「代金は、払える分だけ」。フードロスを減らすコミュニティ・カフェ

前回のコミュニティ冷蔵庫の記事を読んでいただいた方、ありがとうございます。
日本でも最近はフードロスを減らすための取り組みが色々と行われているので、管理態勢を整えれば利用者が集まりそうですよね!

さて、今回も地域でフードロスを減らすプロジェクトをご紹介します。
冷蔵庫と同じく、ロンドンのブリクストンというエリアにあるカフェ。こじんまりとしたカフェなのですが、カフェそのものがコミュニティになっているような素晴らしい取り組みがこれでもかと詰め込まれた場所です!

お店の名前は「Brixton Pound(ブリクストン・パウンド)」。
実はここブリクストンでは、地域内でのお金とモノの循環を促進するために2009年から地域通貨「ブリクストン・パウンド」が使われていて、このカフェはその通貨の名前から来ています。

カフェでは素敵な取り組みがたくさん行われているので、ひとつずつ紹介していきます。

代金は、払える分だけ。"Pay what you can"システム

このカフェの最大の特徴のひとつは、この"Pay what you can"という代金設定のしかた。そのまま訳すと「あなたが払える分だけ払う」という意味ですが、どういうことかと言うと・・・

カフェを誰でも利用できる、インクルーシブな場所にするために、飲食物に固定の代金が設定されていません。
どれぐらい払うべきなのか分からないお客さんのために、メニューにはそれぞれの食べ物や飲み物の目安の金額が示されていますが、それ以上払うか・それ以下払うかは個人の自由。最終的な金額を決める際のポイントとして、店内の黒板には以下のような質問が書かれていました。

・普段はどれぐらい払う?
・どれぐらう払うことができる?
・カフェでの体験を楽しんだ?
・誰かをサポートしてあげられる?
・滞在時間はどれぐらいだった?
・パソコン作業をしていた?
・このプロジェクトをサポートしてくれる?

余剰食材を使って、フードロスを削減

このカフェは、代金設定だけではなくて食材の調達方法も革新的!
日替わりのメニューに使われるのは、その週に届く余剰食材。スーパーや飲食店で余ってしまい、問題なく食べられるのに捨てられる運命にある食材です。

チャリティを通して、毎週60kg分の余剰食材が届くそう。その食材がフードロスとして捨てられてしまうのを防ぎながら、美味しい料理を通して地域でのフードロスに関する意識の向上にも貢献しています。

ランチメニューにはオープンサンドやスープ、前菜プレートがあり、私は前菜プレートをいただきました。
ビーツと大麦のサラダ、バターナッツかぼちゃのディップ、炭火焼きインゲンなど、野菜たっぷりの大きなプレート!目安の金額は6ポンド(約880円)と書いてあったけど、ロンドンの物価で考えると低めな印象。

古本や掲示板で知識・物・情報を交換

店内でひときわ目についたのは、たくさんの本が並んだ棚。
Book swap(本の交換)」と書かれており、フィクション、料理、自己啓発などなど、テーマごとに整理されていました。読み終えた本を寄付したり、気になる本を持ち帰ったりできるのかな?モノと知識をシェアできる良い取り組みですね。

また、本棚の空きスペースや、店内奥の掲示板にはたくさんのチラシやポスターが!
掲示板は煩雑に見えて、地域団体、政治、イベントなどなど種類によってチラシを貼る場所が大まかに分けられています。地域のイベントの告知や、お店の案内、ブリクストンのコミュニティプロジェクトについての説明などがありました。

今はネットで調べれば簡単に情報が手に入る時代ですが、こうやって物理的に情報が集まる場所は貴重だと感じます。ふと目に入ったポスターから新たな興味が生まれたり、面白い活動に参加したりするきっかけになるのではないでしょうか。

そんなわけで、「ブリクストン・パウンド」はコミュニティに必要なものがこれでもかと詰まっている最高の場所でした。
今後もぜひ続いてほしい!と思ったので、応援の気持ちを込めて少し多めに支払いを済ませて店を出ると、お店の外には食材のおすそ分けボックスが。

カフェでも使い切れない余剰食材をシェアしているようで、私が店内で食事をしている際にも通りがかりの人がパンや野菜をもらっていく姿が見られました。
ということで私も、箱の中にころがっていた小さなカブを2つもらってきたので、今日のごはんにしま〜す!

東京のような都市でも、このようなクリエイティブなコミュニティスペースを実現できないかなぁと思っているのですが... もしこんな場所があったら、皆さんは来たいですか?

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ありがとうございます〜!
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SHOCK TUCK

フードロス | Food waste

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