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コラム③話をきく(児童理解)

前回(コラム②)は「強いられた自立」というタイトルで、自立支援における”強制”の具合・程度について苦悩や実際を、経験の範囲でご紹介させていただきました。

(↓前回の四コマ)

そして今回は、それに対する対策。提案として「話をきく」ことについてご紹介をさせていただきます。別の言い方で「利用者理解」。児童養護施設であるウチの現場では「児童理解」といいます。

(↓今回は2本立てです)

(①↓)

(②↓)

以上です。ご都合主義な感じはご容赦くださいm-m

私が以前研修か何かで伺った話で「火を点ける少年」があります。

ある児童養護施設に措置された少年が「毎晩ライターで火を点けて困る」という事例です。

職員たちはライターを没収したり、言い聞かせたりと対応したのですが、少年はどこからかライターやマッチを見つけてきて、また火を点けるということです。

少年の問題行動が収まらない様子に困った職員たちの一人が「なんで火を点けるの?」と少年に聞いたそうです。すると少年は「怖いから。小さいときに、暗いところに閉じ込められたから」と答えたそうです。

そこでその職員は少年に、懐中電灯を一つあげました。

するとその少年は火を点けるのをやめました、というお話です。

私たちは、自分の経験をもとに判断や解釈をします。しかし価値観も生い立ちも千差万別。行動原理や、その源泉にある感情の起伏も、人によって違います。私たちは、利用者の方である子どもたち一人一人の理解者(私は脳内でトリセツとネーミングしています)を目指す必要があると思います。

その先には共感や受容があり、信頼がある。この道の入口には「話をきく」があると思います。

援助技術について、私が密に尊敬している先生は「共感さえされれば全ての子どもは自立する」と言い切っていました。それはまたのお話ですね。

彼らに耳を傾ける。

いつも大切にしたいと思います。

以上です。


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