適度な運動が学習を効率化することは過去の多くの実験が証明している。しかし、「適度」の枠を超えた疲労を感じるほどの激しい運動は記憶学習において逆効果であり、神経系の病気をも引き起こすということも知られている。

今日見つけた論文では、過度な運動による疲労が記憶学習だけでなく、運動学習にも悪影響を与えることを科学的に検証している（https://elifesciences.org/articles/40578）運動学習とは、アスリート、ミュージシャン、リハビリ患者など運動能力の向上するためのトレーニングをさす。

実験は疲労が被験者の運動学習の効率にどう影響を及ぼすのかを長期にわたって記録した。この実験は、たとえ効率の良いと言われるトレーニングを行ったとしても筋肉疲労が運動学習の効率を極端に低下させることを示した。そしてなんと、この疲労による学習効率の低下はその後数日にわたって継続して記録された。

何事もやりすぎはよくないということだ。がむしゃらに頑張るのは大切なことだけれど、最も効率の良い方法で自分をコントロールしながら長い目で忍耐強く成長して行きたい。