最近考えている、大会における精神面の話

最近、大会でのメンタルというか試合に臨む上での覚悟や試合中の心の動きを客観視すると「あんまり良くない状態だな」と思っています。

ただ、自分という人間がメンタルの問題を抱えていて、そこがウィークポイントになっているプレイヤーかと言うとそうではないと思います。どちらかといえば「今の自分が置かれている立ち位置や気持ち、取組みプロセスと自分が感じる進捗状況から、なるべくしてなっている状態」だと考えています。

めちゃめちゃ簡単に言うと「不調」って感じです めちゃめちゃ簡単に言うとです。今日はその辺りについて、一旦この1年の取組み、その中の各時点での自分の心境と今の自分の心境を比較して説明してみようと思います。

良い心持ちで臨めた上半期(2022年4~7月)

2022年4月に、あと1年くらいで大会に出場するのはやめるということを自分の動画で伝え、その1年は今までやったことない取組みも含めて自分なりのベストを出せるよう頑張ってみるという話をしたと思います。

その中で、コーチであるところのカイトさんと共に自分のスネークの動きでウィークポイントとなっている部分や、短期的に大きな成長が見込める部分を棚卸するという取組みを進めていました。

過程は一旦省き、大型大会で言うと5月のマエスマTOPを皮切りに、篝火、Double Down等の大会に出場し、大枠で言えば「よくやっていた」と自分でも思います。

普段のフリー対戦のパフォーマンスと大型大会でのそれを比較しても、かなり出せている方だったと思います。カイトさんからもそこはかなり評価されていたと記憶しています。

数字や内容も付いてきていたというのは、結果として良かったんですが、その結果が出る原因の中でも「メンタル面で充実していた」というのが大きいと自分では思っています。

まず2022年5月の段階で1年半程度大型大会から遠ざかっていたため、どの大会でもシードがほとんど一般の名もなきプレイヤーと変わらないレベルまで下がっていました。これにより、どの大会でもトーナメントが厳しい位置になってしまいましたが逆に「これをひっくり返してシード上にいる奴らをぶっ倒して気持ちよくなろう」という思いがありました。

また、分かりやすく日頃のフリー対戦や平日大会でも成長を感じることができました。これは今振り返ると「スタート段階でのレベルが低く、伸びしろがたくさんあったため成長しやすかった」と考えていますが、どうあれ成長していることを日々実感していたので楽しかったです。それが、大型大会に臨む上での自信となり、結果に繋がりやすいという好循環を生んだとも思います。

実際、シード位置が厳しいこともあってこの時期は結構早めに敗者側に落とされるんですが「敗者側でいけるとこまで走ろう」とかなり前向きに切り替えることができていたし、実際ルーザーズランもかなりできていたと思っています。

やや停滞を感じている下半期(2022年8月以降)

7月までで、ある程度最上位プレイヤー以外にはほとんど星を落とさず、安定した結果(大型で13-17位あたり)を取ることができ、客観的に考えても上位プレイヤーと言える結果だったと思っています(最上位の一つ下のランクという概念)。

そうなってくると、下半期に目標にするのは「最上位プレイヤーに勝ってより上を目指す」ことに他ならない、ということでそこを目標に特に9月以降はそれを強く意識していました。

しかし、色々と壁に当たったなと思う出来事はあったんですがそれを細かく書くのは省略するとして、一言で言うと「自分自身に成長が感じられない」とはっきり思ってしまう出来事がいくつかありました。

自分の中で基準としていたのは「最上位プレイヤーにいかに勝ちに近い形まで持っていくか、また実際に勝つことができるか」だったんですが、まぁ見事にどの大型大会でも上半期と同じように「最上位プレイヤーに順当に負ける」大会が続いています。

そうすると、「前に進んでいないのではないか」「自分の実力の天井って大体はこのくらいなのではないか」という考えに当然なります。後ろ向き、あるいはネガティブだと言われるかもしれませんが、これは"自分の目指すところ"と"今自分が出している大会結果"を客観視すれば、どれだけポジティブに考えようと受け入れるしかない事実だと思っています。

補足をすると、これに関してはコーチのせいだとかは全く思っていないです。ここで最上位の壁を超えるというのは本当に難しいことで、今考えると単純に当時自分が想定していたよりもトップのプレイヤーと自分との間には簡単に埋めることができない大きな差があるのだと感じています。

しかし、当然こういった疑念が生まれると、今まで勝てていた相手にも勝てなくなったり、大会での試合中のメンタルも悪くなっていき、より結果が下向きになるという負のサイクルも生まれます。

正直、最近の大会は勝者側で負けた段階で結構気持ち的に大会が終わったような心境になってしまっていることが多く、敗者側ですぐ敗退することが目に見えて多くなってきています。

それは今も続いていて、最近は大会を終えて「よく頑張ったな」と思える結果は本当にないかなと思っています。7月の篝火が最後かなと思います。

改めてメンタル面の重要性を考える

ただ、振り返ってみると大会での1つ1つの試合の勝敗を分けるものっていうのは実は結構小さなことの積み重ねだと考えています。

恐らくみんなが認識する一番良いShogunというのはDouble Down2022の時だと思いますが、あの大会だって終わってみればそれなりの順位、自分自身でも「良い結果と内容だった」と振り返っていますが、1試合1試合を振り返ると紙一重で勝った試合ばかりです。

0-2から3本取り返して逆転したLui$戦、突然終点カズヤを出されたtarik戦、何回もミスして取りこぼしたしカードも苦しかったScend戦、一回負けかけたMVD戦、全部フルセットだったし、全部負けてもおかしくなかったわけです。

何より、勝者側でCosmosに1-3で負けた時、今だったら「また最上位に順当に負けてしまったな」と後ろ向きな思考になって敗者側の試合で集中力が少し欠けることも十分考えられるし、その結果tarikに負けて33位で終わっていた可能性が高いと思っています。

Lui$に得意カードの1つである対パルテナで2本先に取られても全く焦らなかったし、MVDにここで取りたいという試合で横スマブチ当てられても自分の対スネークを信じられたのは、あの時メンタル的に充実していたから以外にないと思います。

上半期は「技術」の向上を日々実感することで「メンタル」も充実していたし、下半期は「技術」の停滞を感じることで「メンタル」が落ちていったことを考えると、最も重要なのは間違いなく技術で、メンタルがどうというのは後の話であることは間違いないです。

ただ、考え方1つで大会における内容は変わるし、その結果少しでも順位が上がること下がることはよくあるんだろうなと実感しています。今の心境で7月のDouble Downと同じ状況に立たされたら間違いなくあの結果は出ていないと思っています。

そして、今週末はDouble Down以来の海外大会である「Mainstage」に出場します。まだトナメも出ていませんが、一旦考え方や今までの取組みをリセットし、フラットな考えで行きたいなと思っています。

全部頑張れよと言われること必至ですが、やっぱり海外大会は特別で「久々に頑張りたい」と思える理由が明確にある大会でもあります。

ただ、考え方とかそういう面で7月くらいの時が自分の中で良かったと思うからと言って「あの時と同じメンタルで臨もう」と単純に考えるのは無理な話だと思っていて、取組みの流れの中で今があって、その今自分が何をどう考えるかというのは過去の時点とはどうしても異なるためです。

その結果、どういう心持ちでどういう動きをすれば良いか、その結果どういう試合になるのかというのは、偉そうに言ってはいるもののいまだに全く想像ができないことではあるので、そこは本番までに色々と頭を整理して臨もうと思っています。

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