「愚者は経験に学び，賢者は歴史に学ぶ。」というビスマルクの有名な言葉があります。

ところで，歴史上，「人々が全員賛成する考え」や「人々が全員反対する考え」はほとんど無かったと言っても過言ではありません。

これは，悲しいことに，「人々が全員賛成する考え」であってもおかしくない人種差別について，今でも人種差別主義者が存在するという現実を見ればすぐに分かると思います。

ですから，「人々が全員賛成する考え」や「人々が全員反対する考え」は，良かれ悪しかれ「異常」と言えます。

賞賛の声しか聞こえない，反対意見が見当たらない――。
反対意見しか聞こえない，賛成意見が見当たらない――。

そういった状況は「異常」です。思想の自由市場に何か問題が発生していると考えて大過ありません。

裏を返せば，意見の対立が存在すること，あなたから見れば理解できない考え方が存在すること，これらは言論の自由が機能していることの証なのです。
言論の世界の「平和」は，「異常」事態なのです。

諸君，私は戦争が好きだ。
諸君，言論の「平和」を憎み，汝の敵を愛せ。