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はじめしゃちょーの全動画(8年分・1917本)を分析してわかったYoutubeで名を上げる方法-でも良い子はマネしちゃダメ!

インフルエンサー分析88人目の今回は、ある意味日本一有名な社長・はじめしゃちょー(@hajimesyacho)をとりあげます。

はじめしゃちょーのYoutubeチャンネルに登録されている全1917本(2019年6月28日現在)の動画分析を行いました。

はじめしゃちょーとは

※写真引用:UUUUM

はじめしゃちょーはHikakinと並び、Youtube初期から活躍している日本を代表するTOPユーチューバーのひとりです。登録チャンネル人数が日本で最も多いことでも有名です(2019年7月現在)。

身近な道具・商品を使った検証系・実験系の動画が多く、視聴者の好奇心をくすぐる企画が人気です。ときに過激な内容になることも多く、有名人なのに炎上率がやたら高いのも特徴です。

動画の総合再生数・平均再生数・平均時間

はじめしゃちょーの動画総合再生回数、動画一本あたり平均再生回数と平均の長さは

総合再生回数:63億3596万2627回
平均再生回数:330万5145回
平均動画時間:4分

でした。

ピンでの活動なのに再生数が60億というのは驚異的です。動画の時間は短めで、スキマ時間でも楽しめるようになっていますね。

動画の制作本数の推移

年にどれくらいのペースで動画が公開されているか分析します。

はじめしゃちょーの動画制作ペースは、年に平均して240本でした。活動初年度から本数は100を超えており、昔から精力的に活動していたのがわかります。

動画再生数の推移

動画の再生数の推移を、年代ごとに分析します。

再生数合計の推移

動画一本あたり平均再生数の推移

2014年から爆発的に再生数が伸びています。ピークは2016年とやや早く、ここ3年はやや低迷期に入ってしまっているようです。

言語分析

はじめしゃちょーの動画のタイトルでよく出るキーワードを分析します。

よく使われるキーワード

はじめしゃちょーの動画タイトルには本人の名前が頻出しています。「オレ」「巨大」「大量」「検証」「全部」などの単語もよく出てきます。企画の特徴が表れていますね。

年代別ランキング

公開された年代ごとのランキングと、総合のランキングを一気にみていきます。(視聴回数ランキング・上位3位)

2012年のランキング

3位
[実験]コーラにミルクを入れると透明になる?! How to make transparent cola
再生回数:2,846,878

2位
チャンネル登録者5000人突破!!!
再生回数:2,947,331

1位
おっぱい触りたいやつちょっとこい
再生回数:2,986,366

この年のポイントは

・BGMを活用している
・簡易ながらも編集を行っている
・動画内にテロップも活用している
・企画はコンビニスイーツなど手近なものを活用している

2012年あたりはまだまだ「動画編集」まで手が回っていないYoutuberが多かった中、はじめしゃちょーは最初から動画ならではの表現を強く意識していたことがうかがえます。質で言ったらお世辞にも高いとは言えませんが、BGMやテロップの活用、シーンのコマ割りや編集など、動画としての見やすさ・エンタメ性をこの時点で追求していたことは、当時としては大きな特徴だったと言えるでしょう。

2013年のランキング

3位
シナモンチャレンジ Cinnamon Challenge
再生回数:8,175,813


2位
パラノーマル カエルビリティ Frog horror movie
再生回数:12,016,932

1位
メントスで槍を作ってコーラにブッさす coca cola mentos
再生回数:20,771,605

この年のポイントは

・危険なチャレンジが増えてきた
・動画にストーリー性がある

はじめしゃちょーと言えば過激なチャレンジが特徴ですが、すでにこの年からその片鱗が見え始めています。また、自身をキャラクター化し、動画をひとつのエンタメ作品として完結させようとしているのが伝わってきます。再生数を伸ばすため「過激な動画と自身のキャラクター化」という2軸で、戦略的に動画を運用していたのではないかと思います。

2014年のランキング

3位
コーラが出る蛇口を作ってみた
再生回数:16,882,464


2位
グリーンアーミーメン(緑の兵隊) Green Soldiers
再生回数:22,235,537

1位
コーラ風呂に体中メントスで入ってみた Coca Cola mixed with Mentos mints in a 50 gallon bathtub
再生回数:25,734,777

この年のポイントは

・実験の規模が大きくなってきた
・本人の小芝居が更に増えてきた

Youtuberとして人気が上がってきた頃です。このあたりから得意の実験系の動画は更に派手なものになっていきます。動画内の本人の小芝居もより磨きがかかってきており、パフォーマーとしての型ができつつある頃です。

2015年のランキング

3位
マクドナルド全種類チャレンジ
再生回数:17,238,520

2位
スライムで風呂作ってみた I make Slime Bathtub !
再生回数:23,179,110

1位
世界最大級のグミを1人で食う!(多分)
再生回数:120,019,554

この年のポイントは

・画質がやや向上した
・編集技術がやや向上した

世間にYoutubeのCMがバンバン流れ出した年。はじめしゃちょーといえばスライム風呂、というイメージがある方も多いのではないかと思います。この頃になると、流石に動画の画質や編集力も向上を見せていますが、それでもまだそこまで高いレベルとは言えず、他のYoutuberに比べるとこの点はやや劣っているようにも感じられます。

2016年のランキング

3位
ヒカキンさん家で卵投げてみた
再生回数:20,472,997

2位
YouTuber版ペンパイナッポーアッポーペン【Pen Pineapple Apple Pen】
再生回数:23,274,169

1位
たくさんの男性YouTuberで恋ダンス踊ってみた。
再生回数:53,106,775

この年のポイントは

・危険なチャレンジが更に増えだした
・コラボ企画が目立ってきた

はじめしゃちょーのピークの年。知名度も相当高まっているだけあってコラボネタも存在感があります。企画の内容はいよいよ危険なものになっていき、再生数と過激さが比例して上がっていた年と言えそうです。

2017年のランキング

3位
今回の騒動について。
再生回数:13,395,184

2位
【検証】どの液体を混ぜればねるねるねるねは美味しくなるのか?
再生回数:13,693,250

1位
はやめしゃちょーの質問コーナー
再生回数:15,206,040

この年のポイントは

・動画のテンポが向上した
・編集により力が入るようになった
・スキャンダルが起きた

このあたりになると、動画のレベルはかなり上がっています。テンポにも磨きがかかり、編集により動画がより見やすくなりました。一方、この年は大炎上事件とも言えるスキャンダルを起こした年でもあり、一時期活動休止にまで追い込まれました。

2018年のランキング

3位
つかめない謎の物体を大量に合体してつかめない棒を作りたい
再生回数:9,209,695

2位
言葉をマネしながら激動するうさぎさんを大量に設置wwwwww
再生回数:9,275,704

1位
The Fake Show - OFFICIAL TRAILER
再生回数:22,338,500

この年のポイントは

・プレミアムコンテンツがリリースされた
・画質が向上した

Youtuberの中でもいちはやくプレミアムコンテンツをリリースしています。動画の画質も向上が見え、機材環境も改善が図られたようです。名実ともにTOPのYoutuberですが、再生数は下降が続く年になってしまいました。

2019年のランキング(途中経過)

3位
【高級焼肉】1年ぶりに肉を食べてみた。ヒカルの金で。
再生回数:4,880,238

2位
オレん家がレゴで溢れかえってるんだけどwwwwwwww
再生回数:5,453,665

1位
全員はじめしゃちょーで「旅立ちの日に」歌ってみた
再生回数:7,643,026

この年のポイントは

・危険なチャレンジがなりをひそめてきた

さすがにネタ切れなのか自粛を始めたのかはわかりませんが、以前よりも過激な企画が少なくなっている印象です。新たな方向性を模索しているようにも感じられます。

総合ランキング



全動画のTOPに立ったのは巨大グミ試食の動画で、1億2千万超えの再生数!
まさにすごい、の一言です。

まとめ

はじめしゃちょーは、Youtuberのキャッチコピーである「好きなことで、生きていく」をまさに地で行くような存在だと思います。一方、そのビジュアルだったり企画の内容からか、他のYoutuberに比べてアンチが多い印象もあります。実際に物議を醸しても仕方がない動画も多いです。

しかし、批判が起こるということは、それだけ何かに挑戦していることの裏返しだとも思いますし、その精力的な姿勢が他のYoutuberに大きな影響を与えていることは間違いないでしょう。実際、はじめしゃちょーの企画を元にしたような動画は世の中に溢れかえっています。

過激なチャレンジは、彼がここまで名を上げるためには必要不可欠だったと思いますし、それが魅力だったりもするでしょう。しかし、いまその割合が減ったきたのと相関して、再生数も伸び悩んでいます。過激さを追求していても限界は必ず来ますので、新しい方向性を見つけるのは必須の課題でしょう。

しかし、はじめしゃちょーであれば、必ず新たな道を切り開いていけるのではないかと思います。なぜなら、

「好きなことで生きていく」ことは言うほど簡単なことではない。しかし、はじめしゃちょーは、そこに真っ向から飛び込み結果を出してきた、ガッツと才気の持ち主だから。

です。

いろいろ叩かれることも多いですが、はじめしゃちょーのエンタメ精神とチャレンジ精神は紛れもなく本物でしょう。その心を忘れない限り、常にはじめしゃちょーはYoutuberのTOPを走り続けていけるだろうと思います。

Thank you.
Good Influence.

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