JJPR(スマブラプレイヤーランキング) V2についての考察

JJPRとは、昨今たくさん存在する日本のプレイヤーランキングの1つで、体感としては今日本で存在するランキングとしては最も分かりやすく、また最も色々なプレイヤーに引用されているものです。

詳しいところは作成者のじゃくさんのTweetを参照ください。

自分は生粋のランキングオタクという自覚があり、ただランキングを眺めるというよりどういう計算でどういう決め方をしているのか、そこで出てくる結果はどの程度妥当かという仕組みの方に興味があるタイプです。

過去にもプレイヤーランキングについて色々書いているので、良かったら見てみてください

今日はJJPRについて、ランキング作成者に敬意を表し批判的な見方は断じてせず「ランキングに興味のある人(プレイヤーおよび観戦勢)にとって少し観戦が面白くなるような見方」を提供できればと思います。

まずはお馴染み、批判的な見方

さて、お馴染みのランキングに対して気付くことおよび改善ポイントがあるとすれば?という批判的な見方をしましょう。

先に言っておくと、正直このJJPRはv1まではあまり興味を持って情報を追ってなかったのですが、v2になってから特に変更点のうちの1つである「集計大会数の増加」により、見てて面白いというか分析しがいのあるランキングになったと思っています。

また、他の変更点についてもランキングをより良くしようという思想を感じられて個人的にはかなり注目度が高まりました。良いランキングだと思っています。

さて、前置きはほどほどに、僕のお気持ち表明をどうぞ。

なお、細かい計算式については今までの色々なランキングと大きく違いはないので、気になる人がいれば上のTweetからブログ等を参照して確認してみてください。

①地域間のポイントの価値が同一になりづらい

これは永遠のテーマっぽいんですけど、やっぱり地域によって大会のレベル差はあり、現状では参加プレイヤーの数によってその大会の価値を決めている計算なのですが、どうしてもこの問題は出てきてしまうなぁと思います。

ほぼ同時期に開催されている大会ですが、前者は東北で開かれた大会で後者は関東で開かれた中規模大会です。参加人数がポイントを決めるので、同順位だと前者の方がポイントが高くなりますが、実際には関東の方がプレイヤー層が厚いこともあり勝ち上がりが難しいです。

ちなみに大体上の結果は40,000ポイントの差が開いてますが、40,000ポイントの差を分かりやすく言うとTop100圏内くらいだと順位が10位変わり得るレベルで、Top200圏内だと20位以上変わり得るレベルです。これは1つの大会結果で、ランキングでは各プレイヤー6大会のポイント合計であることを考えるとその重さが伝わると思います。

これを解消するには、一々関東や関西で開催されている大会をレベルが高いとみなしてポイント倍率を少し高めに設定するとか、ある段階でのランキングTop100が何人参加しているかを変数にしてポイント倍率を決めるとかもありえますが、それはそれで別の綻びも生じそうなので…という感じです。

②平日大会を含めるかどうか問題

今回の変更により、平日大会をはじめとした小規模な大会もランキングの計算に含まれることになりました。

これについては、関東や関西などの平日大会が盛んな地域の方がポイントを稼ぐチャンスが多いことを意味しているので、主要地域が優遇されているという批判が考えられると思います。

(ただし先述の①と②で相殺して結果的には地域間格差は五分五分…という見方は個人的には正しいとは限らないと思います。全く別の話なので、厳密にはTopいくつを目指しているのかによって結果的に相殺している場合と、相殺していない場合がありそうだと思います)

これについては真っ当な反論だと思うので、ある程度大きな大会に絞って集計した方が公平性が高いということは言えると思います。

ただ難しいなと思うのは、ここでは2つの論点が考えられるところです。
それは①地域間格差の是正を重視するべきか、②1セットの結果を実績に反映させる思想を重視するべきか の2つです。

①の視点で考える場合は関東/関西の平日大会は含めるべきではないし、②の視点で考える場合はどんなに小さい大会でも参加プレイヤー数に対して残った結果を真摯にプレイヤーランキングに反映させるという思想は正しいと思います。

個人的な考えで言うと、大会での勝利による価値は大型でも平日大会でも変わらないという気持ちで取り組みたいと思っているので、その立場で言うとあくまで個人的にはこのランキング思想に賛成です。

③SSQMとかの大会結果が含まれている

これめっちゃ面白かったです。多分直してくれると思うので割愛

さて、SSQMとは?と気になった読者の方もいらっしゃると思います。そんな方には以下の動画がオススメです、ぜひご覧ください。

JJPRのシステムにおけるプレイヤーにとっての"良い結果"とは?

Startggで集計される大会はほぼ全てがランキングの集計対象となり、その結果に応じてポイントがプレイヤーに割り振られます。プレイヤーは良い順位に位置することで良いポイントを獲得することができ、ランキングで順位を上げたいと思うならそこが1つの目標となります。

プレイヤーが各大会で獲得した順位(≒結果)が良いか悪いかというのを考える際、このランキングシステム下では何をもって良い結果とするのかを考えていきましょう。

良い結果というのは何を目標とするかによって変わってきます。ここでは「Top50」を目指す人と、「Top100」を目指す人に分けて考えます。
(それより上はとにかくすごい良い結果を出せ!という感じになるので難しい)

Top50を目指す人にとっての良い結果とは?

まず2023/2/27現在で50位に入っているプレイヤーの獲得ポイントは677,614ポイント。更にこのランキングでは各プレイヤー6大会の結果の合計によって決まるので、50位に入るために必要な1大会あたりの平均ポイントは112,936ポイントとなります。

さて、1大会で112,936ポイントを獲得するためにはどの規模の大会でどれくらいの順位を取れば良いのかが以下の図になります。(不細工な図ですが許してください)

横軸が大会参加者数、縦軸が獲得順位です。恐らく計算式から考えるとこのようにポイントが配分されているのではないかと思います。
(※厳密には大会結果によるポイントはその大会からの経過日数が長ければ長いほど減衰していく計算式になっています。この表は、経過日数が0(≒大会直後)の大会結果ポイントになりますので実際のポイントとは少しずれが生じます)

赤字が110,000ポイントを超える部分になります。つまり、1000人規模くらいの大会だと25位(Top32)に入るのがこのラインであり、128人規模だとTop4くらいが目安になります

(ここで先ほどの話に戻ると、Top50くらいが目標のプレイヤーにとっては32人くらいの規模の平日大会がいくら加算されようが大きなポイントにはなりえないので、地域間格差の観点で有利とは言えない)

Top100を目指す人にとっての良い結果とは?

同様の計算をすると以下のようになります。

当たり前ですが先ほどより僅かに広がります。500人規模の大会だとTop32、128人規模の大会だとTop8がこの基準に当てはまります

これは意味合いとしては「目標をある地点に置いた人にとっての"良い結果"」ということなので、この順位を獲得できない人はTop100の資格がないということではもちろんありません。

終わりに

僕自身、ランキングの順位を上げるために取組むことはないのでこういった計算をするのはそういった立場ではなく、本当にただ興味があるだけです。

ただ、結果に対してランキングの順位が上がるというのはやりがいもありますし、大会に対するモチベーションを少しでも上げられるとしたらそういったことを気にするのも悪くないと思います。

観戦者の人もプレイヤーの人もちょっと上の表を見ながら大会に出たり大会を見ると面白いかもしれないです!最後まで読んでくれてありがとうございました

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