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メルマガマーケティング最適化のための60のチェックリスト

米マーケティングメディアのMarketing Landがメルマガ配信について考慮すべきポイントを周期表の形式でまとめていましたので、ダイジェスト形式で紹介します。これからメルマガを始める人も、いまメルマガを運用していて更に見識を深めたい人にもおすすめです。

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1、パーミッション

1-1 オプトイン
1-2 ダブルオプトイン
1-3 オプトアウト
1-4 コンプライアンス

メールマーケティングの第一歩は、ユーザーからメルマガ購読の承認を得ることです。オプトインとダブルオプトインの違いがやや分かりづらいですが、オプトインは主にサインアップフォームを介して行われるパーミッションであり、ユーザーがメアドを登録するだけで成立したとみなされます。ダブルオプトインはさらに一歩進んで、登録アドレスに送られた確認メールをユーザーがクリックすることで成立するパーミッションです。

ユーザーとの良好な関係を維持するために、法令を順守するのはもちろんのこと、ユーザーがいつでもメルマガの購読できるようにしておく必要があります。当然のことですが、法令に則った適切な運営を行うことも重要です。

2、信頼性

2-1 ホワイトリスト
2-2 認証
2-3 電子署名(DKIM)
2-4 送信者ポリシーフレームワーク(SPF)
2-5 DMARC
2-6 物理アドレス
2-7 送信者ドメイン
2-8 送信者評価

送信者の信頼性の担保は重要であり、信頼性が低いとみなされれば迷惑メールフォルダに自動で振り分けられてしまうこともあります。信頼性を担保するには、具体的な技術要件・基本要件をクリアしていく必要があります。日本の場合は迷惑メール規制法に則り、送信者の氏名、会社名、配信停止用リンクなどの表示義務があります。

3 インフラストラクチャー

3-1 DNS
3-2 レピュテーション・マネジメント
3-3 SMTPサーバ
3-4 POP3サーバ
3-5 サブドメイン
3-6 メール転送エージェント
3-7 ユーザーエージェント
3-8 IPアドレス
3-9 フィードバックループ

マーケティング担当者は会社のメールインフラストラクチャついても最低限の知識を持っていることが重要です。

メール転送エージェントはSMTP使用して、あるコンピューターから別のコンピューターに電子メールを転送するソフトウェアです。 ユーザーは、メッセージを受信、表示、および返信するときに、メールユーザーエージェントを使用します。これら一連の流れはメールプログラムまたはメールクライアントと呼ばれ、Webベースのインターフェイスを介して使用されることもあります。送信はSMTPサーバーを使用し、受信はPOP3またはIMAPサーバーを使用します。

IPアドレスは、インターネットに接続して通信する各コンピューター、ネットワークデバイス、またはネットワークに割り当てられる数字です。メールの送信方法に応じて、専用のIPアドレス、または同じホスト・メールサービスプロバイダーを使用する他の送信者と共有する共有アドレスを使用できます。共有アドレスを使用していた場合、そこから単一の送信者を識別することは困難であり、適切な送信レピュテーションの管理(送信したメッセージがユーザーにどのように受信されているか管理・改善する)ができません。したがって、自社専用のドメイン名とIPアドレスを持つことが重要です。

4 オーディエンス

4-1 Eメールアドレス
4-2 クライアント
4-3 リスト
4-4 セグメンテーション
4-5 パーソナライゼーション
4-6 プリファレンスセンター
4-7 開封
4-8 クリック
4-9 送信時間
4-10 送信頻度
4-11 エンゲージメント

オーディエンスは最も重要な要素かもしれません。

全てに起点になるのは、顧客のメールアドレスです。当たり前ですが、これがないとメールマーケティングのやりようがありません。メールアドレスはリストとして管理され、データに応じて、様々なセグメンテーション(人口統計、位置情報、行動履歴など)にクラスタリングできます。個人ごとにコンテンツをパーソナライズする事も効果的です。プリファレンスセンターを構築し、読者の購読・退会管理を行うことも必要です。

マーケティング指標として基本的なものは、開封数(率)、リンククリック数(率)、エンゲージメント率(各コンテンツに対する反応率)あたりでしょう。メールの送信時間および送信頻度も観測しておくと、より深みのある分析ができます。

5 コンテンツ

5-1 パーソナリティ
5-2 レスポンシブ
5-3 ストラクチャー
5-4 タイトル
5-5 トランザクショナル
5-6 可読性
5-7 カレンダー

現代のメールマーケティングでは顧客ごとのパーソナライゼーションと、どんなデバイスで閲覧されても大丈夫なようにメールがレスポンシブに設計されていることが重要です。必ずしもHTMLである必要はなく、目的に応じてプレーンテキストと出し分けることでトランザクションを最適化することができますが、どの形式を選択する場合でもタイトルが重要なことは言うまでもありません。

コンテンツ本文についても、内容の良し悪しはもちろんのこと、読みやすい文章と段落の構成はエンゲージメントに大きく影響します。

メールを送る頻度も、開封率やエンゲージメントに影響します。配信スケジュールも合わせて検討しましょう。

6 ネガティブ要素

6-1 ハードバウンス
6-2 ソフトバウンス
6-3 顧客の不満
6-4 URL短縮化
6-5 コンテンツの詰めすぎ
6-6 ノン・リプライアドレス
6-7 無関係なコンテンツ
6-8 重い画像
6-9 ブラックリスト入り

本段落は、メールマーケティングに悪影響を与える要素の一覧です。

画像の重いメールは、必ずしもそれ自体が有害ではありませんが、読み込み時間が遅くなる場合にはエンゲージメントを損なうでしょう。URLが短縮化されている、特定のキーワードが不自然なほどよく出てくる、No-Replyアドレスからの配信などが確認される場合は、スパムフィルターの設定に応じて自動でゴミ箱に直行させられる可能性があります。顧客にとって無関係なコンテンツは事前にフィルター処理できるものではありませんが、最終的には問題です。関係の無いメールがしつこく送っても、解約を促してしまうだけです。

顧客に迷惑メールフラグを立てられた場合や配信が成功しない場合は、速やかにそのユーザーをリストから一旦外しておきましょう。

7 トラップ

7-1 グレイスパムトラップ
7-2 タイポトラップ
7-3 ハニーポットトラップ
7-4 スパムフィルタ
7-5 コーポレートフィルタ
7-6 デスクトップフィルタ

メルマガ担当者を手ぐすねを引いて待ち受ける、トラップの数々です。これらは主に、メールプロバイダがスパムメールをあぶり出すためのトラップです。

グレイスパムトラップは、プロバイダー(ISP)が監視している古いアカウントまたは非アクティブ化されたアカウントを利用したトラップです。 タイポトラップは、よく知られているドメイン名のスペルを微妙に変えたトラップです。ハニーポットトラップは、使用されたことのない電子メールアドレスを用いたトラップです。 これらのトラップから収集された情報はフィルタリングに使用されます。

これらのトラップに含まれるメールアドレスは、基本的に「使われていない」アドレスであり、もしもこのアドレスにメールが配信されたら、それはスパムであろうとプロバイダは見なします。悪質な配信リストにはこうしたトラップに引っかかるアドレスが含まれている場合があるので、注意しなくてはいけません。

8 実験的要素

8-1 オートメーション化
8-2 BIMI
8-3 UX
8-4 AI
8-5 音声アシスタント
8-6 絵文字

これからのメールマーケティングに活用できるかもしれない新しい技術や要素の一覧です。

AMP、動的コンテンツ、CSSアニメーション、高度なパーソナライズなど、ユーザーエクスペリエンスを向上させる技術はトライアルの価値があります。スマホがメインのサービスにおいては、音声アシスタントの分野も注目を集めています。絵文字は最近海外でかなり注目されている手法です。日本だとガラケー時代に全盛を極めた感じですが・・・メールの自動化は、AIの発展と合わせて今後のトレンドになっていくのではないでしょうか。

BIMIと呼ばれるISPによる新しい認証方法は、受信トレイに大きな影響を与える可能性があります。この手法を用いると送信者のロゴがメッセージの横に表示されるようになるので、受信者が送信者をより簡単に認識できるようになります。

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メルマガマーケティングは奥深い世界なので、研究を続けていきたいと思います。

原文はこちら


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