

という、当たり前っちゃ当たり前の流れなんですが、この循環が全てひとつの場の中で行われるというのが、プラットフォームビジネスの凄みなんではないかなと。プラットフォーム以外のビジネスって、このプロセスのどっかが分断されている気がします。例えばリアルメーカーの場合だと、商品が作られる場と売られる場と消費される場は全て違うし、商品に対するフィードバックも何もしなければ受け取ることはできません。

このスパイラルなモデルを用いると、どんなプラットフォームビジネスもシンプルにまとめられそうです。

スパイラルモデルを使ったプラットフォーム図解

Airbnb

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Uber

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メルカリ

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Facebook

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Youtube

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Github

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そしてこのモデル、プラットフォームであればインターネット以外のものにも当てはめられます。例えば・・・

楽市楽座

織田信長が祖と言われる、中世時代の市場プラットフォーム。

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国家

「最強のプラットフォーム」とも言われる国家は・・・

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どうでしょう。ちょっとシンプルすぎますかね?

プラットフォーム分析のポイント

スパイラル自体はどのプラットフォームビジネスにも適応させられますが、分析にあたっては肝要な点は

循環が滞りなく回っているか?

という点かと思います。

それぞれのステップに特化したサービスは無数にあると思うのですが、4つのステップが淀みなく回り、人間における血液の循環のごとくサービスに血が通っていることが成功の明暗を分けるのではないでしょうか。

裏を返せば、何かうまくいっていないプラットフォームは、このステップのうち、どこかが機能不全を起こしている可能性が高いです。例えば今の日本という国家運営に対し、どっか変だなあと思う人も多いんじゃないかと思いますが、「評価」のステップがあんまりうまく機能してない感じはしますよね。若者はそもそも選挙行かないし、とか・・・

もう一つ例を挙げると、かつて日本で栄華を極めたSNSのミクシィは、足あと機能を外したところから転落が始まったとよく言われています。今考えると、ミクシィの足あとは超ライトな評価フィードバックシステムとして機能していたんじゃないかと思います。そこを無自覚に外したことにより、それまでうまくいっていた循環が淀んでしまったのではないでしょうか。

もう一つの論点は

シングルオプトインか?ダブルオプトインか?

という点です。この2つのどちらに属するかで、サービスの思想設計はかなり変わってきます。

ダブルオプトインというのは、受け手と送り手の両方の合意が直接的に成立して初めて取引が可能となる1対1の形式です。Uberが一番わかりやすいですが、Uberを利用する際は必ず1ドライバー対1ユーザー(1アカウント)です。ダブルオプトインの場合は、まず相手が信頼できるかどうかというのが非常に重要な点になるので、相互レビュー設計にはかなり気を使わなければいけません。適切な相手とマッチングさせるためのアルゴリズム精度も重要です。

シングルオプトインは、Youtubeに代表されるような1対Nの関係が成り立つ形式です。Youtuberの動画を閲覧するのに、相互フォローする必要はありません。なんならフォローしなくても見ることができます。この場合「なるべくたくさんのコンテンツが消費されるようにすること」が最も重要になります。
Youtubeを例にするとYoutuberがなるべくたくさんの動画をアップロードするモチベーションを保てるよう、広告費還元の仕組みを整えたり、いいね!ボタンなどで承認欲求を満たす仕組みを作る事が重要です。視聴者側に対しては、ストレスなく動画を見続けられるUI設計が必要になります。

自社でプラットフォームを運営している場合、サービスの本質がシングルオプトインかダブルオプトインかの見極めを誤ると、どんどん見当違いの方向に進んでしまうので、ここはじっくり検討しておくべき点でしょう。

世の中にはいろんなプラットフォームに溢れていますが、この見方をするとまだまだ新しいサービスの余地はあるんじゃないかなあという気もします。

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