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マガジン

  • 春風ドミノ / 九条しょーこ

    九条しょーこの短歌まとめ

  • 九条のつれづれな感じとか

  • 今宵に名前をつけるなら 皆勤レポ

    2016年2月~11月、池田彩乃さん・高野裕子さんを中心に全4回に渡って行われた季節を追う朗読会イベント「今宵に名前をつけるなら」のレポートです。

最近の記事

2017自選短歌

奇跡とか言うなよこれは無数通りの僕ときみとのひとつの出会い 17/3/13【ぬばたま創刊号連作「無数通りのひとつの出会い」収録】 失物は出る待人も来るって何にもなくても神の励まし 17/3/16【 #学生短歌会合同合宿2017春 】 水平線、食べちゃいたいね きみのため恐いものなら全部そうする 17/3/28【第十三回鳥歌会テーマ詠「平」/神大短歌vol.4連作「花火、くらげ、傘、かき氷、雨、丸い」収録】 行ったことない路線図の駅たちの一生行かない路上ライブだ 17/6

    • #乾遥香生誕祭2017即詠マラソン

      十月は小の月だと思ってた一年前から一日増えた  出会い スカートが水色だったいつか見たきみと見たあのスカイツリー色 褒めてくれた ような気がするあのときとおんなじように認めてくれる? きれいだ、と思った ぼくは酔っていて電車で隣のきみのビシューが  変なやつ 「会わない?」だったか「会いたい」だったか短歌を好きなことしか知らずに 晴れた日のソラマチひどくぎこちない仕草でパフェをつついてたこと ほんとうは甘いものってすきじゃないけど嬉しそうにするから つい 嘘ついたきみ

      • 2017/1/31-01. 合唱のはなし

        先日、母校のOB合唱団の練習に参加してきたときに感じたことを忘れないように綴ります。要は公開日記です。ふだん31文字しか書かないので、文章はへたくそです。 合唱。義務教育を受けていたひと、公立の小中学校に通っていたひとで合唱をしたことがない人はいないでしょう。私は小学三年生の時からもうかれこれ干支一周分アルトパートを担当してきました。歌はもともと好きだったけど高校でまさか合唱部に入るとはまったく想像もしていなくて、嘘みたいなほんとのはなしですが、「軽音楽部」だと思って見学に

        • 2016.2.6 今宵に名前をつけるなら 冬-3

          つづきです。 高橋さんのおでんをおいしくいただいておなかは満たされ、会は後半へ。 2人目のゲストは詩人の西尾勝彦さん。こよなまを通して私はそれまで知らなかったクリエイターの方々とたくさん出会うことになるのですが、西尾さんもそのうちのひとりとなりました。 字が小っちゃくて読みにくいんだよね、と笑いながらご自身の詩集を朗読し始める西尾さん。抑揚が控えめで聞き手にゆだねる池田さん、独り言のようにぽつぽつと零していくような岡野さんとは一味違うゆったりとした朗読は、また心地よくU

        2017自選短歌

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        • 春風ドミノ / 九条しょーこ
          4本
        • 九条のつれづれな感じとか
          1本
        • 今宵に名前をつけるなら 皆勤レポ
          3本

        記事

          2016歌壇賞応募作品「インソムニア」

          連作30首 愛されて育ったことはねむれなくない理由にはならないよママ 失恋が理由だったらそのほうがよっぽど平和寝とけば治る 愛せるというなら愛せ 知らないでいるというなら耳を貫け きみはきみらしくと言ったあの人のあの人らしい笑顔は引き金 錠剤の微小体積寄りかかりからだとこころ預ける斥力 健忘はさあ健やかに忘れろと取りあげられたおもちゃのようだ 猫はいい いつかことばを失くしても乾いたゆびで撫でてやれるよ 思いだせぬこと自分を操れぬこと辞書で引けぬことばのあるこ

          2016歌壇賞応募作品「インソムニア」

          2015-2016自選短歌

          春風に揺れるホームに夢が浮くドミノ倒しならあたしが死んでた 15/5/26 「化粧する女が嫌い」と言ったでしょわざと濃くして試してみてる 15/5/28 午前2時駅のベンチで泣きながらハーゲンダッツを貪る少年 10cm履けば世界が変わる距離目が合えば息が止まる距離 15/5/29 手をつなぐこともできない二人きり日付変更線をまたいで 15/6/21【第二回鳥歌会on twitterテーマ詠「夜」】 小世界 光の海 あたしだけの水平線 きらきらきらきら 15/6/27【

          2015-2016自選短歌

          2016.2.6 今宵に名前をつけるなら 冬-2

          つづきです。 朗読とコンテンポラリーダンス。衝撃、というか、そもそも朗読もまともに聞いたのが初めてだった私でしたが、一気にふたりの作り出す世界に引き込まれました。自然と池田さんと高野さんの呼吸に合わせて息をしている自分を感じながら、池田さんが読み終わり、高野さんが動きを止める、その瞬間まで、鳥肌が止まりませんでした。 なんだかすごいものに首を突っ込んでしまった気がするぞ、と思いながら、次に待ち望んでいた岡野大嗣さんの朗読。歌集『サイレンと犀』から連作をいくつかと、朝日新聞

          2016.2.6 今宵に名前をつけるなら 冬-2

          2016.2.6 今宵に名前をつけるなら 冬-1

          このnoteは2016年2~11月に全4回にわたって行われた朗読イベント、「今宵に名前をつけるなら」の皆勤レポです。私は普段は文章を書く人間ではないので、ほとんど覚え書きか日記のような稚拙な文章になること、ご了承ください。 最初は「短歌が好き」というより「穂村弘が好き」だった私が、ほかの歌人に手を出すきっかけとなった本が、安福望さん『食器と食パンとペン』であり、彼女が装丁を手がけた岡野大嗣さん歌集『サイレンと犀』でした。2015年11月ごろの出来事です。その後2015年末に

          2016.2.6 今宵に名前をつけるなら 冬-1