里見香奈白玲への挑戦者を決める女流順位戦が大詰めとなっています。女流順位戦はA-D級の4クラスに分かれ、最上位のA級優勝者が白玲への挑戦権を獲得します。A級とB級は10名の総当たり、C級とD級は各8局で争われ、棋士の順位戦と同様、昇級と降級を巡る厳しい戦いとなります。7月5日にC級最終9回戦、7月10日にD級最終8回戦の一斉対局がありましたので、状況を確認しておきたいと思います。

C級

上位陣が軒並み敗れる波乱の最終局となりました。既に昇級を決めていた伊奈川愛菓女流二段と和田あき女流二段は、ともに敗れて7勝1敗となりました。残り1枠の昇級争いは、2敗でリードしていた室谷由紀女流三段と加藤結李愛女流初段がともに敗れ、最終局に勝って5勝3敗となった武富礼衣女流初段が、順位差により1期でのB級返り咲きとなりました。加藤結李愛女流初段は、終盤の3連敗で惜しくも2期連続昇級を逃しています。
4人が降級する残留争いは、2勝6敗以下の竹部さゆり女流四段、船戸陽子女流三段、宮宗紫野女流二段、Ｋ･フォルタン女流初段が、残念ながら降級となりました。

D級

既に昇級を決めていた3人の内、大島綾華女流初段が勝って7勝1敗で1位、渡辺弥生女流二段と内山あや女流初段が6勝2敗で2-3位となりました。最後の1枠は、堀彩乃女流1級が中村桃子女流二段との直接対決を制し、6勝2敗で昇級となりました。中村(桃)女流二段は、2期続けて最終局の敗戦で昇級を逃す悔しい結果となりました。
今期初参戦の中では、木村朱里女流1級、梅津美琴女流2級、松下舞琳女流初段の3人が、最終局も勝って6勝2敗となりました。5勝3敗の佐々木海法女流1級、岩佐美帆子女流2級、鎌田美礼女流2級も含め、来期は一段と厳しい昇級争いになりそうです。
降級点争いは、2勝6敗の7人に付与されました。女流順位戦の降級点は、3つ付与されるとD級から降級となり、女流順位戦への参加権を失うようですので、来期以降の巻き返しに期待したいと思います。