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天上のダンス・地上のダンス(7) 発表会の「こまったちゃん」


バレエとダンス。舞台は、ほぼほぼ引退。
たまに、の~んびりレッスン。
これは、踊る おばあちゃん の思い出しエッセイです。


発表会は「人間」が出る


長い人生の割に、バレエ歴が短い自称・大人バレリーナ。
「大人クラス」の発表会ほど大変なことはない。断言します。

時間・仕事・お金・育児・家族のお世話…果てしない事を、やりくりしてレッスンに参加するのが大人クラスの日常。

わたしは大人になって、3つのスクールのバレエクラスで習っていました。
発表会は、人前に出るわけですから「趣味の域を超えての練習」が必要です。

がまんすることも


普段から、黙々とコツコツとレッスンしている人は、自力で発表会の舞台までやりとげます。
発表会だからといって、舞台は特別なものではない。


日頃の取り組みなど、各々の人間性が踊りに滲み出るだけなのです。



こまったちゃん

自力で発表会に出れない「こまったちゃん」がいます。
どこの世界にもいる、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して、クラスを混乱させるトラブルメーカーが。

大人クラスのメンバーは、発表会は、じぶんの踊りに集中したい、迷惑をかけたくないと思っているのに。いつも勘弁して状態になります。

孤独とのたたかい



子どもクラスの方が、トラブル多そうなのに。大人数、年齢も習熟度も違う。このあたりは、大人クラスも同じ。
しかし、子どもクラスの方が踊りが難しく覚えるの大変なはず。
きっと、大人より素直なのでしょうね。トラブルが、無い。…不思議です。



立ち位置が気に入らない

きたきた。「こまったちゃん」発言。
発表会の振り付けが始まると「こまったちゃん」の顔が曇る。
クラスの出し物。みんなで踊る、群舞。

やれ、自分より後からクラスにきた人が前に立ってるだの、センターの人は下手だの。

じぶんがかわいい


立ち位置は、通常レッスンの様子を見ている先生が決めること。
私たち生徒は従うだけ。一曲は3分程度、途中で列の入れ替えはある。
日頃の姿勢。クラスの皆も納得のこと。
先生の決めた立ち位置から「こまったちゃん」は、こうです。


そこそこ上手で容姿も美しい

だから、タチが悪いのです。「こまったちゃん」は、そこで文句を言わずに、黙って踊っているだけで絵になるのに。

なぜか「こまったちゃん」の多くは、容姿端麗。バレエの衣装もよく似合う。大人では稀有な存在。
うらやましいかぎり。わたしは減量から始めないといけないのに。
  普段からダイエットしとけば…


発表会は、大人バレリーナにとっては、すぺてが勉強。


みんな悩んでうまくなる

躍りで悩んだり、自主練習のしすぎで家族に怒られたり。たった3分の曲なのに。
影の努力や苦労。仲間と協力、思いやり。それが舞台をつくる。

舞台への道のりをたいせつに


ダンスレベルに関係なく、自分の精一杯を、ベストを尽くす!

「こまったちゃん」は精一杯バレエをしてるのかな?
人目が気になって仕方ないのかな?
誰も自分のことなんか見ていないのに。
精一杯やれば、どんな結果でも納得できる。

また、失敗は次回の舞台に必ず活きてくる。みんな経験や理解すること。恥ずかしくないのだ。

みんな「こまったちゃん」と距離を置く。じぶんに集中したいから。
寂しい「こまったちゃん」は、さらにトラブルを起こす。
そして「かまってちゃん」に。
本人が、気づかないかぎり繰り返される。エンドレス。


まとめ・発表会は修行

● バレエに限らず、日頃の姿勢。
● 誰も自分のことなんか見ていない。気にしない。
● 精一杯やれば、どんな結果でも納得できる。
● 失敗は次の舞台に活かす、じぶんの糧。

ものを習うということは、人間の修行だと思います。精神論みたいになってしまいました。


わかっているか、わかっていないか。


「こまったちゃん」の別れ道。 
     あなたは。


毎週木曜日は
バレエ・ダンスのエッセイの日



いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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