眠れない夜は天河に呼ばれてたからか?
ザワザワして昨夜は眠れなかった。
朝、二上山の上に満月が浮かんでいた。
「12月1日か」
激動の2020年も残すところ、ひと月。
「天河に行くか」
思い立ってま天河大辯財天社で車を走らせた。
吉野の山をぐねぐねとまわりながら登って約90分、たどり着いた。参拝客もほとんど見当たらない。しかし、いつ来てもピンと身の引き締まる場所だ。
鳥居でお辞儀をして、すぐ左手の手水舎で手と口を清める。いつもなら龍の口から勢いよく水が吹き出していたが、コロナ予防で竹の筒を通して水が